Trademark Appeal Case
結合商標の記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−7463(T2012−7463/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「和漢草ケフィア」の文字を標準文字で表してなり、第29類「ケフィアを主原料とする固形状・液状・カプセル状・錠剤状・顆粒状・粉末状の加工食品,乳製品,乳飲料,乳酸菌飲料,豆乳,豆腐,納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,ふりかけ,食用たんぱく,食用魚粉,肉製品,加工水産物」を指定商品として、平成23年3月16日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『和漢草ケフィア』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるが、その構成中『和漢草』の文字は、例えば、三七人参(田七人参)、高麗霊芝、エゾウコギ、紫イペ、キャッツクローなどの東洋医学において、健康への働きがあるとされる日本や中国の植物を指称する語として使用され、それぞれの植物より抽出したエキスを混合したものを『和漢草エキス』と称して、いわゆる健康食品等に用いられているものであり、また、『ケフィア』の文字は、指定商品に含まれる『コーカサスやブルガリア産の発酵乳』を表す語であるから、全体として、『和漢草エキスを配合したケフィア』の意味合いを容易に理解させる。そうすると、本願商標をその指定商品中、上記文字に照応する商品、例えば、『ケフィア(乳酸飲料の一種)』『ケフィアを主原料とする固形状・液状・カプセル状・錠剤状・顆粒状・粉末状の加工食品』等に使用するときは、『和漢草エキスを配合したケフィア』『同ケフィアを主原料とする固形状の加工食品』等の意味合いを理解させるにとどまり、単に商品の品質を表示したものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり「和漢草ケフィア」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成態様から「和漢草」及び「ケフィア」の文字を結合してなるものと容易に認識し得るものである。
そして、その前半部の「和漢草」の文字は、一般の辞書には掲載されていない語ではあるものの、構成中の「和漢」の文字(語)は「日本と中国」などの意味を有するものであって(広辞苑 第六版)、また、例えば別掲1のとおり、「和漢薬」、「和漢植物」、「和漢薬草」のように、「和漢」に他の語を伴って「日本と中国(東アジアを指す場合もある。)に産出する生薬、植物、薬草」等の意味合いで一般に使用されているものであることからすれば、「和漢」の文字(語)と「草」の文字を結合してなる「和漢草」の文字からは、「日本または中国に産出する植物」の意味合いを容易に理解させるものである。
そして、「和漢草」の文字が、食品の原材料を表す際などに前記意味合いで使用されていることは、別掲2に示すとおりである。
一方、本願商標後半部の「ケフィア」の文字は、「コーカサスやブルガリア産の発酵乳」を意味するもの(現代用語の基礎知識2011)として一般に広く知られているものである。
さらに、本願指定商品を含む食品を取り扱う業界においても、「(薬草などの)日本または中国に産出する植物」や「ケフィア」が食品の原材料として一般に使用されている実情がある。
そうとすれば、「和漢草」と「ケフィア」の文字を結合した「和漢草ケフィア」の文字からなる本願商標をその指定商品中「ケフィアを主原料とする固形状・液状・カプセル状・錠剤状・顆粒状・粉末状の加工食品,乳製品,乳飲料,乳酸菌飲料」について使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、これを「『和漢草(日本または中国に産出する植物)』及び『ケフィア』を原材料とする商品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質、原材料を表示したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。
(2)なお、請求人は、本願商標は、特定の意味を有しない一種の造語として認識される旨主張するとともに、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、別掲1及び2の使用例などの前述の取引の実情からすれば、「和漢草ケフィア」の文字は、「『和漢草(日本または中国に産出する植物)』及び『ケフィア』を原材料とする商品」であることを表すものとして、取引者、需要者に認識されるものと判断するのが相当であり、自他商品識別標識としての機能を有しないものというべきであって、他の登録例の存在によってこの判断は何ら左右されるものではない。
(3)してみれば、「和漢草ケフィア」の文字を標準文字で表してなる本願商標は、これをその指定商品中「ケフィアを主原料とする固形状・液状・カプセル状・錠剤状・顆粒状・粉末状の加工食品,乳製品,乳飲料,乳酸菌飲料」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、該文字からは単に「『和漢草(日本または中国に産出する植物)』及び『ケフィア』を原材料とする商品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質、原材料を表示したものと認識するにとどまるものであり、また、前記商品以外の商品に使用するときは、該商品が「『和漢草(日本または中国に産出する植物)』及び『ケフィア』を原材料とする商品」であるかのように商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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