1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成23年6月17日に登録出願されたものであり,その後,指定商品については,当審における平成24年6月7日付け提出の手続補正書により,第16類「トレーディングカード」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標のうちの「T.C.P.」の文字部分から「ティーシーピー」の称呼をも生ずるとし,称呼を同一にする称呼上類似の商標であるから,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第2299682号商標(以下「引用商標」という。)は,「TCP」の文字を横書きしてなり,昭和62年1月22日に登録出願,第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,平成3年1月31日に設定登録され,その後,2回にわたり商標権の存続期間の更新がされ,さらに,指定商品については,平成13年4月11日に,第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」及び第16類「印刷物,写真,写真立て」に指定商品の書換登録がされたものであり,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は,別掲のとおり,丸隅の四角形に影を付し,カードケースのようにも見える図形の内部に,「TRADING CARD PLATE」の文字を上段に書し,その直下に黒色横長四角形を配して,その内部に,ステンシル体の一種とも思える書体で,「T.C.P.」の文字及びドットを中抜きで表してなるものであるところ,その構成中の「TRADING CARD PLATE」の文字部分と「T.C.P.」の文字・ドット部分は,共にカードケースのようにも見える図形の内部に,ほぼ同じ横幅をもって表されていて,しかも,極めて近接して配されているから,両者は,カードケースのようなものの内部に一体的に表されているものとの印象を抱かせるといえる。
また,上記したように,「T.C.P.」の文字・ドット部分は,「TRADING CARD PLATE」の文字部分と極めて近接して配されていることに加え,「T」「C」及び「P」の各文字にドットが付されていることから,「TRADING CARD PLATE」の頭字語と理解されるとみるのが自然である。
そうすると,「TRADING CARD PLATE」の文字部分と「T.C.P.」の文字・ドット部分は,ある名称(TRADING CARD PLATE)とその頭字語(T.C.P.)という密接な関係が容易に認識されるから,両者は,一体的なものとして理解されると見るのが自然である。
してみれば,本願商標の構成中の「TRADING CARD PLATE」の文字部分と「T.C.P.」の文字・ドット部分は,一体的なものと理解されるのが自然あるから,本願商標は,殊更に「T.C.P.」の文字・ドット部分が分離,抽出され,該部分のみをもって取引に資されるものとはいえない。
こうしたことから,本願商標のうちの「T.C.P.」の文字部分から「ティーシーピー」の称呼をも生ずるとし,その上で,本願商標と引用商標は称呼上類似のものであるから,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。