Trademark Appeal Case
METAL MARKERの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−4741(T2012−4741/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「METAL MARKER」の欧文字を横書きしてなり、第2類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成23年3月2日に登録出願され、その後、指定商品については、平成24年4月13日付けの手続補正書により、第2類「カナダバルサム,コパール,サンダラック,セラック,松根油,ダンマール,媒染剤,マスチック,松脂,木材保存剤,マーカータイプの染料,マーカータイプの顔料,マーカータイプの塗料,マーカータイプの印刷インキ,マーカータイプの絵の具,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の貴金属はく及び粉」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『METAL MARKER』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、構成前半の『METAL』の文字は『金属、金属製品』の意味を有するものとして一般に広く知られている語であり、構成後半の『MARKER』の文字は『印をつける道具』の意味を有する語であって、一般的に、マーキングペンの略称として広く使用されている語である。そして、本願に係る指定商品の業界においては、近時、マーキングペン型の塗料、絵の具等が販売され、該商品に『○○マーカー』の文字が使用されている実情がある。さらに、金属の表面に印やマークをつけることができるマーキングペン型の商品に『メタルマーカー』の文字が使用されている実情があることを考慮すると、本願商標に接する取引者・需要者は『金属に印やマークをつけることができるマーキングペン型の商品』であることを比較的容易に認識するものとみるのが相当である。そうすると、本願商標をその指定商品中、前記意味合いに対応する『染料,顔料,塗料,印刷インキ,絵の具』に使用したとしても、単に商品の品質・用途を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の『染料,顔料,塗料,印刷インキ,絵の具』に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項題3号該当性について
本願商標は、前記1のとおり「METAL MARKER」の欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の「METAL」の文字は「金属」を意味する語として、また、「MARKER」の文字は「しるしをつけるための筆記具・器具、マーキングペン、マーカー(ペン)」を意味する語として、広く一般に知られているものであり、本願指定商品中「塗料」を取り扱う業界においては、別掲1のように、金属用の塗料を表示するものとして「メタル」の文字が、マーカータイプの塗料を表示するものとして「マーカー」の文字が一般に使用されているものである。
そして、別掲2のとおり、マーキングの器具を取り扱う業界において「金属へのマーキング用の商品」を「メタルマーカー」と称している実情がある。
そうとすれば、「メタルマーカー」に通じる「METAL MARKER」の欧文字からなる本願商標は、これをその指定商品中「マーカータイプの染料,マーカータイプの顔料,マーカータイプの塗料,マーカータイプの印刷インキ,マーカータイプの絵の具」に使用するときは、これに接する取引者、需要者がこれを「(マーキング用の)金属用マーカータイプの染料・顔料・塗料・印刷インキ・絵の具」であることを表示したもの、すなわち商品の用途、品質を表示したものと認識するにすぎないものといわなければならない。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「金属に使用することができるマーキングペン型の商品」との意味合いを間接的に暗示することはあっても、その意味合いを直ちに想起させることはなく、すなわち、商品の品質を直接的に表示したものではない。したがって、本願商標は、識別力がある旨主張している。
しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、前述の塗料及びマーキングの器具を取り扱う業界における取引の実情よりすれば、「METAL MARKER」の文字は、「(マーキング用の)金属用マーカータイプの染料・顔料・塗料・印刷インキ・絵の具」であることを表示したもの、すなわち商品の用途、品質を表示したものというべきであるから、前記のとおり判断するのが相当である。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(3)むすび
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中「マーカータイプの染料,マーカータイプの顔料,マーカータイプの塗料,マーカータイプの印刷インキ,マーカータイプの絵の具」について使用するときは、商品の用途、品質を表示するにすぎないものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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