Trademark Appeal Case
結合商標の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第1984号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別記に示すとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣類,運動用特殊靴」を指定商品として、平成8年3月28日に登録出願されたものである。
2.原査定の引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その出願の拒絶の理由に引用した登録第959990号商標(以下「引用商標」という。)は、別記に示すとおりの構成よりなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として昭和44年7月8日登録出願、同47年4月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3.当審の判断
(1) 本願商標は、「BLUE DISCUS」の欧文字を表してなるところ、その構成前半の「BLUE」の文字は、「青色」の意を有する英語として日常一般に親しまれている語ということができる。そして、本願の指定商品を取扱う業界においても「blue」(青色)のような色彩表示は商品の品質を表示するものとして普通に使用されているものであるから、「BLUE」の文字部分は、自他商品の識別機能を有しないものと認められる。
これに対し、後半の「DISCUS」の文字は、「(競技用)円盤」の意を有する英語を表したものの他、「熱帯魚のディスカス」の意を有するものである。
ところで、熱帯魚のディスカスは、辞典等をみると、その語源が「ディスク(円盤)」からきており、円盤形の丸い体型をしているもので、生息する河川によって色彩や模様が少しずつ異なり、それぞれブラウンディスカス、ブルーディスカス、ヘッケルディスカス及びグリーンディスカスと呼ばれる原種の他、観賞用として品種改良されたレッドディスカスやレッドロイヤルブルー等多くの改良品種が存在することが認められる。
そして、ディスカスとは、これらの原種及び改良品種の総称であるが、一般になじみの薄い外来種であって、熱帯魚にとりわけ関心があればともかく、そうでない普通の人にとってこれが熱帯魚の名称であると直ちに理解するのは難しく、ましてブルーディスカスに至っては、これをディスカスの一品種と理解できる人はさらに少ないものと推察される。このことは、例えば、三省堂発行のコンサイス外来語辞典をみても、ディスカスについては熱帯魚の一種との記載があるが、ブルーディスカスについては何ら記載がないことからも認められる。
そうとすると、本願商標をその指定商品について使用する場合には、これを常に一体のものとしてのみ理解認識されるというものでもないので、これに接する取引者・需要者は、構成中自他商品識別標識としての機能を有すると認められる「DISCUS」の文字部分に注目し、該部分をもって取引に資する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、全体として「ブルーディスカス」の称呼及び「熱帯魚のブルーディスカス」の観念が生ずることは否定し得ないとしても、上述のとおり、自他商品識別標識としての機能を有すると認められる「DISCUS」の文字部分より「ディスカス」の称呼及び「(競技用)円盤、熱帯魚のディスカス」の観念をも生ずるものといわなければならない。
(2) 他方、引用商標は、その構成する文字及び図形に相応して「ディスカス」の称呼及び「熱帯魚のディスカス」の観念を生ずるものである。
(3) そうとすると、本願商標と引用商標とは、ともに「ディスカス」の称呼及び「熱帯魚のディスカス」の観念を共通にするものである。
なお、請求人は、本願商標は「BLUE DISCUS」の語をまとまりよく一体に表したものであって、これより「ブルーディスカス」の称呼及び「熱帯魚のブルーディスカス」の観念のみが生ずる旨主張しているが、本願指定商品との関係においては、本願商標の構成中の「DISCUS」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすこと前示のとおりであるから、該主張を採用することはできない。
(4) したがって、本願商標と引用商標とは、外観上の相違を考慮しても、称呼及び観念上相紛らわしい類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとしてその出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。