Trademark Appeal Case
色彩名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2011−19158(T2011−19158/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「sepia」の欧文字を標準文字で表してなり、第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年12月2日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における平成23年4月4日付け及び当審における同年9月6日付けの手続補正書により、最終的に、第6類「チタン製酒用包装用ボトル」及び第21類「断熱二重構造からなる保温・保冷機能が付いたカップ・マグカップ・タンブラーその他の食器類,ステンレス製ボトルその他の水筒,携帯用魔法瓶その他の魔法瓶,真空二重断熱保冷・保温容器,家庭用ビールサーバー,チタン製携帯用酒ボトル,ワインクーラー,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,調理用ボウル,炭酸水用サイフォン,盆,シェーカー,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振り出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,ようじ入れ,ざる,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,酒かん器,なべ類,コーヒー沸かし(電気式のものを除く。),鉄瓶,やかん,ろうそく消し,ろうそく立て,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,観賞魚用水槽及びその附属品,小鳥かご,小鳥用水盤,コッフェル」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『sepia』と標準文字であらわしてなるところ、該文字は『黒っぽい茶色』を表す英語であり、本願指定商品を取り扱う業界において、商品の色彩を表すものとして『セピア』の文字が一般に使用されていることからすれば、本願商標をその指定商品中、上記色彩の商品に使用しても、単に商品の色彩すなわち品質を普通に用いられる方法で表示したものであるといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知の要旨
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。
4 証拠調べに対する意見の要旨
請求人は、前記3の証拠調べ通知に対して、以下のように述べている。
(1)本願商標を構成する「sepia」の文字は色彩名を表すものであるが、非常に特殊な色彩であり、一般需要者が、この文字より「黒褐色」を直ちに想起することはできないものである。
(2)したがって、本願商標が、本願指定商品の分野において、商品の色彩を表す語として使用されている例があったとしても、「sepia」が色彩名として一般的でないことを考慮すれば、その識別力を否定する根拠とはならないものである。
(3)よって、本願商標は、単に商品の色彩(品質)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、十分自他商品識別力を発揮し、品質誤認を生じるおそれもないものである。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、前記1のとおり、「sepia」の欧文字を標準文字で表してなるところ、別掲の証拠調べ通知のとおり、「sepia」が、「セピア色」、「暗褐色」を意味する英語であり、本願指定商品との関係において、「sepia」に通ずる「セピア」の文字が、商品の色彩を表す表示として使用され、セピア色の商品が市場に流通している実情が見られる。
そうとすれば、本願商標は、「sepia」の欧文字を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるにすぎないものであるから、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標について、単に、「セピア色(暗褐色)の商品」であることを表したものであって、当該商品の品質(色彩)を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、証拠調べ通知に対して、以下のように主張する。
ア 請求人は、「sepia」は特殊な色彩名であって、一般的ではないことから、本願指定商品の分野において、商品の色彩を表す語として使用されている例があったとしても、その識別力を否定する根拠とはならない旨主張している。
しかしながら、「sepia」の文字は、一般的な辞書類において、「セピア色」、「暗褐色」等といった色彩名として紹介されているものであり、また、「sepia」に通ずる「セピア」の文字が、本願指定商品の分野において、色彩を表す表示として一般的に使用されていることは、先に述べたとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。
イ 請求人は、過去の色彩名に関する登録例を挙げて、本願商標も登録すべきである旨述べているが、商標が識別力を有するか否かの判断は、査定時又は審決時において、取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準として、商標とその指定商品との関係において個別具体的に判断すべきであるから、請求人の主張は採用することができない。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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