Trademark Appeal Case
太陽光照明システムの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−19402(T2011−19402/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「太陽光照明システム」の文字を標準文字で表してなり、第6類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年12月10日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同22年6月30日付け手続補正書により、第6類「採光用天窓を備えた採光システムに用いる建築用又は構築用の金属製専用材料・金属製建具・金属製金具・金属製建造物組立てセット」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『太陽光照明システム』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、『太陽光を利用した照明装置』程の意味合いを容易に認識させるものであり、新聞記事情報及びインターネット情報において、前記照明システムを「太陽光照明システム」と称していることに鑑みれば、これをその指定商品中、例えば「太陽光を利用した照明装置設置用の建築用又は構築用の金属製専用材料・金属製建具・金属製金具・金属製建造物組立てセット」に使用するときには、単に商品の品質・用途を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「太陽光照明システム」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「太陽光」の文字は、「太陽から放出される光」の意味を看取させるものであり、また、「照明」の文字は、「建築で、光をある空間に供給すること。ライティング。」の意味を、「システム」の文字は、「方式」の意味をそれぞれ有するものである(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)。
ところで、昨今のエコロジー志向から、人工照明によらない照明方式が考案されており、その中には太陽光(昼光)を利用した照明方式がある。
これは、集光レンズなどで太陽光を集め、ダクト(金属製管)や光ファイバなどを通じて太陽光を室内に取り入れ光源とするものであるところ、別掲に示す内容によれば、該照明方式を実現するための設備を設置するための金属製のダクトや、該照明方式を実現するための設備を設置するための金属製のダクト・金属製建具・金属製金具などからなる金属製建造物組立てセットが取り扱われており、それらを「太陽光照明」又は、「太陽光照明システム」と称する実情も認められる。
そうとすれば、本願商標に接した取引者、需要者は、「太陽光を利用した照明方式」程の意味合いを容易に理解するとみるのが相当であって、その指定商品中、「太陽光を利用した照明方式を実現するための設備を設置するための金属製のダクト」又は、「太陽光を利用した照明方式を実現するための設備を設置するための金属製のダクト・金属製建具・金属製金具などからなる金属製建造物組立てセット」に使用した場合は、該商品が「太陽光を利用した照明方式を実現するための設備を設置するための商品」であること、すなわち、単に商品の品質、用途を表示するものとして認識し理解されるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、本願商標を上記商品以外の商品に使用するときは、該商品があたかも「太陽光を利用した照明方式を実現するための設備を設置するための商品」であるかのように、商品の品質、用途の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、請求人は、「太陽光照明システム」の語は、請求人の創作による造語であり、平成21年12月頃から自己の取扱い商品について使用を開始し、現在に至っているものであり、また、太陽光を利用した照明システムを指称する語については、「太陽光採光システム」又は「太陽光利用システム」の語が適当であるから、本願商標「太陽光照明システム」は、自他商品識別機能を有し、独占適用性を有するものである旨主張する。
しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるところ、「太陽光照明システム」の文字は、その取引の実情を勘案すれば、上記のとおり、商品の品質、用途を表示するものとして認識されると判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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