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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「複合商標の要部抽出と称呼類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−13324(T2012−13324/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−13324(T2012−13324/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
複合商標の要部抽出と称呼類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−13324(T2012−13324/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「複合商標の要部抽出と称呼類似」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,インターネットを通じてダウンロード可能な音声」及び第42類「自動車及び二輪自動車の車検のための検査,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、平成23年8月8日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)は、次のとおりであり、これらの商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1402717号商標

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:昭和47年9月1日

設定登録日:昭和54年12月27日

書換登録日:平成22年3月10日

指定商品:第9類、第15類、第20類、第24類、第25類及び第28類に属する願書記載のとおりの商品

(2)登録第5092744号商標

商標の構成:別掲(3)のとおり

登録出願日:平成12年10月13日

設定登録日:平成19年11月22日

指定商品:第9類、第16類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品

(3)登録第5161805号商標(商標法第10条第1項の規定によるもの)

商標の構成:別掲(3)のとおり

原出願:商願2000−111465(平成12年10月13日登録出願)

登録出願日:平成19年3月19日

設定登録日:平成20年8月29日

指定商品:第9類及び第16類に属する願書記載のとおりの商品

(4)登録第5430341号商標

商標の構成:別掲(3)のとおり

登録出願日:平成19年7月2日

設定登録日:平成23年8月5日

指定商品:第35類に属する願書記載のとおりの役務

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、紺色と黄色で色彩されたサイコロ状の図形と、その右方に、「CarBusinessSupport」の欧文字とその鏡像文字を下部に斜体で表し、その欧文字の「pport」の文字部分の上部に、やや小さく「カブス」の片仮名を配してなるものであり、そして、欧文字の大文字部分の「C」「B」「S」及び「カブス」は同色の紺色で、それ以外の文字は灰色で彩色されているものである。

そして、その構成中の文字部分の「CarBusinessSupport」の欧文字部分と「カブス」の片仮名部分とは、文字種及び文字の大きさが相違し、上下二段に書されていることから、視覚上分離されて看取されるばかりでなく、これらが構成文字全体として特定の熟語的意味合いを形成するものではないものであることから、本願商標に接する取引者、需要者は、「CarBusinessSupport」又は「カブス」の文字に着目し、これらの文字を以て取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、「CarBusinessSupport」の文字部分よりは、その構成文字に相応して、「カービジネスサポート」の称呼が生じ、「自動車事業の支援」程の観念が生ずるものであり、また、「カブス」の文字部分よりは、その構成文字に相応して、「カブス」の称呼が生じるが、片仮名で表された「カブス」の文字よりは、特定の観念は生じないものである。

一方、引用商標は、別掲(2)及び(3)のとおり、円輪郭中に、右側を一部切り取った円輪郭状の図形を配し、その切り欠いた円輪郭状図形中に、切り欠き部分にかかるように「UBS」の文字を配した商標であり、米国のプロ野球メジャーリーグ(以下「メジャーリーグ」という。)の球団であるシカゴ・カブスのユニフォームの胸の部分等に使用されているロゴと同一又は酷似する形状である。

そして、メジャーリーグは、近年、日本人選手の活躍に伴い広く知られており、その球団であるシカゴ・カブスもまた、メジャーリーグの一球団として、そのチーム名は広く知られ、そのロゴもまた本願商標に係る商品の取引者又は需要者を含めて我が国において相当程度知られているということができる。

そうとすれば、引用商標では、「円輪郭状図形」ないし「C」部分と「UBS」部分とを、一体のものと理解して、「CUBS」と認識するのが自然であり、そうすると、引用商標からは、「カブス」の称呼のみが生じ、「シカゴ・カブス」の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標の外観は、それぞれ別掲(1)ないし(3)のとおりの構成からなるものであるから、構成全体の外観において、著しく相違するものである。

そして、本願商標は、その構成全体又は「カブス」の片仮名部分からは特定の観念が生じないものであり、「CarBusinessSupport」の欧文字部分よりは、「自動車事業の支援」程の観念が生ずるものである。一方、引用商標からは、「シカゴ・カブス」の観念を生ずるものであるから、両商標は、観念については比較することができないか、または、相違する。

そうとすれば、両商標は、たとえ「カブス」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては著しく相違するものであって、観念においては類似するものでないから、外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に

与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標をそれぞれの指定商品及び指定役務について使用しても、商品及び役務の出所について誤認、混同を生ずるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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