Trademark Appeal Case
図形商標の類否と周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成7年審判第10124号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、下記(A)に表示した通りの構成よりなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年8月1日に商標登録出願されたものである。
2 当審の新たな拒絶理由
本願商標は、二人の馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形よりなるものである。
ところで、下記(B)に表示したとおりの馬に乗ったポロ競技の図形よりなる商標(以下、「引用商標」という。)は、ザ ポロ/ローレン カンパニー(アメリカ合衆国ニューヨーク州所在)が「ポロシャツ」、「トレーナー」、「眼鏡」、「ネクタイ」、「香水」等の商品に長年使用してきた結果、本願商標の出願前に、上記会社の業務に係る標章として(ポロプレーヤー標章及びポロ)、取引者・需要者間に広く知られていたものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、前者が二人の馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形よりなるものであるのに対して、後者が一人の馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形であり、また、馬の向き、マレットの持ち方等に仔細な差異を有するとしても、両者がいずれも馬に乗ったポロ競技のプレーヤーという特異な図形を描写してなる点において軌を一にするものであるから、本願商標をその指定商品に使用するときは、前記した実情からして、これに接する取引者、需要者は、前記周知・著名なラルフ・ローレンの「馬に乗ったポロ競技のプレーヤー標章」(ポロプレーヤー及びポロ)を想起し、該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるものというのが相当である。したがって、本件商標は、商標法第4条1項15号の規定に該当するものと認められる。
なお、これらの事実を裏付けるものとして、次のようなものがある。
(1)(株)講談社昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」
(2)サンケイマーケテイング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典'84 ザ・ブランド」
(3)(株)洋品界昭和55年3月発行「海外ファッション・ブランド総覧 1980年版」「ポロ/ Polo」の項
(4)ボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略'85」の「ポロ・バイ・ラルフ・ローレン」の項の記述
(5)昭和63年10月29日付け日経流通新聞の記事
(6)(株)スタイル社1971年7月発行「dansen 男子専科」
(7)(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑'79年版」
(8)株式会社チャネラー昭和54年9月発行 別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑'80年版」
(9)「男の一流品大図鑑'81年版」(昭和55年11月発行)
(10)「世界の一流品大図鑑'80年版」(昭和55年5月発行)
(11)婦人画報社昭和55年12月発行「MEN'S CLUB I980,12」
(12)「世界の一流品大図鑑'81年版」(昭和56年5月発行)
(13)「舶来ブランド事典'84 ザ・ブランド」
(14)(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」
(15)東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)第183号、平成3年7月11日判決言渡し、平成11年(行ケ)251号、平成11年12月16日判決言渡し、平成11年(行ケ)267号、平成11年12月16日判決言渡し)
3 当審の上記2の拒絶理由に対し、出願人は指定期間内に何ら意見を述べていない。
4 当審の判断
よって判断するに、本願商標は、下記(A)に表示した通り馬に乗ってポロ競技をしている図形よりなるものであるから、これよりは「ポロキョウギノズケイ=(ポロ競技の図形)」及び「ポロ」の称呼、観念をも生じさせる場合が少なくないものとみるのが相当である。
他方、ラルフ・ローレンが使用する「polo」の文字と共に「by Ralph Lauren」の文字及び下記(B)に表示した馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形よりなる商標は「polo」及び「ポロ」とも称され、我が国において、本願商標の出願時には、既に同人の業務に係る商品「トレーナー、眼鏡、ネクタイ、香水」等を表彰するものとして取引者・需要者間に周知・著名であったこと、上記2のとおりである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観上相違する点があるとしても、共に特異なポロ競技のプレーヤーの図形を描いてなるものであるから、いずれも「ポロ」と称されるおそれが少なくないないものと認められる。
したがって、ポロ競技のプレーヤーの図形よりなり「ポロ」とも称されるおそれの少なくない本願商標を、その指定商品に使用する場合には、これに接する取引者、需要者は、前記した実情からラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして周知商標である「polo」及びポロプレーヤーの商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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