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Trademark Appeal Case

不使用取消における使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−300723(T2011−300723/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4341597号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成10年5月28日に登録出願、第11類「電気冷凍庫,電気冷蔵庫,冷凍用又は冷蔵用ショーケース,その他の冷凍機械器具」を指定商品として、同11年12月3日に設定登録され、その後、同22年3月2日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

そして、本件審判の請求の登録は、平成23年8月11日にされた。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第11類「電気冷凍庫及び電気冷蔵庫(家庭用電熱用品類に属するもの)」(以下「請求に係る指定商品」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(枝番を含む。)を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、請求人の調査した限りにおいては、本件審判請求日前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について使用されていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。

2 弁駁の理由

(2)乙第1号証について

ア 使用商標について

乙第1号証に記載された欧文字「Seavo」とその下に長さの異なる3重線を配した商標、白抜きの文字「シーボ超凍フリーザーシリーズ」、白抜きの欧文字「Seavo FREEZER SELECTION」、その上部にやや小さな欧文字「http://seavo.jp/」及び人魚と思われる図形の下に「Seavo」の欧文字そのさらに下に長さの異なる3重縁を配した商標が付されているところ、何れも本件商標とは態様が異なるものであり、これらの使用商標は本件商標と社会通念上同一の商標ということはできない。

さらに、片仮名「シーボフリーザー」の記載があるが、これらは文書中の説明文字であり、商標の使用には該当しない。

イ 使用商品について

乙第1号証の商品カタログには、家庭用品品質表示法及び電気機械器具品質表示規程並びに家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約に規定された「年間消費電力量」等の記載は一切表示されておらず、してみれば、当該カタログに記載されている各商品は、「家庭用電気冷凍庫」ということはできず、また、記載されている商品の価格及び性能について検討すると、業務用冷凍庫と考えるべきである。

さらに、甲第6号証によれば、第三者である楽天市場において被請求人のものと見受けられる商品が転売されているが、当該ホームページの記載からすると、当該商品に関わる取引者は当該商品を業務用冷凍庫であると認識することが通常であるというべきである。

ウ 「使用」行為及び使用時期について

乙第1号証に記載された「2008/10 現在」の表示は、カタログが2008年10月に作成されたであろうことを推察するにすぎず、当該カタログが日本国内の如何なる取引者、需要者に対して、何通作成し、いつ配布したのか、主張、証明がないことから、本件審判の請求の登録前3年以内に、実際に「展示、頒布」されたことを証明するものではない。

(3)乙第2号証の1について

当該資料は、被請求人の社内において顧客名・住所をまとめた社内文書にすぎず、商標法第2条第3項第8号に規定する「取引書類」には相当しない。さらに、当該資料記載の登録日は客観に基づく証明とは言えず、当該資料には具体的な商品、本件商標、さらには取引情報も表示されていないことからすれば、本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に使用していることの証拠とはなり得ない。

(4)乙第2号証の2について

当該資料1ないし8の上段部分は、注文品送付書としては不自然であり、また、下段部分は、運送業者に貨物の運搬を依頼した伝表の控えを単に貼り付けたものと思われるところ、これらは、被請求人が作成した単なる社内文書というべきであり、商標法第2条第3項第8号に規定する「取引書類」には相当するものではない。

さらに、当該資料1ないし8には、具体的な商品名、本件商標も表示されていないことからすれば、これら資料は、本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に使用していることの証拠とはなり得ない。

つぎに、資料9であるが、上段部分は、被請求人が電話注文の内容を自らまとめた社内文書と思われ、下段部分は、貨物の運搬伝表の単なる控を貼り付けたものであるため、商標法第2条第3項第8号に規定する「取引書類」に該当するものではない。

また、当該資料9の上部には、人魚図形・「Seavo」の欧文字・3重線からなる標章が表示されているが、本件商標と社会通念上同一とはいえないものである。したがって、資料9についても、本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に使用していることの証拠とはなり得ない。

(5)乙第3号証について

乙第3号証は、被請求人が提出した商標登録第5395110号(請求人名義)に対する商標登録異議申立書の写しであるが、当該異議申立事件と本件審判事件とは無関係な手続であり、当該異議申立書が本件商標を本件審判の請求に係る指定商品に使用していることの証拠とはなり得ない。

(6)乙第4号証について

ア 使用商標について

乙第4号証には、左上部に人魚図形・「冷凍保存のシーボ」・欧文字「Seavo」からなる商標が表示されているが、当該使用商標は本件商標とは態様が顕著に異なるものであり、社会通念上同一の商標ということはできない。

また、当該商品カタログには、「シーボは、−40°C以下の温度を・・・」、「シーボとは」、「シーボシリーズは、、、」の記載があるが、これらはいずれも文書中の説明文字であり、自他商品識別標識たる「商標」の使用には該当しない。

さらに、被請求人は、乙第4号証の記載中には、「Seavo(シーボ)・・・は株式会社ネツダンの商標登録です。」と明記している旨述べているが、かかる文書は単に「Seavo(シーボ)」が被請求人の登録商標であることを説明した文字に過ぎず、自他商品識別標識たる「商標」の使用には該当しない。

イ 使用商品について

乙第4号証に記載されている電気冷凍庫は、乙第1号証の商品カタログに記載の商品と同一であるが、上述したとおり、これら商品は「業務用の電気冷凍車」というべきである。

(7)まとめ

以上のとおり、被請求人の提出する証拠は、本件商標が日本国内において本件審判の請求の登録前3年以内に、本件審判の請求に係る指定商品について使用されていた事実を証明するものではない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4号証(枝番を含む。)を提出した。

被請求人(本件商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、その請求に係る指定商品について、本件商標を継続して使用している。

1 本件商標の使用者並びにその使用に係る商品及び商標

乙第1号証ないし乙第4号証には、被請求人(本件商標権者)の名称及び住所が表示されており、請求に係る指定商品「電気冷凍庫及び電気冷蔵庫(家庭用電熱用品類に属するもの)」の製品名及びその型番並びに本件商標が記載されている。

2 使用時期

乙第1号証「商品カタログ」には、「2008/10 現在」と記載されている。

乙第2号証の1には、「シーボ納入実績表 平成20年8月〜平成23年7月」とあるとおり、平成20年8月〜平成23年7月の間の納入実績の日付が記載され、同号証の2には、前記実績表から抽出した者の注文書(メール、ホームページ)及び注文品送付書の注文目及び送付日が記載されている。

乙第3号証及び乙第4号証には、被請求人ホームページ掲載の「ネット通販カタログ」を検索した検索日「2011/02/15」が記載されている。

そして、上記の各日付は、全て、本件審判の請求の登録前3年以内に該当している。

3 むすび

以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内においてその請求に係る指定商品について使用していることが明らかである。

第4 当審の判断

1 被請求人は、請求に係る指定商品について、本件商標を使用している旨主張し、その使用を立証する証拠として乙第1号証ないし乙第4号証(枝番を含む。)を提出しているので、以下、該証拠について検討する。

(1) 乙第1号証ないし乙第4号証によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第1号証は、4頁からなる商品カタログのリーフレットであり、1頁目には、「Seavo」の文字を含む標章、「シーボ超凍フリーザーシリーズ」及び「SEAVO FREEZER SELECTION」の文字が記載され、「Seavo」の文字の下に長さの異なる3重線を配した標章を付した冷凍庫の画像が複数表されている。

2頁目及び3頁目には、「ASL<アップライト>(厚型)−30°C〜−40°C(一般用)」に品番「ASL−114」及び「ASL−144」、「SE<チェストタイプ>(薄型)SL(厚型)−30°C〜−40°C(一般用)」に品番「SL−205」、「SE−66」、「SE−100」、「SE−230」及び「SE−320」、「SR<チェストタイプ>(厚型)−40°C〜−45°C(一般用)」に品番「SR−105」、「SR−145」、「SR−365」及び「SR−418」、並びに「OF<チェストタイプ>(超厚型)デジタル温度計高温警報ブザー付き −60°C(業務用)」に品番「OF−140」、「OF−230」、「OF−300」及び「OF−400」が付された各種冷凍庫の画像が、それぞれ標準価格、内容量等と共に表されており、このうち「(一般用)」に表示されている冷凍庫には、「Seavo」の文字を含む標章が付されている。

4頁目には、「フリーザー選びのワンポイントアドバイス」の見出しの下、「プロ用フリーザー技術で開発されたシーボシリーズは一般ご家庭用100ボルト電源を使用し、安全かつ省電力設計ですから一般のご家庭でも経済的なお値段で超低温冷凍が可能になります。」及び「ご家庭の食材(生鮮食品など)を取れたての鮮度で長期保存する場合は−30°C〜−40°Cタイプをご利用ください。」の記載があり、そして、右下には、「2008/10 現在」との記載がある。

イ 乙第2号証の1は、「シーボ納入実績表 平成20年8月〜平成23年7月」を標題とし、18ページからなる各葉には、平成20年8月1日から平成23年7月29日を登録日とし、顧客名及びその住所並びに商品型番又は機種が記載されている。

乙第2号証の2は、同号証の1から抽出した者の電子メール又は電話による注文内容の記載及び注文品送付書(送り状)の写しからなるものであり、資料1の注文品送付書には、受付として「20年8月29日」、品名・記事欄に「SR−418」、資料3の送り状には、出荷日として「09年4月30日」、品名・記事欄に「ASL−144」の記載があり、同じく資料4には「09年8月11日」及び「ASL−114」、資料5には「09年11月27日」及び「SE−100」、資料7には「10年9月15日」及び「SR−105」、並びに資料8には「10年12月21日」及び「SE−66」の記載があり、それらには荷送人として「(株)ネツダン配送センター」又は「(株)ネツダン」が記載され、それぞれお届け先の氏名及び住所等が記載されている。

以上の出荷日、お届け先の氏名及び住所、並びに品名・記事欄の「符号−数字」は、乙第2号証の1の各資料欄の「登録日」、「顧客名」、「住所」及び「商品型番または機種」と符合する(なお、「出荷日」と「登録日」とは1〜2日の違いがある場合がある。)。

ウ 乙第3号証は、被請求人を異議申立人とする平成23年6月3日付けの商標登録第5395110号に対する登録異議申立書であるが、同申立ての証拠として提出された甲第14号証は、被請求人のウェブサイトの写しであって、各ウェブページの冒頭に「冷凍保存のシーボ」、「Seavo」及び「シーボは、−40°C以下の温度を『超凍』と名付け新鮮さを保ったまま保存することが可能な冷凍庫です。」の記載があり、同じく、各写し毎に打ち出し日と認められる「2011/02/15」の記載がある。

そして、「シーボ製品情報」のウェブページにおいては「ご家庭のリビングでも違和感のない美しいデザインです。」の記載があり、同じく「欲しいものは何ですか(フリーザー選び)」のウェブページにおいては「SEAVO FREEZER SELECTION」として、「冷やしたい食材に適した冷凍温度をお選び下さい。」とあり、「ご家庭の食材の旨味を閉じ込め鮮度を保つ、−30°C〜−40°C」として、「ASLシリーズ」及び「SE(薄型)シリーズ」の記載がある。

エ 乙第4号証は、Yahoo!Japanにおける「シーボ」の文字の検索結果及び被請求人のウェブサイトの写しであって、打ち出し日と認められる「2011/02/15」の記載があり、上記ウのとおり、該ウェブサイトには各ウェブページ毎に「冷凍保存のシーボ」、「Seavo」及び「シーボは、−40°C以下の温度を『超凍』と名付け新鮮さを保ったまま保存することが可能な冷凍庫です。」の記載があって、トップページには「ASLシリーズ」、「SEシリーズ」、「SRシリーズ」及び「OFシリーズ」の記載があり、上記アに記載された品番と同じ商品が記載されている。

(2)上記(1)で認定した事実を総合すれば、以下のとおり、判断するのが相当である。

商標権者は、2008年(平成20年)10月現在と称する商品カタログ(乙第1号証)を作成し、該カタログ掲載の冷凍庫と同一のものを、平成23年2月15日に打ち出したと認められる商標権者のウェブサイト(乙第3号証及び乙第4号証)に掲載しており、そして、該カタログ又はウェブサイトに記載された冷凍庫の型番に符合する型番の冷凍庫を、日本国内の注文者あてに配送を依頼している(乙第2号証の2)が、これらの年月日は、いずれも本件審判の請求の登録前3年以内の時期に当たるものである。

また、本件商標は、別掲のとおり、「Seavo」の欧文字及び「シーボ」の片仮名を2段に横書きしてなるものであるところ、乙第1号証のカタログ並びに同第3号証及び同第4号証のウェブサイトにおいて表示された標章は、「Seavo」若しくは「シーボ」の文字又は「Seavo」の文字と図形からなるものであって、本件商標とは同じ欧文字若しくは片仮名で構成されたもの又はそれを構成の主要部分として含むものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標と認め得るものである。

さらに、乙第1号証のカタログにおいて、記載された各種冷凍庫のうち、「ASL」、「SE」及び「SR」は「(一般用)」とあるのに対し、「OF」は「(業務用)」と記載されていること、並びに該カタログ及び同第3号証及び同第4号証のウェブサイトにおいては、これらに記載された冷凍庫は一般家庭において使用可能な電気冷凍庫であること、及び、家庭向けの商品の選択肢を挙げていることからすれば、「OF」シリーズ以外の商品については、「家庭用の電気冷凍庫」というのが相当である。

2 以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者によってその指定商品中の「電気冷凍庫(家庭用電熱用品類に属するもの)」について使用されたと認められるから、商標法第50条の規定に基づき、その登録を取り消すことはできないものである。

よって、結論のとおり審決する。

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