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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼・観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900004(T2012−900004/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5443210号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5443210号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成23年4月1日に登録出願、第12類「自転車,自動車」、第37類「建築物の塗装工事,看板の塗装,自動車の塗装・修理,自転車の塗装・修理」及び第40類に属する登録原簿に記載の役務を指定商品及び指定役務として、同年10月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標はその指定商品及び指定役務中第12類「自動車」及び第37類「自動車の塗装・修理」については、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)申立人が引用する商標

国際登録第1031174号商標(以下「引用商標」という。)は、「PANDA」の欧文字を書してなり、2009年12月21日にイタリア国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2010年1月27日に国際商標登録出願、第12類「Motor vehicles and parts thereof, namely bodies for vehicles and their parts, clutch mechanisms, safety belts for passengers of motor-driven vehicles.」(自動車及び二輪自動車並びにそれらの部品、すなわち乗物用車体及びそれらの部品、クラッチ機構、原動機駆動式の乗物の乗客用の安全ベルト)を指定商品として、平成24年3月16日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続している。

(2)理由の要点

ア 先願の地位

引用商標は本件商標よりも先願であり、かつ、平成24年3月16日に設定登録されたため、先願としての地位が確立している。

イ 本件商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否について

本件商標及び引用商標の指定商品は、第12類の「自動車」において抵触している。

また、自動車の販売業者が販売に加えて自動車の修理や塗装を行うことは、一般に広く行われており、その自動車の販売業者と修理や塗装の役務の提供者、及び需要者も共通している。

したがって、自動車の販売と自動車の修理や塗装の役務の提供において、同一若しくは類似する商標が使用された場合、需要者が出所の混同を生じることとなるため、本件商標の指定役務である第37類の「自動車の塗装・修理」と、引用商標の指定商品である「自動車」は類似するものである。

ウ 本件商標と引用商標の類否について

本件商標は、別掲のとおりパンダの横顔を描いた図形、花様の小さな図形及び「Panda」と「Garage」の文字を表した、図形と文字を結合した商標であり、本件商標は、まず文字部分から「パンダ」、「ガレージ」又は「パンダガレージ」の称呼が生じる。また、図形部分は、ジャイアントパンダを表していることは誰でも容易に判断でき、ジャイアントパンダは通常「パンダ」と称されているため、この図形部分からは「パンダ」の称呼が生じることになる。

また、本件商標はパンダの図形が特に大きく表示されているため、全体として、先ず「パンダ」の称呼が自然に生じるものと判断する。

他方、引用商標は「PANDA」の欧文字からなり、これからは「パンダ」の称呼のみが生じ、両商標は共に「パンダ」の称呼が自然に生じるから、称呼上同一であり、商標として類似しているといえる。

そして、本件商標と引用商標は、その外観において相違するが、両商標から生じる観念については、本件商標からは「パンダ」の観念が生じ、引用商標からも「パンダ」の観念が生じるため、両商標は観念上類似するものと判断する。

以上のとおり、本件商標と引用商標は、称呼及び観念において類似している。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は称呼及び観念上引用商標に類似しており、また本件商標の指定商品及び指定役務中第12類「自動車」及び第37類「自動車の塗装・修理」は引用商標の指定商品と同一又は類似しているため、本件商標は商標法第8条第1項の規定に違反している。

したがって、本件商標はその登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標と引用商標との類否について

ア 本件商標は、別掲のとおり、中央に微笑んでいるかのごときパンダの頭部を描き、その左側に花様の小さな図形、右下に「Panda」と「Garage」の欧文字を筆記体風に二段に横書きした構成からなり、当該文字部分に相応し「パンダガレージ」の称呼を生じるものと認められる。

また、中央の図形部分は、パンダをもとに描かれていることは明らかであるが、その表し方は写実的な表現ではなく、微笑んでいるかのごとき表情を漫画のように描かれているものであるから、看者をして、一般的な(動物としての)パンダを認識するというより、むしろ独特の特徴を有するパンダを表したものと認識させるものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標は、該図形部分から「パンダ」の称呼及び観念は生じず、「パンダガレージ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。

イ 他方、引用商標は、「PANDA」の欧文字からなり、該文字に相応して「パンダ」の称呼、観念を生じるものである。

ウ そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、両者は、それぞれの構成上記のとおりであるから、外観においては、相紛れるおそれのないこと明らかである。

また、称呼においては、本件商標から生じる「パンダガレージ」の称呼と引用商標から生じる「パンダ」の称呼とは、「ガレージ」の音の有無により明らかに区別し得るものである。

さらに、観念においては、本件商標が特定の観念を生じないものであるから比較することができない。

そうとすれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

さらに、他に両者が類似するというべき理由は見いだせない。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標は、引用商標と非類似の商標であり商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものとはいえないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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