Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−6240(T2012−6240/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「とことん爽快」の文字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成23年3月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『とことん爽快』の文字を標準文字で表してなるが、その構成中の『とことん』の文字は『徹底的に』の意味合いを表すものである。また、構成中の『爽快』の文字は『さわやかで気持がよいこと』の意味合いを表し、指定商品との関係においては、酒類の味わいやのどごしを表現する語として使用されている。また、酒類を取り扱う業界においては、例えば、『とことん美味しい』『とことん辛口』等のように、『とことん』の文字と『味わい等を表現する語』を組み合わせた『とことん○○』の文字が商品の説明や感想等に使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、該商品が『徹底的に爽快な味わい(のどごし)を有する商品』であることを認識するにとどまるとみるのが相当であるから、本願商標は、単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「とことん爽快」の文字よりなるところ、その構成中「とことん」の文字は「徹底的に」を意味する語として、また、「爽快」の文字は「さわやかで気持ちがよいこと」程の意味を表す語として、いずれも、一般に広く認識され、親しまれている語であることからすれば、本願商標は、その構成文字全体から、「徹底的にさわやかで気持ちがよい」程の意味合いを容易に看取させるものというべきである。
ところで、本願指定商品を取り扱う業界等において、「とことん」の語に味わいやのどごし等を表示する語を結合させた「とことん辛口」、「とことんクリア」、「とことんまろやか」、「とことんドライ」のような「とことん○○」の語が、当該商品の品質を表示するものとして普通に使用されており、それぞれの表示全体をもって「徹底的に○○」な商品であることを示すものとして実際に使用されていることは原審説示の証拠のほか、別掲のインターネット記事からも確認することができる。
そして、請求人も認めるように、本願商標中「爽快」の語は、本願指定商品を取り扱う業界において、酒類の味わいやのどごしを表現する語として一般に使用されているものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は「徹底的にさわやかで気持ちがよい味わい(のどごし)を有する商品」であること、すなわち商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「とことん」の文字が品質を誇称する言葉として広く使用されている事実がない以上、「とことん」の文字と「味わい等を表現する語」を組み合わせた言葉が、商品の品質を暗示ないし間接的に表すものといえるとしても、直ちに特定の具体的な意味合いを想起するとまではいえず、商品の品質の誇称表示したものではないから、本願商標は、自他商品識別力を有する旨主張し、また、過去の登録例及び審決(異議決定)例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるところ、前述の酒類を取り扱う業界等における取引の実情よりすれば、「とことん」の文字は、本願指定商品との関係において「徹底的に」程の意味合いを表し、味わいやのどごし等を表示する語と一連に結合して一般的に使用されていること別掲のとおりである。そして、「とことん爽快」の文字は、「徹底的にさわやかで気持ちがよい味わい(のどごし)を有する商品」であることを表示したもの、すなわち商品の品質を表示したものというべきであること、前記のとおりであり、また、前記判断は他の登録例等の存在によって何ら左右されるものでもない。
したがって、請求人の主張は、何れも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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