結論テキスト
審判費用は,請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2012−890011(T2012−890011/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5405411号商標(以下「本件商標」という。)は,「メトロの缶詰」の文字からなり,平成22年10月26日に登録出願,第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,平成23年3月2日に登録査定,同年4月8日に設定登録されたものである。
請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録商標は,以下の1ないし9のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
「メトロ」の文字を標準文字により表してなり,平成10年5月18日に登録出願,第30類「米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第31類「ごま,そば,麦,飼料用たんぱく,種子類,飼料,木,草,芝,苗木,花,盆栽」を指定商品として,同11年6月25日に設定登録されたものである。
「METRO」の文字を標準文字により表してなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「せっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同20年4月4日に設定登録されたものである。
「METRO」の文字を標準文字により表してなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同20年4月4日に設定登録されたものである。
「METRO」の文字を標準文字により表してなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同20年5月23日に設定登録されたものである。
「METRO」の文字を標準文字により表してなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「合成材料製クリスマスツリー・クリスマスツリー用装飾品(イルミネーション用品・菓子類を除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花火おもちゃの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同20年10月17日に設定登録されたものである。
「METRO」の文字を標準文字により表してなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙製又は段ボール製の包装用材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,書画・絵画・写真等の壁掛け用フレームの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同21年2月20日に設定登録されたものである。
別掲のとおりの構成からなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同22年9月10日に設定登録されたものである。
別掲のとおりの構成からなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「台所用器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,金銭登録機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同23年4月15日に設定登録されたものである。
別掲のとおりの構成からなり,平成19年4月2日に登録出願,第35類「手動工具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品(野外バーベキュー用鉄板,バーベキューグリル,バーベキュー用トングを含む)・清掃用具・洗濯用具・紙製又は段ボール製食器・飲用コップの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同23年5月13日に設定登録されたものである。
以下,これらを総称するときは,単に「引用商標」という。
請求人は,本件商標の登録を無効とする,審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証及び同第2号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標の類否
本件商標は,「メトロの缶詰」の文字からなるところ,片仮名「メトロ」が強く支配的な印象を与えるから,本件商標の要部は「メトロ」部分にあるといえ,本件商標からは,「メトロノカンヅメ」のほか「メトロ」の称呼も生じる。これに対し,引用商標からも「メトロ」の称呼を生じ,本件商標と引用商標は称呼が同一である。
また,本件商標の要部「メトロ」からは,「地下鉄,市庁」の観念を生じ,引用商標からも「地下鉄,市庁」の観念が生じ,両者は観念も類似する。
さらに,本件商標の要部「メトロ」と引用商標1とは外観が類似する。
以上より,本件商標と引用商標は,類似するものと言える。
(2)指定商品・役務の類否
本件商標の指定役務中,「農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び本の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標1の指定商品に類似する。
本件商標の指定役務中,「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標2の指定役務に類似する。
本件商標の指定役務中,「たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標3の指定商品と同一である。
本件商標の指定役務中,「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標4の指定役務と同一又は類似である。
本件商標の指定役務中,「運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちや・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標5の指定商品に類似する。
本件商標の指定役務中,「印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標6の指定商品に類似する。
本件商標の指定役務中,「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標7の指定役務に類似する。
本件商標の指定役務中,「手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は,引用商標8及び9の指定役務に類似する。
(3)結論
本件商標と引用商標は,商標が類似し,その指定商品・役務も同一又は類似である。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから,同法第46条第1項の規定により,無効とすべきである。
被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として乙第1号証及び同第4号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)本件商標は,前記のとおり,「メトロ」と「缶詰」の各文字を格助詞「の」で連結してなるものであるが,その前半部の「メトロ」の文字は,「地下鉄」を意味する外来語として一般に親しまれ使用されているといい得るものである。
ところで,文字のみからなる商標の場合には,通常その文字に相応した称呼,観念を生ずるものであるから,たとえ,それが二つの語を結合してなるものであっても,これを構成する各文字が一様に連なり,その各語に対応する文字の大きさや形態に差異がない場合には,二つの語のうちの一方が日常使用されない特異な語であるなどその語自体が特別顕著な印象を与えるとか,その称呼が全体として殊更冗長であるなど特段の事情がない限り,その商標は原則として一連に称呼され一体的に観念されるものとみるべきである。
これを本件商標についてみると,本件商標は,「メトロ」「の」「缶詰」の構成各文字がそれぞれ同一の書体,同一の大きさ及び同一の間隔で外観上まとまりよく一体的に表示されていて,これより生ずると認められる「メトロノカンヅメ」の称呼も格別冗長というべきものでなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして,本件商標は,これを構成する「メトロ」及び「缶詰」の文字が共に日常一般に親しまれ使用されている語であって,その意味合いからして,いずれの文字も高い識別力を有するといえるほど特異なものではないこと,両文字が格助詞「の」で連結されているので,全体として「地下鉄の缶詰」の如き意味合いが理解できることや,これらの文字が一連一体に結合されているばかりでなく,これより生ずる称呼も,よどみなく一連に称呼し得ることなどを併せ考慮すると,かかる構成においては,前半部の「メトロ」の文字が独立して認識されるというよりは,むしろ,これに接する取引者・需要者をして,「メトロ」と「缶詰」の文字を「の」で結合した一体不可分の造語よりなるものと把握,理解されるとみるのが自然である。
他に,本件商標を「メトロ」と「缶詰」の文字部分に分離して観察しなければならないとする特段の事情は見当たらない。
してみると,本件商標は,その構成文字全体に相応して,「メトロノカンヅメ」(地下鉄の缶詰)の一連の称呼,観念のみを生ずるものというべきである。
他方,引用商標は,前記のとおり,「メトロ」又は「METRO」の文字を表してなるものであるから,「メトロ」(地下鉄)の称呼,観念を生ずるものである。
そこで,本件商標より生ずる「メトロノカンヅメ」と引用商標より生ずる「メトロ」の称呼を比較するに,両者は,後半部の「ノカンヅメ」の音の有無に明瞭な差違を有するものであるから,称呼上相紛れるおそれのないものである。
また,本件商標は,その構成文字全体から「地下鉄の缶詰」といった意味合いが理解されるのに対して,引用商標は,「地下鉄」を意味する平易な外来語であるから,観念の点においては明らかに相違するものであり,両商標は,それぞれの構成よりみて,外観上も明瞭に区別し得るものである。
したがって,本件商標と引用商標とは,その称呼,観念及び外観のいずれの点よりみても,相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)乙第2号証及び乙第3号証に示すとおり,2語を格助詞「の」で結合した文字構成よりなる商標及び「メトロ」「Metro」又は「METRO」の文字と他の文字とを結合した構成よりなる商標を,一連のものと判断した審決・異議決定例が少なからず存在することからみても,本件商標を一連のものとみることは,妥当なものとして是認できる。
(3)本件商標の使用について
本件商標は,被請求人が自己の販売する商品の商標として採択,使用しているものであるが,本件商標を使用するにあたって,これと引用商標との間において,商品の出所について誤認混同をきたしているといったような事実も存在しないので,この取引の実情も十分に勘案されるべきである。
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから,同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすべき限りでない。
本件商標は,前記第1のとおり,「メトロの缶詰」の文字を書してなるものであるところ,その構成各文字は同じ書体,同じ大きさ及び等間隔でまとまりよく一体に表されているものであり,構成全体に相応して生ずる「メトロノカンヅメ」の称呼も格別冗長なものでなく,無理なく一連に称呼し得るものである。
そして,本件商標は,「地下鉄」を意味する「メトロ」の語と「缶詰」の語を格助詞「の」によって結合したものと容易に認識し得るところ,「メトロ」と「缶詰」は,共に日常一般に親しまれ使用されている語であって,かつ,そのいずれかが本件商標の指定役務との関係において識別力が弱いなどといった事情は見あたらず,また,格助詞の「の」を付した「メトロの」の部分が「缶詰」の語の連体修飾語の役割を果たすものといえるから,本件商標は,全体として,「地下鉄(メトロ)の缶詰」程の意味合いを理解させるものである。
したがって,本件商標は,その構成文字に相応して,「メトロノカンヅメ」の称呼及び「地下鉄(メトロ)の缶詰」の観念を生ずるものである。
他方,引用商標は,前記第2のとおり,「メトロ」又は「METRO」の文字を表してなるものであるから,いずれも「メトロ」の称呼及び「地下鉄(メトロ)」の観念を生ずるものである。
そこで,本件商標から生ずる「メトロノカンヅメ」と引用商標から生ずる「メトロ」の称呼を比較すると,両者は,後半部の「ノカンヅメ」の音の有無に明瞭な差違を有するものであるから,それぞれ一連に称呼した場合においても,判然と聴別し得るものである。
また,本件商標が「地下鉄(メトロ)の缶詰」の観念を生ずるのに対し,引用商標は「地下鉄(メトロ)」の観念を生ずるものであるから,両商標は観念の点においても明らかに相違するものである。
さらに,両商標は,それぞれの構成からみて,外観上も明瞭に区別し得るものである。
したがって,本件商標と引用商標は,その称呼,観念及び外観のいずれからみても,相紛れるおそれのない非類似の商標であるから,その指定役務の類否について言及するまでもなく,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから,同法第46条第1項により,無効にすることはできない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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