sokuhyo

Trademark Appeal Case

商標使用の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−301129(T2011−301129/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4759403号商標(以下「本件商標」という。)は、「I−WORKS」の欧文字と、「アイワークス」の片仮名とを二段に横書きしてなり、平成15年8月27日に登録出願、第37類に属する別記に記載の役務を指定役務として、平成16年3月26日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務のうち、別記に記載の指定役務について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、別記に記載の指定役務について、継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて何ら正当な理由が存することも認められない。

また、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権許諾の登録もないから、使用権者による使用ということも問題にならない。

(2)弁駁の理由

被請求人は、乙第1号証及び乙第2号証をもって、「住宅内外の清掃」について使用していることを主張する。これにより、それ以外は、使用していないことを認めるものである。

よって、少なくとも、本件商標の指定役務のうち「住宅内外の清掃,庭の清掃,冷暖房装置の清掃,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,浴槽又は浴槽がまの清掃,道路の清掃,貯蔵槽類の清掃」以外の清掃に関連しない指定役務については、不使用であり、登録を取り消されてしかるべきである。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び平成24年7月3日付け審尋に対する回答を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第4号証を提出した。

(1)答弁の理由

ア 本件商標の使用事実の要点

本件商標の商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定役務中、少なくとも「住宅内外の清掃」について、本件商標を使用している。

イ 本件商標の使用事実

乙第1号証及び乙第2号証は、商標権者が経営する有限会社アイワークスのインターネット上のホームページを印刷したものである。そして、乙第1号証及び乙第2号証に示すように、商標権者は、清掃業を営んでおり、少なくとも「住宅内外の清掃」という役務を提供していると共に、当該役務の提供を行うにあたり、本件商標と同一の社名を使用している。

(2)審尋に対する回答

ア I−Worksと商標権者との関係

乙第3号証は、愛知県知事による建築物における衛生的環境の確保に関する法律第12条の2第1項の登録を受けたことを証明する書面の写しである。

そして、当該書面にI−Worksの代表者が伊藤祐介であることが示されており、ここから、I−Worksの代表者が商標権者であることが明らかになる。

イ 本件審判請求の登録前3年以内に「住宅内外の清掃」の役務を提供していたこと

乙第4号証は、I−Worksが平成23年6月30日に発行した請求書の写しであり、請求内容として、例えば、「6月14日 カーサヨサミ306号室/退去清掃」と記載されていることから、I−Worksが本件審判請求の登録前3年以内に「住宅内外の清掃」という役務を提供していたことが明らかになる。

ウ 商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用していること

乙第4号証として提出した請求書の右上方に本件商標「I−Works」の記載があり、ここから、商標権者が本件商標を「住宅内外の清掃」という役務に使用していることが明らかになる。なお、当該使用は、商標法第2条第3項第8号の「役務に関する取引書類に標章を付して頒布する行為」に該当する。

以上のとおり、I−Worksの代表者である商標権者が本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に「住宅内外の清掃」の提供に使用していることは明白である。

4 当審の判断

(1)被請求人提出の乙各号証によれば、次のとおりである。

ア 乙第1号証は、「I−Works(アイワークス)」をタイトルとするウェブページをプリントアウトしたものであり、事業内容として「ビル・店舗・テナント・マンション・住宅の清掃」「貯水槽・排水管・汚雑排水槽の清掃」「高圧ジェット洗浄」などの記載があり、床洗浄機や高圧ジェット洗浄作業中の写真が掲載され、下段に「Copyright(C)2010 アイワークス.All Rights Reserved.」、右下に「2012/02/03」の記載がある。

イ 乙第2号証は、同じく「I−Works(アイワークス)」をタイトルとするウェブページをプリントアウトしたものであり、乙第1号証と同じ事業内容の記載があり、会社概要として「社名 アイワークス」「住所 名古屋市瑞穂区弥富町紅葉園50−1−603」の記載があり、下段に「Copyright(C)2010 アイワークス.All Rights Reserved.」、右下には「2012/02/03」の記載がある。

ウ 乙第3号証は、平成23年9月8日付けの「建築物飲料水貯水槽清掃業登録証明書」の写しであり、左上に愛知県の県章と「愛知県」の文字が表示され、「代表者氏名 伊藤 祐介」「登録に係る営業所の名称及び所在地 I−Works 名古屋市瑞穂区弥富町紅葉園50番地の1」とあり、その下に「上記につき、建築物における衛生的環境の確保に関する法律第12条の2第1項の登録をしたことを証明する。」の記載があり、下段に愛知県知事の記名押印がある(ただし、押印の文字は確認できない。)

エ 乙第4号証は、「株式会社日本クリーナー」あての平成23年6月30日付け請求書の写しであり、右上部に「名古屋市瑞穂区彌富町紅葉園50−1−603」「I−Works(アイワークス)」「伊藤祐介」の記載があり、一覧表には、日付欄の「6月6日」に御請求内容「ナトコペイント柿本寮、ナトコ本社/貯水槽清掃」、「6月14日」に御請求内容「カーサヨサミ306号室/退去清掃」の記載がある。

(2)上記によれば、以下の事実が認められる。

ア 「I−Works(アイワークス)」は、「I−Works(アイワークス)」の表示(以下「使用商標1」という。)の下に、少なくとも2012年(平成24年)2月3日に、「ビル・店舗・テナント・マンション・住宅の清掃」「貯水槽・排水管・汚雑排水槽の清掃」「高圧ジェット洗浄」の業務(以下「使用役務」という。)を行っていることをウェブページに掲載していた(上記(1)ア及びイ)。

イ 伊藤祐介氏は、平成23年9月8日に、名称を「I−Works」とする営業所の代表者として、建築物における衛生的環境の確保に関する法律第12条の2第1項の登録を受けた(上記(1)ウ)。

ウ 伊藤祐介氏は、平成23年6月6日に「ナトコペイント柿本寮、ナトコ本社」の貯水槽清掃、及び同月14日に「カーサヨサミ306号室」の退去清掃を行い、同月30日に「I−Works(アイワークス)」と記載(「使用商標2」。以下、使用商標1とあわせて「使用商標」という。)された請求書を、「株式会社日本クリーナー」あてに発行した(上記(1)エ)。

エ そして、乙第1号証及び乙第2号証のウェブページに「Copyright(C)2010 アイワークス.All Rights Reserved.」の記載があること(上記(1)ア、イ)や乙第2号証ないし乙第4号証に記載された住所が一致すると認められること(上記(1)イないしエ)に加え、上記イ及びウをあわせみれば、名古屋市瑞穂区の伊藤祐介氏は、2010年(平成22年)ころから平成24年2月ころまで継続して、清掃など上記アのウェブページに掲載の業務(使用役務)を行い、同ウェブページを掲載していたと推認できる。

オ また、同一の事業者が発行する請求書は、相当の期間、同一の様式のものを使用することが一般的であることから、伊藤祐介氏は、平成23年6月ころに甲第4号証と同一の様式の領収書を頒布していたと推認することができる。

(3)判断

ア 使用者について

上記(2)エのウェブページを掲載し、上記(2)オの請求書を頒布した伊藤祐介氏は、ウェブページ及び領収書に記載された住所及び氏名が本件商標の商標権者のそれと一致するから、商標権者と同一人と認められる。

イ 使用商標について

上記(2)エ及びオのウェブページ及び請求書に表示(記載)された「I−Works(アイワークス)」と、上記1のとおり「I−WORKS」及び「アイワークス」の文字からなる本件商標とは、一部の欧文字に大文字と小文字の違いはあるものの、構成文字を共通にするから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標といえる。

ウ 使用役務について

使用役務は、本件審判の請求に係る指定役務中「住宅内外の清掃」「し尿処理槽の清掃」又は「貯蔵槽類の清掃」の範ちゅうに含まれる役務とみるのが相当である。

なお、上記(2)ウの貯水槽清掃及び退去清掃は、それぞれ「貯蔵槽類の清掃」及び「住宅内外の清掃」の範ちゅうに含まれる役務といえる。

エ 使用時期について

上記(2)エのウェブページを継続して掲載していた、平成22年ころないし平成23年12月ころ、及び上記(2)オの請求書を頒布した、平成23年6月ころは、本件審判の請求の登録(登録日は平成24年1月5日)前3年以内である。

オ 以上のことからすれば、商標権者である伊藤祐介氏は、本件審判の請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定役務中「住宅内外の清掃」「し尿処理槽の清掃」及び「貯蔵槽類の清掃」の範ちゅうに属する役務「ビル・店舗・テナント・マンション・住宅の清掃」「貯水槽・排水管・汚雑排水槽の清掃」「高圧ジェット洗浄」に関する広告に本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。以下同じ。)を付して、電磁的方法により提供し、かつ、同役務に関する取引書類に本件商標を付して頒布した(商標法第2条第3項第8号)というべきである。

カ 請求人の主張について

請求人は、被請求人は「住宅内外の清掃」について使用していることを主張するものであり、それ以外は使用していないことを認めるものであるから、少なくとも、本件商標の指定役務中の清掃に関連しない指定役務については不使用であり、登録を取り消されるべきである旨主張している。

しかしながら、商標法第50条第2項は、「商標法第50条第1項の審判の請求があつた場合においては、・・・その請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、商標権者は、その指定商品又は指定役務に係る商標登録の取消しを免れない」旨規定していることから、被請求人は、請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについての使用の事実を証明すれば、その請求に係る指定商品又は指定役務の登録についての取消を免れることは明らかである。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

キ 請求人は、合議体が上記3(2)の回答書副本を送付し意見を求めたが、指定した期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

(4)まとめ

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る指定役務中「住宅内外の清掃」「し尿処理槽の清掃」及び「貯蔵槽類の清掃」の範ちゅうに属する役務「ビル・店舗・テナントマンション・住宅の清掃」「貯水槽・排水管・汚雑排水槽の清掃」「高圧ジェット洗浄」について本件商標の使用をしていることを証明したといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。