結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2012−7222(T2012−7222/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「忍城」の漢字を標準文字で表してなり、第35類「広告,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与」を指定役務として、平成23年4月22日に登録出願されたものである。
原査定は、「本願商標は、『忍城』の文字を書してなるところ、該文字は埼玉県行田市にある戦国時代から続く城跡を表す語であり、埼玉県の旧跡に指定され、現在は、忍城本丸の跡地に往時の面影を再現した忍城祉が、また、忍城祉内には郷土博物館が併設されている実情にある。してみれば、本願商標をその指定役務について使用するときは、その役務が『忍城』に関連する内容を扱っていることを表したものと需要者に容易に理解、認識させるものであって、単に役務の質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、「忍城」の文字よりなるところ、「忍城」は、室町時代の文明年間(1469年〜1486年)の初め頃に築城された埼玉県行田市にあった城であって、明治維新の際に壊されたものである。そして、現在は、行田市によって、忍城本丸の跡地に往時の面影を再現した「忍城址」が整備されている。この忍城址は、昭和38年8月27日に県指定記念物の旧跡として指定されており、行田市によって、管理されている。また、忍城址内には、忍城の実質的な天守閣として機能した「御三階櫓」が昭和63年に再建され、郷土博物館が併設されている。
このように、行田市では、「忍城」のあった本丸の跡地に天守閣といえる建造物等を造営し、その歴史・文化遺産を大切に保存し、活用することで、市民のためのまちづくりが推進されてきたところである。
そうとすれば、「忍城」の文字は、上記「忍城址」を指称するものと認められるものであって、これを維持、管理し、まちづくりを推進する行田市の使用する商標として、自他役務の識別力を有しているものである。
そして、本願商標から仮に原審説示の如き役務の内容を理解させる場合があるとしても、これが、著名な観光地として一般の需要者、取引者に認識されているものということはできず、また、直ちに役務の質を表示するものとして、一般に理解されているとは認め難いものである。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、役務の質を表示したものと認識されるものではなく、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たすものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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