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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「欧文字1字差の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−11923(T2012−11923/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−11923(T2012−11923/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「アスター」
争点(論点)
欧文字1字差の識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−11923(T2012−11923/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「アスター」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「欧文字1字差の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年7月19日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成24年1月19日付け手続補正書により、第30類「クッキー」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、拒絶の理由に引用した登録第4768746号商標(以下「引用商標という。」)は、「ASTER」の欧文字及び「アスター」の片仮名を二段に書してなり、平成15年7月25日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同16年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、レタリングが施された「ねじロール」の文字とその他「チョコロールクッキー」などの文字及び時計その他の図形とともに、「ASTOR」の白抜き文字を中央上下に配した構成からなり、「ASTOR」の文字部分も独立して、自他商品識別標識としての機能を有するものと認められる。

一方、引用商標は、上記2のとおり、「ASTER」及び「アスター」の文字を二段に書してなるものである。

そこで、本願商標と引用商標を比較するに、その外観において、両者は、上記のとおり、その構成全体から、一見して区別し得る差異を有するものである。

また、本願商標構成中の「ASTOR」の欧文字部分(以下「本願商標要部」という。)と引用商標構成中の「ASTER」の欧文字部分についてみても、両者は、いずれも5文字という短い文字構成にあって、第4文字目における「O」の文字と「E」の文字という明らかな差異を有するものであるから、紛れるおそれはないというのが相当であって、互いに区別し得るものである。

そして、本願商標要部は、「アスター」及び「アスト(ー)ル」の称呼を生じ、該文字は特定の親しまれた語義を理解させないから、特定の観念を生じないものである。

一方、引用商標は、その構成文字に相応して、「アスター」の称呼が生じ、「キク科の植物であるアスター」の観念を生じるものである。

そうすると、本願商標要部と引用商標の称呼が共通するのは、本願商標要部が「アスター」と称呼される場合のみであって、「アスト(ー)ル」と称呼される場合には、両者の称呼は、その後半部分における「ター」の称呼と「ト(ー)ル」の称呼に顕著な差異を有するから、明確に聴別し得る。

加えて、本願商標要部(ASTOR)の文字が、特定の観念を生じないものであるから、「キク科の植物であるアスター」の観念が生じる引用商標との比較において、観念上、相紛れるおそれはない。

したがって、本願商標要部が「アスト(ー)ル」と称呼される場合には、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似のものであり、本願商標要部が「アスター」と称呼される場合において、両者は、称呼を共通にするものの、その外観において、十分区別し得る差異を有するものであり、観念においても類似するものではないから、それらにより需要者、取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察した場合、本願商標と引用商標とは、なんら商品の出所に誤認混同を生ずるおそれがないというべきである。

加えて、前記の判断を左右するに足りる取引の実情も本件については、認められない。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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