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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「機能表示と識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:平成8年審判第826号|請求不成立)

審判番号
平成8年審判第826号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
機能表示と識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成8年審判第826号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「機能表示と識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「加速リスニング カセットレコーダー」の文字を書してなり、第9類「テープレコーダー」を指定商品として平成5年6月30日に登録出願、指定商品については、平成8年7月11日付手続補正書により「カセットテープレコーダ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、速度を速めても聞くことができるカセットテープレコーダーを観念させる『加速リスニング カセットレコーダー』の文字を書してなるから、これをその指定商品中前記商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり「加速リスニング カセットレコーダー」の文字よりなるところ、該文字中の「加速」は「速度を加えること、はやめること」を意味する語であり、同じく「リスニング」は「聞くこと、傾聴すること」を意味する日常親しまれている外来語であり、また、同じく「カセットレコーダー」は本願の指定商品である「カセットテープレコーダ」の略とみるのが自然である。そうすると、これらの文字(語)を連結してなる本願商標全体からは「速度を速めても聞くことができるカセットテープレコーダ」の意味合いが容易に想起されるものといえる。

そして、「テープレコーダ」に関して言えば、その使いやすさの追求から種々の便利な機能が開発され、目的に応じ適宜採用されているところであり、なかでもその基本性能である録音、再生技術の進歩はめざましく、例えば、音程を変えずに速度だけを自由に変更する信号処理方式(音声速度変換処理方式)の採用により、長時間にわたる会議や講演会での録音内容を高速再生し、短時間でその内容を聞き取ることができるようにしたり(いわゆる「速聞き})、逆に、語学学習用にゆっくりと再生しリスニングを容易にする(いわゆる「遅聞き」)ものがあり、業界では、これらを「再生スピード調整(機能)」「3段階再生スピード切り替え」などと称し、取引上一つのセールスポイントとして広告宣伝等に使用しているのが実情である。

してみれば、「速度を速めても聞くことができるカセットテープレコーダ」の意味合いを容易に想起させる本願商標をその指定商品「カセットテープレコーダ」に使用しても、該意味合いから、これに接する取引者、需要者は、前記した「再生スピード調整(機能)」「3段階再生スピード切り替え」などと同様、商品の品質(機能)を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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