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Trademark Appeal Case

品質・用途表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−634(T2012−634/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「花粉バリアマスク」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、平成23年2月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『花粉バリアマスク』の文字を普通に用いられる方法により書してなるところ、その構成中『バリア』の文字は『防壁、(接近などを)はばむもの』等の意味を有する英語『barrier』を基とするカタカナ語として親しまれている語であり、本願商標中『花粉バリア』の文字部分からは『花粉の進入を阻む、花粉を防御する』程の意味合いを容易に想起するものである。また、『マスク』の文字部分は、本願指定商品との関係においては『衛生マスク』を表すものであり、その用途は、風邪等のウイルスの吸引を防ぐほか、近年では花粉症対策としての需要も多い現状にある。これらからすれば、本願商標をその指定商品中、『衛生マスク』に使用した場合には、取引者、需要者は、『花粉を防ぐための商品』であると、その商品の用途、品質を表示しているものとして理解するに止まり、自他商品識別の標識としては認識し得ないものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『衛生マスク』以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。

4 証拠調べに対する意見の要旨

請求人は、前記3の証拠調べ通知に対して、以下のように述べている。

(1)本願商標は、「花粉バリアマスク」の文字を標準文字により横一連に書してなり、全体として直ちに特定の意味合いを想起し得ないもので、本願商標を構成する「花粉バリアマスク」の語からは、直接的かつ一義的にその意味が定まることはないものである。

(2)本願商標はあくまでも「花粉バリアマスク」という一連一体の構成からなる一種の造語として理解・認識するものである。

5 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「花粉バリアマスク」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「花粉」の文字は、「種子植物の雄性の生殖細胞。雄しべの葯。」の意味を有し、「バリア」の文字は、「防護壁、障壁、(接近などを)はばむもの」等の意味を有する英語「barrier」に通じる外来語であり、「マスク」の文字は、本願指定商品との関係において、「衛生マスク」を表すものと認められるものであるから、これよりは、全体として「花粉を防護するためのマスク」程の意味合いを有するものとして、取引者、需要者に認識されるものとみるのが相当である。

また、近時、「花粉を防護するためのマスク」である「花粉防護用のマスク」が一般に多く販売されており、それらの品質を表すものとして、本願商標の構成中の「バリア」ないし「バリアー」の語が、普通に使用されている実情にある。そして、このことは、前記3の証拠調べ通知に示した事実によって認められるところである。

してみれば、本願商標をその指定商品について使用しても、上記意味合いからして、「花粉防護用のマスク」であることを容易に理解、認識させるものであって、その商品の品質、用途を表示してなるにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有しないものであり、かつ、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

なお、請求人は、全体として直ちに特定の意味合いを想起し得ないもので、本願商標を構成する「花粉バリアマスク」の語からは、直接的かつ一義的にその意味が定まることはないものであり、一種の造語として理解するものである旨主張する。

しかしながら、本願商標は、前述のとおり、全体として「花粉防護用のマスク」程の意味合いを生じるものと認められるものであるから、特定の意味合いを理解することのできない一種の造語を表しているとはいえない。

よって、請求人の主張は、採用することができない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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