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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−20065(T2011−20065/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「RED」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「デジタルイメージセンサー及び附属電子部品」を指定商品として、2009年2月11日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成21年6月3日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4313653号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、1998年1月15日にグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成10年7月14日に登録出願、第9類、第16類及び第41類に属する別掲2に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同11年9月10日に設定登録され、その後、同21年8月18日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁平成19年(行ヒ)第223号 同20年9月8日第二小法廷判決)。

そこで、これを本願商標及び引用商標についてみると、本願商標は、「RED」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「赤」を意味する英語として一般に広く慣れ親しまれているものであるから、これより、「レッド」の称呼及び「赤」の観念を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲1のとおり、一筆書き風に白抜きで表された「Red」の欧文字を内包する赤茶色の縦長矩形と、ありふれた書体をもって白抜きで表された「For the best things in life」の欧文字を内包する黒色の横長矩形(高さは、赤茶色の縦長矩形の高さの10分の1以下)とを、横幅を揃え、隙間を空けずに、上下に配置してなるものであるところ、かかる構成にあっては、異なる色の矩形内に表された「Red」の文字部分と「For the best things in life」の文字部分とは、視覚上分離して看取され得るものであるとともに、一見して顕著に表された「Red」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる。

そうとすると、引用商標は、その構成中の「Red」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるものというべきであり、該文字に相応して、「レッド」の称呼及び「赤」の観念を生ずるものというのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観において相違するとしても、「レッド」の称呼及び「赤」の観念を共通にするものであり、本願の指定商品は、引用商標の指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」に包含されるものであるから、本願商標と引用商標とは、これを同一又は類似の商品に使用した場合、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

なお、請求人は、「Red」の文字が製品の色彩そのものを表す場合があり、引用商標の構成中の「Red」の文字部分は、同「For the best things in life」の文字部分と比して自他商品識別力が弱い部分であり、仮に該「Red」の文字部分に着目したとしても、外観上に大きな特徴があることから、本願商標とは区別が可能である旨述べている。

しかしながら、引用商標は、上述したとおり、その構成態様と相まって、その構成中の「Red」の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える部分というべきであるから、引用商標に接する取引者、需要者が該「Red」の文字部分を単に商品の色彩を表示したものとして理解することはなく、また、該「Red」の文字部分から生ずる「レッド」の称呼及び「赤」の観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが相当であって、本願商標と引用商標をそれぞれその指定商品に使用した場合、両商標の外観における差異を考慮してもなお、互いに紛れるおそれはないとまでいうことはできないから、請求人の上記主張を採用することはできない。

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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