Trademark Appeal Case
コミュニケーショントレーナーの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−18867(T2011−18867/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「コミュニケーショントレーナー」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作」を指定役務として、平成22年3月17日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『コミュニケーショントレーナー』の文字を書してなるところ、全体として近年、人間関係を築くなかで、コミュニーケーションに不安を感じている人が多く、該商標は、コミュニケーションを円滑に行えるよう指導する者の意味合いを表わすものであるから、これを本願指定役務中、例えば『コミュニケーショントレーナーになるための知識の教授,コミュニケーショントレーナーになるためのセミナーの企画・運営又は開催』等に使用した場合、単に提供する役務の質(内容)を表示しているものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すべきものとする新たな証拠を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成24年5月17日付けの証拠調べ通知書を送付した。
(1)新聞記事(下線部は、当合議体によるものである。)
ア 朝日新聞 2008.08.28 大阪地方版 27頁
「タウン TOWN たうん /大阪府」の見出しの下、「<学ぶ>」の項に「◆育休後職場復帰
セミナー
9月25日、10月2日13時半〜15時半、大阪市此花区西九条6丁目のクレオ大阪西。自己表現・
コミュニケーショントレーナー
らを講師に、参加者同士で不安や悩みを話し合いながら、上手に職場復帰するためのコツを学ぶ。」との記載。
(2)インターネット情報(下線部は、当合議体によるものである。)
イ 日本コミュニケーション能力認定協会のウェブサイトにおいて、「認定
コミュニケーション・トレーナー
紹介/スキルアップ制度について」と題して、「認定
コミュニケーション・トレーナー
とは、一般財団法人 日本教育推進財団が認定した『コミュニケーション能力2級・1級
講座
』を開催・指導することのできるトレーナーです。本ホームページでご案内する
講座
開催の他に、各地で認定トレーナーがコミュニケーション能力2級・1級講座を主催しています。」との記載がある(http://www.ca-japan.org/trainer_list.html?gnavi)。
ウ アントレnetのウェブサイトにおいて、「先輩達の独立事例集」の中で「人間力を生かす
コミュニケーショントレーナー
」と題して、「学び続け、一人ひとりの可能性を生かせるコミュニケーショントレーナーに・・・・現在は、個人セッション、企業や公共機関での
研修セミナー、講義
のほか、コーチングを生かした生活習慣病診療の著書に取り組んでいるところです。」との記載がある(http://entre.yahoo.co.jp/casebook/0162/index.html)。
エ 実践
コミュニケーショントレーナー
・西田弘次公式ウェブサイトにおいて、「
トレーニング・研修
について」と題して「初めての方へ」の項において、「はじめまして! 実践
コミュニケーショントレーナー
の西田弘次です。心を鍛えストレスから身を守る『西田式・心トレ(しんとれ)』並びに、コミュニケーション能力を高める『西田式・コミュトレ』に興味を持っていただき、有難うございます。」との記載がある(http://www.nishida-koji.com/?p=26)。
(3)以上のとおり、「コミュニケーショントレーナー」による「コミュニケーションのスキルアップ」を目的とする講座、セミナー等が開催されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定役務中、「コミュニケーショントレーナーによる知識の教授,コミュニケーショントレーナーによるセミナーの企画・運営又は開催」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、当該役務が、コミュニケーショントレーナーにより提供される役務であると理解、認識し、役務の質(提供者)を表示したものとして認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないというのが相当であって、また、本願商標を上記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがある。
4 請求人は、前記3の証拠調べに対し、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、「コミュニケーショントレーナー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中前半の「コミュニケーション」の文字は、「人間同士が、思想・感情などを伝え合う働き」の意味を有する語であり、また、その構成中後半の「トレーナー」の文字は、「練習の指導者」の意味を有する語(ともに、コンサイスカタカナ語辞典 第3版 株式会社三省堂発行)としてよく知られているものである。
そして、前記3のとおり、本願指定役務を取り扱う分野において、「コミュニケーショントレーナー」による、コミュニケーションのスキルアップを目的とする講座、セミナー等が開催されている実情がある。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務中、「コミュニケーショントレーナーによる知識の教授,コミュニケーショントレーナーによるセミナーの企画・運営又は開催」に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、当該役務が、コミュニケーショントレーナーにより提供される役務(提供者)であると理解、認識し、単に役務の質を表示したものとして認識されるにとどまるものである。
してみれば、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認められ、かつ、本願商標を上記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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