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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−301021(T2011−301021/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4811599商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年9月12日に登録出願され、第14類「身飾品,貴金属,貴金属製の花瓶・水盤・宝石箱,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,記念カップ,記念たて」を指定商品として平成16年10月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中「身飾品,宝玉,宝玉の模造品」についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める、と申し立て、その理由を「本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品につき使用されていないものであるから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取消されるべきである。」旨述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第20号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)使用の事実

本件商標は、被請求人(商標権者)により、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、その指定商品中「ネックレス,イヤリングなどの身飾品」に使用されている。

ア 本件商標の使用について(その1)

(ア)被請求人は、タイ国に本拠をおく宝石、装飾品などの輸出、販売などを行なっている会社であり、日本へも宝石、装飾品を輸出し、日本国内の宝石店、装飾品店などでネックレス、イヤリング、宝石ブローチなどを販売している。

被請求人は、被請求人の輸入代理店及び販売店であるギャルリー三美に対して継続して宝石、装飾品などの商品を輸出(日本においては輸入)している。

乙第3号証は、被請求人からギャルリー三美宛の2009年11月11日付けインボイス(以下「本件インボイス」という。)であり、「イヤリング」、「宝石ブローチ」、「ネックレス」、「ブレスレット」などが日本において輸入されたことが証明されるものである。

また、乙第4号証ないし乙第7号証は、商品説明書(以下、まとめて「本件商品説明書」という場合がある。)であり、 商品とともに常に「商品説明書」がセットで輸入・展示され、またお客様への商品説明等にも供されているものである。

a 「イヤリング」について

本件インボイスには、「Item」の1番、「CodeNo」の「09001010-01」をみると「商品名」として、「Earrings-18K gold earrings dec w/MOP(Pinctada maxima),blue topaz, dia」と記載され、乙第4号証の商品説明書には、「ItemCode」は「0900101001」、「ItemDesc」として「M.O.P.elephant earrings with blue topaz.〜」と記載されているから、本件インボイスに記載された宝石ブローチと当該商品説明書の商品とは同一商品であることが証明されるものである。

b 「宝石ブローチ」について

本件インボイスには、「Item」の2番、「CodeNo」の「08000598-01」をみると「商品名」として、「Brooch-18K gold brooch dec w/Abalone shell(Haliotis Iris),pearl(Pinctada maxima),dia,pink tourmaline」と記載され、乙第5号証の商品説明書には、「ItemCode」は「0800059801」、「ItemDesc」として「Brooch abalone shell diamond〜」と記載されているから、本件インボイスに記載された宝石ブローチと当該商品説明書の商品とは同一商品であることが証明されるものである。

c 「ネックレス(ペンダント)」について

本件インボイスには、「Item」の3番、「CodeNo」の「06000049-01」をみると「商品名」として、「Necklace-18K gold necklace set w/pendent dec w/MOP(Pinctada maxima), dia,am」と記載され、乙第6号証の商品説明書には、「ItemCode」は「0600004901」、「ItemDesc」として「MOP elephant pendant with amethyst with 18K chain〜」と記載されているから、本件インボイスに記載されたネックレスと当該商品説明書の商品とは同一商品であることが証明されるものである。

d 「ブレスレット」について

本件インボイスには、「Item」の16番、「CodeNo」の「09002174-01」をみると「商品名」として、「Bracelet-18K gold ommani bracelet dec w/em」と記載され、乙第7号証の商品説明書には、「ItemCode」は「0900217401」、「ItemDesc」として「Ommani bracelet with emerald Wt〜」と記載されているから、本件インボイスに記載されたブレスレットと当該商品説明書の商品とは同一商品であることが証明されるものである。

なお、輸入行為があったときは、商標権者による本件商標の使用があったものと認めることができる(平成14年(行ケ)第346号判決(東京高等裁判所 平成15年7月14日 乙5、乙6)、取消2008-301498審決(平成21年10月27日審決 乙7)。

(イ)商標の使用について

前述のとおり、商品「イヤリング」などと商品説明書は常にセットで使用されるものであり、当該商品説明書に本件商標を付して使用している。

すなわち、本件商品説明書の上部中央に楕円の太枠を描き、その楕円内上部に「蓮の図形」と、その下に筆記体の「Lotus」の文字を配してなるが、楕円の太枠はありふれた輪郭にすぎないから、当該輪郭の有無は商標の同一性に影響を与えるものではなく、また、「Lotus」の書体に若干の相違はあるものの、本件商標とほぼ同一であるから、結局、上記使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標の使用にあたるものといえる。

したがって、被請求人は、本件商標を「イヤリング」、「宝石ブローチ」、「ネツクレス」、「ブレスレット」などの商品説明書に付して使用しているということができる。

(ウ)小括

以上のことから、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標を要証期間内に本件審判請求に係る指定商品である「イヤリング」、「宝石ブローチ」、「ネックレス」、「ブレスレット」について、使用していたことが証明されるものである。

なお、被請求人からギャルリー三美宛のインボイスは上記2009年11月11日付けの一回限りではなく、継続的に輸入していたことを示すために2010年1月4日付けインボイス(乙11)及び2011年2月9日付けインボイス(乙12)を提出する。

イ 本件商標の使用について(その2)

(ア)インターネットにおける被請求人商品の広告

被請求人商品の日本における販売店の1つであるサンモトヤマは、インターネット上でも、被請求人の商品の「ネックレス」などを広告している。

a 乙第13号証は、サンモトヤマが要証期間内の2009年5月に行った「ネックレス(クリスタルアゲート・ピンクトルマリン・ダイヤモンド・K18)」及び「ピアス(クリスタルアゲート・カルセドニー・ピンクトルマリン・ダイヤモンド・K18)」のインターネット上の広告である。

そこには、「LOTUS Arts de Vivre」(ロータス アール・ド・ヴィーヴル)の表示があり被請求人の商品であることがわかる。

なお、蓮の図形を含む本件商標の表示はインターネット上の広告にはないが、実際の商品販売には、必ず商品説明書が添付されるので、上記商品の「ネックレス」についての「商品説明書」(乙14の1)を提出する。

以上のとおり、要証期間内にインターネット上で被請求人のネックレスが広告され、同時に当該商品の商品説明書も展示される状況となっていたのであるから、本件商標が使用されていたことは容易に推認できるものである。

また、「イヤリング」(ピアス)の商品説明書については、乙第14号証の2により、当該商品はインターネット広告の商品と同一であることが証明されるものである。

b 乙第15号証は、サンモトヤマが要証期間内の2009年1月に行った「ネックレス(エメラルド・ダイヤモンド・ウッドK22YG)」のインターネット広告である。

そこには、「LOTUS Arts de Vivre」(ロータス アール・ド・ヴィーヴル)の表示があり、被請求人の商品であることがわかる。

なお、乙第15号証にも蓮の図形を含む本件商標の表示は付されていないが、乙第13号証と同様にインターネット上で被請求人のネックレスが広告され、同時に当該商品の商品説明書も展示される状況となっていたのであるから、本件商標が使用されていたことは容易に推認できるものである。

上記の事実を示すために、「ネックレス」の「商品説明書」を提出する(乙16)。

c 以上のとおり、サンモトヤマにより、要証期間内に「ネックレス」、「イヤリング」についてインターネットにより広告がなされ、同時に本件商標の付された商品説明書も展示、説明に供されていたのであるから、本件商標を「ネックレス」について使用していたことが推認されるものである。

(イ)サンモトヤマの商品販売の事実

サンモトヤマは、日本において被請求人の商品を販売しており、このことはサンモトヤマが要証期間内に「ネックレス」等を販売したことを示す「お買上票」により、証明されるものである。

a 2009年6月20日付けお買上票(乙17)

「品名」として「ロータスネックレス」の記載がある。

b 2009年6月20日付けお買上票(乙18)

「品名」として「ロータス/リング」の記載がある。

ウ むすび

以上、提出された乙各号証を総合的にみれば、被請求人は、日本国内において要証期間内に、本件商標と社会通念上同一の商標を本件審判請求に係る商品であるネックレス、宝石ブローチ、イヤリング、ブレスレットなどに使用していたことは明らかである。

したがって、本件商標の登録は商標法第50条第1項により、取消すことはできない。

4 当審の判断

(1)乙第3号証ないし乙第7号証によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第3号証は、商標権者を荷送人とし、ギャルリー三美を引受人とする2009年11月11日付けインボイス(本件インボイス)であり、ギャルリー三美が2009年11月11日に商標権者からイヤリング(コードNo:09001010-01)、宝石ブローチ(コードNo:08000598-01)、ネックレス(コードNo:06000049-01)、ブレスレット(コードNo:09002174-01)を輸入したことが認められる。

乙第4号証ないし乙第7号証は、いずれも商品コードの商品について、使用されている宝石の種類、大きさ等を説明した商品説明書と認められるものであり、その上部中央に、楕円輪郭内に図形及び「Lotus」(筆記体)の文字が記載された商標(以下「使用商標」という。)が記載されている。

そして、乙第4号証は、商品コード「0900101001」のイヤリングの商品説明書であり、乙第5号証は、商品コード「0800059801」の宝石ブローチの商品説明書であり、乙第6号証は、商品コード「0600004901」のペンダントの商品説明書であり、乙第7号証は、商品コード「0900217401」のブレスレットの商品説明書であると認められ、本件インボイスの各商品の商品コードと本件商品説明書の各商品の商品コードとは、後ろから2番目の数字と3番目の数字の間にハイフン(−)の有無の違いはあるものの他の部分は同一の数字でなるものであるから、本件商品説明書の各商品は、本件インボイスにより輸入された、それぞれの商品コードの数字部分を共通とする商品と同一の商品と認められるものであり、これらの商品説明書は前記輸入された各商品の商品説明書であると認められる。

(2)前記(1)によれば、商標権者は、我が国国内における販売店と認められるギャルリー三美に対し、本件審判請求の登録(平成23年(2011年)11月22日)前3年以内である2009年11月11日にイヤリング、宝石ブローチ、ペンダント及びブレスレット(以下、これらを「使用商品」という。)を輸出したことが認められる。

また、使用商品は、宝石等を使用した高価な商品であって、個々の商品ごとにその使用された宝石等の商品の特徴が異なるものであり、本件商品説明書は、商品コードに示された個別の商品ごとの説明書であることからすると、商標権者の主張のとおり、商品と本件商品説明書はセットで輸入・展示され、また客に供されるものであることは、十分に推認できる。

そして、我が国に商標登録を有する外国法人の場合には、当該外国法人が商標を付した商品がいったん我が国に輸入された場合には、当該輸入行為をとらえ、当該外国法人による商標法第2条第3項第2号にいう「商品に商標を付したものを輸入する行為」に当たる「使用」行為として、同法上の「使用」としての法的効果を認めるべきであると解される(平成14年(行ケ)第346号 東京高裁平成15年7月14日判決言渡し 参照)ところ、商標権者の上記行為は、商品又は商品の包装に直接付すものではなく商品説明書に商標を付すものであるとしても、当該商品説明書は商品に添付され同時に使用するものであることからすると、商標権者の上記行為は、同号の「商品に商標を付したものを輸入する行為」に該当するとみて差し支えない。

また、使用商標は、前記のとおり、楕円輪郭内に図形及び「Lotus」(筆記体)の文字が記載されたものであるが、図形及び該文字部分も独立した表示も抽出して認識されるものということができ、本件商標と使用商標の上記図形及び文字部分とは、文字の書体を異にするものの、同一の図形及び同一の構成文字よりなるものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

したがって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が請求に係る指定商品に含まれる「イヤリング、宝石ブローチ、ペンダント及びブレスレット」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したというべきである。

一方、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

(3)むすび

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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