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Trademark Appeal Case

結合語の品質表示性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−7489(T2011−7489/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「エステシャワー」の文字を標準文字で表してなり、第11類「シャワーヘッド,シャワー器具」を指定商品として、平成22年1月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『エステシャワー』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、『エステ』の文字は『美顔、贅肉・無駄毛の除去、マッサージなどを行う全身美容。』を表す『エステティック』の略語であり、『シャワー』の文字は『如雨露のような噴水口から水または湯の出る装置。また、その出る水や湯。』を意味する語である。そして、本願指定商品を取り扱う業界においては、肌に潤いを与えたり、マッサージを施す等のエステの効果を謳ったシャワーヘッドやシャワー器具が取引されており、その商品の説明中に『エステシャワー』の語が一連で、又は『エステ』、『シャワー』の両文字がそれぞれ使用されている例が見受けられる。そうすると、本願商標は、全体として『エステの効果のあるシャワー』程の意味を容易に看取させるものとみるのが相当であり、これをその指定商品に使用するときは、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審においてした証拠調べ

当審において、職権に基づく証拠調べをした結果、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当すべきものとする新たな証拠を発見したので、請求人に対し、平成24年5月2日付け証拠調べ通知書により、別掲に示す内容を開示し、意見を求めた。

4 証拠調べに対する請求人の意見の要点

証拠調べにより示された証拠における「エステ」の文字の用例は、本願商標「エステシャワー」それ自体が、記述的標章として通用していることを示すものではなく、たとえ「エステ」、「シャワー」の各々の用語が、自他商品又は自他役務に係る識別力を有するものではないことを示すとしても、一体不可分に結合された「エステシャワー」についての記述的使用の証左となるものではない。

また、「エステシャワー」及び「エステティックシャワー」の文字の用例は、必ずしも商品の内容、品質を示す一般的用語たる記述的標章としてのものではなく、多くは商品の名称、すなわち商標としての使用例であって、これが本願商標の自他商品又は自他役務に係る識別力が否定されることの根拠となるものではない。

そうすると、これら用例をもって、本願商標が商品の内容を示唆する、あるいは、暗示することは認められるとしても、その内容を直観させものであることを示す証左たり得るものではないから、本願商標は、その登録が認められるべきである。

5 当審の判断

本願商標は、「エステシャワー」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、請求人も認めるとおり、「エステティック」の略語である「エステ」の文字と「シャワー」の文字との結合からなるものであり、また、「エステティック(エステ)」の文字は、「美顔、贅肉・無駄毛の除去、マッサージなどを行う全身美容。」を意味する語として、同じく、「シャワー」の文字は、「如雨露のような噴水口から水または湯の出る装置。また、その出る水や湯。」を意味する語として、いずれも一般に広く知られているものである。

そして、本願の指定商品の分野においては、別掲に示すとおり、マッサージや塩素除去等の機能を有する商品が存在し、これら商品が美容効果を高めることを説明する際に「エステ」の文字が用いられ、また、「エステ」の文字と「シャワー」の文字とを組み合わせてなる「エステシャワー」の文字又は「エステ」に通じる「エステティック」の文字と「シャワー」の文字とを組み合わせてなる「エステティックシャワー」の文字が、「全身美容効果を有するシャワー」の意味を表す語として使用されているというのが実情である。

そうとすれば、「エステシャワー」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、これが「エステ」の語と「シャワー」の語とを組み合わせたものと容易に理解し、その構成全体から「全身美容効果を有するシャワー」程の意味合いを想起するといえるから、本願商標は、取引者、需要者をして、商品の品質を表示してなるものと認識するにとどまり、自他識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。

なお、請求人は、現時点より10年以上前の使用例や本願商標の登録出願日後の使用例等をもって、「エステシャワー」の文字が商品の品質を表す語と判断する証左とはならない旨主張しているが、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号等に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、指定商品及び指定役務の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるべきものであるところ、「エステシャワー」の文字からなる本願商標については、上記のとおり、請求人の指摘するものをも含めた事実を総合勘案した上で、そのような取引の実情にある本願の指定商品分野の取引者、需要者は、本願商標を商品の品質を表示してなるものと認識するにとどまると認定、判断したものである。

また、請求人は、既登録例を挙げて本願商標も登録されるべきとするが、該既登録例は、本願商標と商標の構成態様及び指定商品を異にするものであって、事案を異にするものであるから、その判断が本件についての上記判断を左右するものとはいえない。

以上のとおり、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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