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Trademark Appeal Case

著名商標の異種商品類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−650230(T2011−650230/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第11類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2010年(平成22年)10月20日に国際商標登録出願(事後指定)されたものである。

その後、指定商品については、原審における平成23年7月25日付けの手続補正書により、第11類「Hot water boilers for use with gas or gas−oil burners;heating boilers,feeding apparatus for heating boilers,flues and tubes for heating boilers,boilers for water heaters,boilers for laundries,boilers for central heating installations and their parts;boilers for generating hot water and steam and their parts;refrigerating and air−conditioning apparatus and their parts;ventilation installations;heaters for use with solid,liquid or gaseous fuels;central heating radiators;electric radiators;air−conditioning units and installations and their parts;heat accumulators;heat regenerators.」と補正された。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(9)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。(以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。)

(1)引用商標1

登録第3175098号商標は、「フェラーリ」の片仮名を横書きしてなり、平成5年7月23日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品および付属品,陸上の乗物用の動力機械器具,軸,軸受け,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機」を指定商品として、平成8年7月31日に設定登録され、その後、平成18年8月1日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)引用商標2

登録第4418984号商標は、「SCUDERIA FERRARI」の欧文字を横書きしてなり、平成11年8月12日に登録出願、第12類「乗用車,その他の自動車,サスペンション,車体,その他の自動車の部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,車いす,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),乗物用盗難警報器」及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品又は指定役務として、平成12年9月22日に設定登録され、その後、平成22年9月21日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)引用商標3

登録第4422640号商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成11年10月15日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),乗物用盗難警報器」を指定商品として、平成12年10月6日に設定登録され、その後、平成22年9月21日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(4)引用商標4

登録第5016017号商標は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成17年11月28日に登録出願、第12類「スポーツカー,トラック,バン型自動車,その他の自動車並びにその部品及び附属品,ガソリン機関,その他の陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,その他の陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品」及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年1月5日に設定登録されたものである。

(5)引用商標5

登録第5028042号商標は、「FERRARI」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年5月29日に登録出願、第12類「スポーツカー,トラック,バンタイプの自動車,その他の自動車並びにその部品及び附属品,ガソリン機関,その他の陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,その他の陸上の乗物用の機械要素,乗物用盗難警報器,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成19年2月23日に設定登録されたものである。

(6)引用商標6

登録第5034164号商標は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成18年6月26日に登録出願、第12類「スポーツカー,コンバーティブル車,自動車(バンタイプ),その他の自動車,タイヤ,その他の自動車の部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,陸上の乗物用のエンジン,陸上の乗物用の機械要素」を指定商品として、平成19年3月16日に設定登録されたものである。

(7)引用商標7

国際登録第866309号商標は、「FERRARI FXX」の欧文字を横書きしてなり、2005年6月13日にイタリア国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2005年(平成17年)8月16日に国際商標登録出願、第12類「Land motor vehicles,automobiles,structural parts and accessories thereof included in this class;brakes,engines,tires for land motor vehicles included in this class;bicycle,motor bicycles,vans and trucks.」及び第28類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年4月27日に設定登録されたものである。

(8)引用商標8

国際登録第888045号商標は、別掲5のとおりの構成よりなり、2005年4月18日にイタリア国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2005年(平成17年)5月20日に国際商標登録出願、第9類及び第14類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品並びに第21類「Coffee cups,tea cups and mugs,glassware,dishes,plates and bowls;glass tea and coffee pots,not of precious metal;tableware,other than knives,forks,spoons,not of precious metals;corkscrews,salt cellars,not of precious metal,pepper mills,hand−operated,serving trays not of precious metals,carafes,decanters,jugs,pots,water bottles,insulating flasks;accessories for the bathroom,such as soap dishes,towel rails,boxes and containers for cotton pads,combs,cosmetic utensils,perfume sprayers,perfume vaporizers;picnic baskets including dishes.」を指定商品として、平成20年3月21日に設定登録されたものである。

(9)引用商標9

国際登録第920628号商標は、別掲6のとおりの構成よりなり、2006年12月29日にイタリア国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2007年(平成19年)2月19日に国際商標登録出願、第11類「Electric fans for industrial use,in particular centrifugal fans for industrial use and building use,axial fans for industrial use and building use.」を指定商品として、平成21年3月6日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、「Ferroli」の欧文字を横書きし、その構成中の「erro」の文字部分上部に、上方に弧を描くように湾曲した横長三角図形を配した構成からなるものである。

しかして、本願商標の構成中、図形部分は、抽象的な形状で描かれており、直ちに特定の称呼及び観念を生じさせないのに対し、「Ferroli」の文字部分は、本願商標の構成全体に占める割合も大きく表されているものであるから、本願商標は、構成中の「Ferroli」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる。

そうとすれば、本願商標は、構成中の「Ferroli」の文字部分より、その構成文字に相応した「フェローリ」の称呼を生ずるものであり、該文字は、特定の観念を生じない造語と認められる。

(2)引用各商標について

引用各商標は、前記2のとおりの構成よりなり、その構成中に「フェラーリ」、「FERRARI」又は「Ferrari」の文字のいずれかを含むものである。

そして、これらの文字は、引用商標の商標権者であって、イタリア国に本社を置く、スポーツカー等の製造、販売を行う企業として著名な「フェラーリ エス・ピー・エー」の出所標識(いわゆる「ハウスマーク」)として認識されるものであるから、同社の企業名としての観念を想起させるものである。

そうとすれば、引用各商標からは、その構成文字に相応して「フェラーリ」の称呼をも生じ、「フェラーリ エス・ピー・エー」の観念を生ずるものと認められる。

(3)本願商標と引用各商標との類否について

本願商標と引用各商標の類否を検討するに、両者は外観において明らかに相違し、また、観念においては、本願商標が特定の観念を生じないのに対し、引用各商標は上記のとおり「フェラーリ エス・ピー・エー」の明確な観念を有するものであるから、観念上は類似するところがないものである。

そして、称呼においては、本願商標の称呼が「フェローリ」であるのに対し、引用各商標の称呼は「フェラーリ」であるところ、第2音において「ロー」と「ラー」の差異を有するものであって、該差異音は「ラ」行に属する近似音ではあるものの、長音を伴うことから、一連に称呼するときには強く発音され、また、帯有する母音[o]と[a]は、その調音位置、調音方法を異にするものであるから、それらの差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼したときはその語調語感が相違し、十分聴別し得るものというべきである。

そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、外観及び称呼において相違し、観念も類似するところがないものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、引用各商標とその出所につき誤認混同を生ずるおそれは極めて少ないものといえる。

してみれば、本願商標は、引用各商標とは類似しないというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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