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Trademark Appeal Case

植物名と品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−14506(T2011−14506/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ラブインナミスト」の片仮名を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成22年4月26日に登録出願、その後、指定商品については、当審における平成23年7月12日付けの手続補正書により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、キンポウゲ科の一年草の名称である『love−in−a−mist』の読みを片仮名で『ラブインナミスト』と標準文字で表してなるものであり、和名で『クロタネソウ』、別名『ニゲラ』とも称されているところ、該植物は、化粧品、香料等の原材料として使用されるものですから、これを、その指定商品中、例えば『ラブインナミスト(クロタネソウ、ニゲラ)を原料とするせっけん・化粧品・香料』に使用するときは、単に商品の品質、原材料について普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知の要旨

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。

4 証拠調べに対する意見の要旨

請求人は、前記3の「証拠調べ通知」に対し、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「ラブインナミスト」の片仮名を標準文字で表してなるところ、別掲の証拠調べ通知のとおり、「ラブインナミスト(Love in a mist)」が、「クロタネソウ(黒種草)」「ニゲラ」と称され、本願指定商品中「せっけん類,化粧品」との関係においては、その種子から抽出したオイルやエキスを配合した商品が市場に流通している実情が見られる。

加えて、「ラブインナミスト(Love in a mist)」「クロタネソウ(黒種草)」「ニゲラ」は、香料として使用されており、また、本願指定商品中「せっけん類,化粧品」を取り扱う業界において、香料を商品「せっけん類,化粧品」に配合することが広く行われていることからすれば、「ラブインナミスト」の文字からなる本願商標を、その指定商品中、「ラブインナミスト(クロタネソウ、ニゲラ)を原材料とするせっけん類,同化粧品,同香料類」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標について、単に、商品の品質、原材料を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものというべきものであり、かつ、前記商品以外の「せっけん類,化粧品,香料類」に使用するときは、その商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

なお、請求人は、本件審判の請求時に、過去の審決例及び登録例を挙げて、本願商標も登録すべきである旨述べているが、商標が識別力を有するか否かの判断は、査定時又は審決時において、取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準として、商標ごとに個別具体的に判断すべきであるから、当該主張は採用できない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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