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Trademark Appeal Case

称呼と外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19157号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、平成6年6月17日に登録出願、その指定商品については、平成8年10月25日付け手続補正書により、第14類「貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製宝石箱,時計,記念カップ,記念たて」となったものである。

2 原審における拒絶の理由

原審において登録異議の申立てがあった結果、「本願商標は、その構成中、大書してなる『ARNIS』の文字部分は、独立して自他商品識別標識として機能するものであるが、これは登録異議申立人(ソシエテ ヌーベル ド シュミズリー アルニス。フランス国 75007 パリ リュ ド セーブル 14)が自己の商品を表示するものとして広く認識されている『ARNYS』と第4番目の文字が『I』『Y』と相違するにすぎないから、外観において類似し、又、『アルニス』の称呼をも生ずるものと認められるから、称呼においても類似するものといわなければならない。そして、本願商標の指定商品と同申立人の取扱に係るファッション関連商品とは、商品の用途、用法、販売・取引系統を共通にする場合が決して少なくないから、本願商標をその指定商品について使用するときは、該商品が、同申立人或いは同申立人と何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。したがって、他の申立理由について論及するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」と認定して、本願を拒絶したのである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲に表示したとおりの構成よりなるところ、その中段の「アーニス」の文字部分が、その上段の「ARNIS」の文字部分の読みを表していると取引者・需要者に理解されるとみられるから、本願商標構成中の「ARNIS」の文字部分が大書されているとしても、該文字部分よりは、「アーニス」の称呼のみを生じ、「アルニス」の称呼は生じないものといわなければならない。

他方、登録異議申立人の引用する「ARNYS」なる標章は、「アルニス」と称呼されて、広く知られていることが同申立人の提出の甲各号証に徴し明らかであるから、これよりは「アルニス」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

そして、両称呼は、第2音において、「ア」の長音「一」と弾音「ル」の差異があり、共にわずか4音構成の両称呼に与える影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、その語調、語感が相違し十分区別し得ると認められる。

また、本願商標の「ARNIS」の文字部分と引用の標章は、共に造語よりなるものと認められるから、観念上比較すべくもない。

次に、本願商標の「ARNIS」の文字部分と引用の標章とは、第4字において「I」と「Y」の差異があり、共に5文字と短い欧文字構成であり、本願商標の該文字部分と引用の標章は外観上相紛れるおそれがあるということはできない。

そうしてみると、引用の標章が本願商標の登録出願時において申立人の業務に係る「ネクタイ、財布、ベルト」等を表示する標章として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本願商標は、引用の標章と明らかに別異の商標と認め得るものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、申立人等の取扱に係る商品とその商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものということはできない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとして拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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