Trademark Appeal Case
PicheとMICHEの称呼外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2012−900052(T2012−900052/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5453521号商標(以下「本件商標」という。)は、「Piche」の欧文字を横書きしてなり、平成23年3月29日に登録出願、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」を指定商品として、平成23年8月11日に登録査定、同年11月25日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証並びに参考資料1ないし参考資料3を提出した。
1 申立人が引用する商標
申立人が引用する国際登録第966662号商標(以下「引用商標」という。)は、「MICHE」の欧文字を横書きしてなり、2008年(平成20年)6月2日に国際商標登録出願され、第18類「Purses, handbags, straps for purses and handbags, and removable decorative covers for purses and handbags.」を指定商品として、平成21年4月10日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
2 具体的な理由
(1)本件商標は、欧文字「Piche」を横書きにした構成からなる。一方、引用商標は、欧文字「MICHE」を横書きにした構成からなる。
外観について比較すると、両商標は、その構成要素である欧文字5文字中「ICHE」の4文字について共通し、商標の全体の5分の4において共通しているため、その外観から受ける印象が共通している。したがって、両商標は、外観上相紛らわしく、類似する商標である。
称呼について比較すると、本件商標からは、「ピシェ」「ピチェ」及び「ピケ」の称呼が生じる。一方、引用商標からは、「ミーシー」「ミシェ」「ミチェ」及び「ミケ」の称呼が生じる。両称呼を比較すると、語頭における「ピ」と「ミ」の差異がある。「ピ」と「ミ」は、いずれも両唇を閉じて発する両唇音であると同時に、母音「i」を共通にし同段に属する近似音であるため、両商標を一連に称呼するときは、全体の語調語韻においてきわめて近似し、聞き誤るおそれがある。したがって、両商標は、称呼においても類似している。
前述のとおり、本件商標と引用商標は、外観及び称呼において相互に相紛らわしい商標であり、両商標が何ら特定の観念の生じない造語からなることをも含めて総合判断した場合であっても、外観及び称呼の類似性から、両商標を使用した商品につき出所を誤認混同するおそれがあるから、両商標は相互に類似する商標である。
また、過去の審決例(参考資料1ないし3)に照らし、同様の差異を有する本件商標と引用商標も類似と判断されるべきである。
(2)本件商標の指定商品中「かばん類,袋物」は、引用商標の指定商品「Purses, handbags, straps for purses and handbags, and removable decorative covers for purses and handbags.」と同一又は類似である。
また、本件商標の指定商品中「かばん金具,がま口口金」は、引用商標の指定商品「straps for purses and handbags, and removable decorative covers for purses and handbags.」又は「Purses, handbags.」に類似する。
本件商標の指定商品中「皮革製包装用容器,携帯用化粧道具入れ」は、引用商標の指定商品中の「Purses, handbags.」に類似する。
本件商標の指定商品中「傘」と引用商標の指定商品中の「Purses, handbags.」は、販売業者・需要者の点で一致しており、相互に類似する商品である。
本件商標の指定商品中「愛玩動物用被服類」と引用商標の指定商品中の「handbags」は、ファッションに関する商品であり、需要者の点で一致しており、類似する。
本件商標の指定商品中「ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」と引用商標の指定商品中の「Purses」は、販売業者、需要者の点で一致しており、類似する商品である。
(3)以上より、本件商標は、引用商標と類似するものであり、本件商標に係る指定商品も引用商標に係る指定商品と同一又は類似であるため、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
第3 当審の判断
1 本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「Piche」の欧文字からなり、該文字は、辞書等には掲載されていない文字であって、特定の意味を有しない造語といえるものである。
そして、欧文字からなる造語にあっては、これに接する者をして、我が国において最も親しまれている英語の読みに倣って称呼するとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ピシェ」、「ピチェ」又は「ピケ」などの称呼を生ずるものであり、また、上記認定のとおり、造語であることから特定の観念を生じないものである。
2 引用商標
引用商標は、「MICHE」の欧文字よりなり、該文字は、フランス語の辞書によれば、「大型の丸パン、尻」などの意味を有する語であるが、これを称呼するに際しては、上記のフランス語が我が国において親しまれて使用されているとはいえないことから、英語の読みに倣い称呼されるというべきである。
そうとすると、引用商標は、「ミシェ」、「ミチェ」又は「ミケ」などの称呼を生ずるものである。
また、「MICHE」の語がフランス語であるとしても、我が国において、該文字が「大型の丸パン、尻」などの意味をもって一般に親しまれて使用されているということはできないから、引用商標は特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
3 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両商標は、いずれも欧文字5文字という比較的少ない文字構成にあって語頭部分の「P」と「M」の差異を有するから、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
次に、称呼について検討するに、本件商標から生ずる「ピシェ」、「ピチェ」及び「ピケ」と、引用商標から生ずる「ミシェ」、「ミチェ」及び「ミケ」とは、ともに極めて短い2音からなり、かつ、称呼の識別上最も重要な要素を占める語頭部分において「ピ」と「ミ」との差異を有するものであるから、本件商標から生ずる各称呼と、引用商標から生ずる各称呼とは、そのいずれの称呼においても互いに聞き誤ることがないものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、ともに特定の観念を生じないものであるから、観念において、本件商標と引用商標とを類似するということはできない。
してみると、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、かつ、他に両者が類似するというべき事情は見いだせないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
4 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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