Trademark Appeal Case
トリタンの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−17065(T2011−17065/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「トリタン」の片仮名を標準文字で表してなり、第9類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年8月19日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同23年10月12日受付けの手続補正書により、第9類「電極」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『トリタン』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、別掲1によれば、『トリウム入りタングステン電極棒』を指称する語として、広く一般に認識、使用されているものであるから、これをその指定商品中の『トリウム入りタングステン電極棒』に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、前記商品を表示したものとして理解するにすぎず、単に商品の原材料、品質を表したものと認識するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「トリタン」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、本願の指定商品である「電極」を取り扱う業界において、「トリア(酸化トリウム)入りのタングステン電極」を指称する語として、原審説示のほか、別掲2に示すように、一般に広く用いられているというのが実情であるから、該文字に接した本願の指定商品に係る取引者及び需要者は、上記のように「トリア(酸化トリウム)入りのタングステン電極」の意味合いを容易に理解するものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、単に商品の品質を表示するものとして認識し理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず、また、本願商標を上記商品以外の商品に使用するときは、該商品があたかも「トリア(酸化トリウム)入りのタングステン電極」であるかのように、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、請求人は、取引者、需要者の大半が、「トリタン」の文字から、「トリウム入りタングステン電極棒」の意味を直感することは不可能であり、他方、請求人は本願商標と同様に「トリタン」の文字からなる登録第968946号商標を有していることからすれば、該文字は、請求人の業務に係る登録商標として尊重されている旨主張する。
しかしながら、「トリタン」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界における取引者、需要者をして、「トリア(酸化トリウム)入りのタングステン電極」であることを表示するもの、すなわち、商品の品質を表示するものとして認識されることは、上述のとおりであり、また、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、上述のとおりの取引の実情からすれば、前記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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