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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の要部抽出と周知性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−8011(T2012−8011/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−8011(T2012−8011/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「FNS」
争点(論点)
称呼の要部抽出と周知性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−8011(T2012−8011/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「FNS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の要部抽出と周知性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類「携帯電話機用ストラップ及びその他の電気通信機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ用ソフトウエア(記憶されたもの),その他のコンピューターゲームソフトウエア(記憶されたもの),家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を指定商品として、平成23年6月7日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第2116520号の2商標(以下「引用商標」という。)は、太字で表された「FNS」の欧文字を横書きしてなり、昭和59年12月27日に登録出願、平成元年2月21日に設定登録された登録第2116520号商標について、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年3月28日に商標権の分割移転の登録がされたものであって、その後、同10年11月10日及び同20年11月11日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同21年1月28日に指定商品を第9類「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電鈴,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」のほか、第7類、第8類、第10類、第11類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、両手のひらで縦横線のある球状のものを覆うような構図からなる図形の上方部に、該図形に重ねるように「FNS」の欧文字と「チャリティキャンペーン」の片仮名とを2段書きにしてなるもの(該欧文字は、該片仮名の縦約3倍、横約2倍の大きさで、かつ、太線で表されており、さらに、該2段書きにしてなるものの上方部及び左右部は、該図形の輪郭からわずかにはみ出すように表されている。)を配し、さらに、該図形の下方部に、その輪郭の外側に沿うように「SINCE1974」の文字及び数字を配してなるものである。

ところで、請求人の主張及びその提出に係る甲各号証によれば、請求人は、その系列会社と共に、1969年(昭和44年)4月1日に民放テレビのネットワーク組織「フジネットワークシステム(Fuji Network System、略称:FNS)」を発足し、その後、1974年(昭和49年)にユニセフ(UNISEF)と協力し、アジアやアフリカ諸国等への寄付金による支援を目的として、系列28局で「FNSチャリティキャンペーン」を立ち上げたこと、該キャンペーンに係る支援金額は、立ち上げ当初は約5千万円前後であったものの、1981年度には1億円を超え、その後も概ね1億円前後で推移し、立ち上げから2011年度までの合計額は約40億円に及んでいること、2011年度には、東日本大震災に係る支援も行ったこと、などをうかがい知ることができる。また、請求人のウェブサイトにおける「FNSチャリティキャンペーン」のページには、その冒頭部に、本願商標と酷似する標章(本願商標の構成中の「FNS」の欧文字が赤色で彩色され、かつ、「チャリティキャンペーン」の片仮名部分が「CHARITY CAMPAIGN」の欧文字で表されているもの。)及び「チャリティキャンペーン」の片仮名が表されており、その下には、「FNSチャリティキャンペーン」の趣旨や過去の支援実績等の記載がある。

以上を踏まえると、本願商標は、その構成全体をもって、請求人及びその系列会社が1974年(昭和49年)以来継続して行っている上記支援活動を表彰するものとして、相当程度一般に知られているとみるのが相当であるから、たとえその構成中の「FNS」の欧文字が上部に配され、かつ、太字で表されているとしても、該欧文字部分のみが分離、抽出して観察され、これから生ずる称呼をもって取引に資するとはいい難い。

してみれば、本願商標から単に「エフエヌエス」の称呼を生ずるとはいえず、よって、本願商標から「エフエヌエス」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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