Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2012−900023(T2012−900023/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5447396号商標(以下「本件商標」という。)は、「TABLETDRAM」の欧文字を標準文字で表してなり、平成22年11月9日に登録出願、第9類「半導体,半導体ウェハー,集積回路,フラッシュメモリカード,携帯用通信機械器具,携帯電話機,テレビジョン受信機,デジタルカメラ,MP3プレーヤー」を指定商品として、同23年10月4日に登録査定、同月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第18号証を提出している。
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本件商標は、「TABLETDRAM」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「TABLET」の文字及びその音訳である「タブレット」の文字は、「ペンタブレット、タブレット端末、タブレットPC」等を意味する用語として、コンピュータ及び電気通信関連の製品分野で一般に使用されているものであり(甲第3号証及び甲第4号証)、また、「DRAM」の文字及びその音訳である「ディーラム」の文字は、「Dynamic Randam Access Memory」(半導体メモリの一種で、コンデンサに電荷を蓄積することで情報を保持するタイプの半導体メモリ)を意味する用語として、半導体製品の分野で一般に使用されているものである(甲第5号証ないし甲第7号証)。
そうすると、本件商標は、「タブレット端末用DRAM」、「タブレット向けDRAM」、「タブレット用DRAM」といった意味を直感させるものであり、本件商標の登録査定時前から、「タブレット端末用DRAM」、「タブレット向けDRAM」、「タブレット用DRAM」といった表示は、半導体メモリ製品の品質表示として、半導体産業関連のニュースリリース等で現実に使用されている(甲第8号証ないし甲第12号証)。
また、本件商標の登録査定時前から、「TABLETDRAM」との表示は、「タブレット端末用DRAM」、「タブレット向けDRAM」、「タブレット用DRAM」等を意味する半導体メモリ製品の品質表示として、英文で作成された半導体産業関連のニュースリリース等で現実に使用されている(甲第13号証ないし甲第17号証)。
してみれば、本件商標をその指定商品中、「半導体,半導体ウェハー,集積回路」に使用する場合には、該商品の用途等の品質が「『タブレット端末用DRAM』、『タブレット用DRAM』向けのもの」であることを表示するにとどまり、自他商品識別標識として機能しないものであり、また、本件商標は、半導体製品等の業界において一般的に使用することを必要とする表示であって、明らかに独占適応性を欠くものである(甲第18号証)から、商標法第3条第1項第3号に該当する。
さらに、本件商標を上記以外の指定商品、すなわち「フラッシュメモリカード,携帯用通信機械器具,携帯電話機,テレビジョン受信機,デジタルカメラ,MP3プレーヤー」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号について
上記(1)のとおり、本件商標を構成する「TABLET」及び「DRAM」の各文字は、いずれもコンピュータ及び電気通信関連の製品分野で、品質表示用語ないし普通名称として、一般に使用されているものであり、本件商標は、半導体製品、コンピュータ製品、電気通信機器又はこれらと密接に関連する商品に使用するものであるから、両文字は、自他商品識別標識としての機能を明らかに欠くものである。
したがって、本件商標をその指定商品に使用しても,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができず、本件商標は、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、前記1のとおり、「TABLETDRAM」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成各文字は、同じ書体及び大きさで、等間隔に表されていることから、視覚上、一体的にまとまりのあるものとして看取、把握され得るとみるのが自然であり、いずれかの文字部分をもって分離して観察されるとはいい難いものである。
そうとすると、たとえ本件商標の構成中の「TABLET」及び「タブレット」の文字が、コンピュータ関連の分野において、いわゆる「タブレット端末」を指称するものとして、同じく、「DRAM」の文字が、同分野において、半導体メモリの一種を表すものとして、それぞれ一般に用いられることがあるとしても、これらを一体的にまとまりよく「TABLETDRAM」と表してなる本件商標について、これに接する者が、直ちに申立人が述べるような具体的な品質を表示するものとして認識するとまではいい難く、むしろ、その構成全体をもって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語からなるものとして認識するとみるのが相当である。
してみれば、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、これが商品の品質を表したものとして認識することはなく、また、その指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。
(2)商標法第3条第1項第6号該当性について
本件商標は、上記(1)のとおり、その構成全体をもって特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、これをその指定商品について使用した場合、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない。
(3)申立人の主張について
申立人は、半導体関連の業界においては、本件商標の登録査定時前から、「TABLETDRAM」の表示が、「タブレット端末用DRAM」、「タブレット向けDRAM」、「タブレット用DRAM」等を意味する半導体メモリ製品の品質表示として、英文で作成されたニュースリリース等で現実に使用されている旨主張し、甲第13号証ないし甲第17号証を提出しているところ、該甲各号証は、2011年(平成23年)の1月下旬及び6月上旬にインターネット上に掲載されたニュース記事であって、その各見出しには、「tablet DRAM」との表示は見受けられるものの、本件商標と同一の「TABLETDRAM」との表示はなく、また、該ニュース記事は、いずれも「IHS iSuppli」と称する者が行った調査の報告に関連する内容からなるものといえるから、これらの事実が存することをもって、「TABLETDRAM」の文字が半導体メモリ製品の品質表示として一般に用いられているとはいえず、よって、この点についての請求人の上記主張は、採用し得ない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同項第6号並びに同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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