Trademark Appeal Case
防護標章の著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−12267(T2012−12267/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願標章
本願標章は、別掲1のとおりの構成よりなり、第12類及び第18類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品とし、登録第5038453号商標(以下「原登録商標」という。)の防護標章として、平成22年8月31日に登録出願、その後、指定商品については、同23年7月11日付け手続補正書により、第18類「皮革製包装用容器,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」と補正されたものである。
第2 原登録商標
原登録商標は、本願標章と同一の態様よりなり、平成18年10月19日に登録出願、第7類、第12類、第14類、第16類、第25類、第27類及び第34類に属する別掲2に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年4月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第3 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願標章は、自己の業務に係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審の判断
1 本願標章と原登録商標
本願標章は、原登録商標と同一の構成よりなり、請求人が原登録商標の権利者と同一人であることは、本願の願書並びに原登録商標に係る願書及び商標登録原簿の記載から明らかである。
2 原登録商標の著名性
(1)原登録商標の著名性を立証するために、請求人が提出した証拠は、以下のとおりである。
ア 月刊雑誌である「STYLE WAGON」、「STYLE WAGON Club」、「WAGONIST」等の雑誌の抜粋(資料1ないし資料11)
イ 「HIACE Style」、「HIACE PERFECT BOOK」、「HIACE」等の雑誌の抜粋(資料12ないし資料36)
ウ 請求人が運営するインターネットによる通信販売のホームページ(資料37)
エ 商品カタログ(資料38ないし資料41)
オ 請求人が使用する商品の梱包封筒の写真(資料42)
カ 請求人のホームページ(資料43)
(2)請求人の主張及び上記資料の検討
上記資料において、「自動車用シフトノブ、自動車用バックミラー、自動車用ナンバープレート用枠、自動車用シートカバー、自動車用のペダル、自動車用のホイール、自動車用ハンドル」などの商品(以下「請求人商品」という)に原登録商標と同じ態様と認められる商標が、付されていることが認められる。
なお、上記資料中、例えば、資料1−3、同1−5などに掲載されている商品は、そのマークの装飾にスワロフスキーを埋め込んだものであって、そのマークとしての態様は、原登録商標と同じ態様とは認められない。
そして、原登録商標は、平成18年に使用が開始され、その後も継続して雑誌に掲載されており、請求人のホームページにおいて、自動車用ペダルや自動車用シートカバーに使用されていることが確認できたことからすれば、現在でも継続して使用されているものである。
しかしながら、これらの雑誌は、車の部品を自らカスタマイズしようとする者や特定の車種の所有者を対象とするものであって、本願の防護標章の指定商品についての一般的な需要者を対象とするものとはいい難い。
また、一般需要者が接する機会が多いと認められるテレビやラジオにおいて、請求人が原登録商標をその指定商品に付して使用し、宣伝・広告を行っているといった事実も確認できない。
さらに、その他の請求人提出に係る証拠によって、原登録商標の指定商品についての具体的な販売数量、販売額、市場占有率、販売場所等は不明であり、これらに関する証拠は提出されていない。
(3)まとめ
以上によれば、原登録商標と同じ態様の商標が、たとえ月間雑誌等に6年余りの間、掲載され、特定の需要者間においては、ある程度知られていることが窺えるものであるとしても、提出された証拠によっては、原登録商標が、その指定商品について使用された結果、一般需要者の間にまで広く認識されているとは、直ちに認めることはできない。
その他、原登録商標がその指定商品について著名性を有するに至っていると判断し得る証拠を発見することができなかった。
したがって、原登録商標は、請求人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者間に広く認識されているものであると認めることはできない。
3 まとめ
商標法第64条第1項は、防護標章登録を受けることができる登録商標について、商品に係る登録商標が自己の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものでなければならないとされているところである。
してみれば、上記2のとおり、原登録商標は、その指定商品について、需要者の間に広く認識されているものと認めることができないものであるから、本願標章は、上記要件を具備していないものというべきである。
したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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