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Trademark Appeal Case

商標・商品役務の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900215(T2012−900215/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5489251号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5489251号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)とおりの構成からなり、平成23年7月8日に登録出願され、第9類「運動技能訓練用シミュレーター,測定機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,オンラインによる技芸・スポーツ又は知識の教授,スポーツの興行の企画・運営又は開催,オンラインによるスポーツの興行の企画・運営又は開催に関する情報の提供,運動施設の提供,オンラインによる運動施設に関する情報の提供,娯楽施設の提供,オンラインによる娯楽施設に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同24年3月9日に登録査定、同年4月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下に掲げるとおりである。

(1)登録第4401064号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:X―GIRL(標準文字)

登録出願日:平成11年3月17日

設定登録日:平成12年7月21日

更新登録日:平成22年6月29日

指定商品 :第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」

(2)登録第4401081号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年7月21日

更新登録日:平成22年6月29日

指定商品 :第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製喫煙用具,身飾品,時計,キーホルダー」

(3)登録第4356130号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年1月28日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第16類「印刷物,紙製包装用容器,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類」

(4)登録第4401082号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年7月21日

更新登録日:平成22年3月30日

指定商品 :第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,愛玩動物用被服類」

(5)登録第4356131号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年1月28日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第21類「食器類(貴金属製のものを除く。),化粧用具,靴べら,貯金箱(金属製のものを除く。)」

(6)登録第4362361号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年2月18日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,ゴム引防水布,ラバークロス,布製身の回り品,布団カバー,まくらカバー,布製ラベル,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」

(7)登録第4362362号商標(以下「引用商標7」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年2月18日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」

(8)登録第4356132号商標(以下「引用商標8」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年1月28日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第28類「おもちゃ,人形,釣り具」

(9)登録第4356133号商標(以下「引用商標9」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年1月28日

更新登録日:平成21年12月22日

指定商品 :第34類「喫煙用具(貴金属製のものを除く。),マッチ」

(10)登録第4401083号商標(以下「引用商標10」という。)

商標の構成:別掲(3)のとおり

登録出願日:平成11年4月16日

設定登録日:平成12年7月21日

更新登録日:平成22年6月29日

指定商品 :第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」

(11)登録第4547177号商標(以下「引用商標11」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成13年4月12日

設定登録日:平成14年3月1日

更新登録日:平成24年1月17日

指定商品 :第26類「ボタン類,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品」

(12)登録第5063691号商標(以下「引用商標12」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成18年10月10日

設定登録日:平成19年7月20日

指定商品 :第9類「眼鏡,サングラス,眼鏡用ケース,眼鏡用枠,眼鏡用ひも」

(13)登録第5246016号商標(以下「引用商標13」という。)

商標の構成:X―GIRL(標準文字)

登録出願日:平成19年6月4日

設定登録日:平成21年7月10日

指定役務 :第35類「被服の小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類の小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」

(14)登録第5163042号商標(以下「引用商標14」という。)

商標の構成:別掲(2)のとおり

登録出願日:平成20年2月25日

設定登録日:平成20年8月29日

指定商品 :第3類「石けん類,香料類,化粧品」

(15)登録第5528075号商標(以下「引用商標15」という。)

商標の構成:X―GIRL(標準文字)

登録出願日:平成24年4月24日

設定登録日:平成24年10月12日

指定商品 :第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,眼鏡,電子出版物,ダウンロード可能な携帯電話の待受画面用の画像,携帯電話機用ストラップ,携帯電話機及びその部品並びに付属品」、第14類「貴金属,キーホルダー,身飾品,時計」、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,愛玩動物用被服類」、第20類「家具,クッション,座布団,まくら,マットレス,スリーピングバッグ」、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,布製身の回り品,敷布,布団カバー,まくらカバー,毛布,カーテン,テーブル掛け,布製ラベル」及び第28類「おもちゃ,人形,運動用具,釣り具,愛玩動物用おもちゃ」

なお、上記引用商標1ないし15は、いずれも現に有効に存続しているものであり、以下、これらを一括して単に「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標の登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第98号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)商標法第4条第1項第15号について

ア 申立人は、衣料品や雑貨の製造販売を主たる業務とする会社であり、「X−girl」は、自らがその製造・販売する被服、かばん、シューズや雑貨等に使用しているブランドの一つである。申立人は、この「X−girl」ブランドを保護するため、引用商標を所有している。

申立人は、引用商標を使用した被服、かばん等の商品を、直営店、ディーラーやオンラインストアでの販売を含めて、国内外において幅広く展開しており、引用商標は、既に申立人の商標として、取引業者及び消費者において著名な商標となっている。

イ 本件商標は、引用商標と称呼「エックスガール」が同一であり、また、文字部分「XGIRL」の外観が酷似し、そして、いずれも「X」の文字と少女を意味する「girl」又は「GIRL」の文字との結合であって、かつ、本件商標の図案は、「X」の文字が大きく付された黒いコスチュームを着た若い女性であり、「X−girl」、「XGIRL」の文字を図案で表現したものといえるから、観念についても類似するものといえる。

ウ 近時、アパレル商品とスポーツ用品の分野が密接な親近性・関連性を持つようになっている中で、申立人は、その多角経営の一環として、既に引用商標を使用して、本件商標の指定商品に属する商品を製造・販売し、また、その指定役務に該当する役務も提供している。

したがって、商標権者が、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用した場合、申立人の既に行っている業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがあり、また、取引業者及び消費者において、申立人の引用商標を使用した商品及び役務と緊密な関係あるいはコラボレーションの関係にあるものと誤信が生じることは避けられない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

上記のとおり、本件商標と引用商標とは、称呼が同一であり、文字部分の外観が酷似し、観念も類似している。また、ファッションブランドメーカーとスポーツ用品メーカーがコラボレーションしてスポーツや娯楽の興行を企画・運営するに至っている実情からすれば、被服、かばん、シューズといったファッション関連商品とスポーツや娯楽の興行の企画・運営等とは密接に関連しており、同一又は類似の商標を使用した場合には出所の混同のおそれがあるといえる。

したがって、本件商標は、その登録出願前に係る引用商標に類似する商標であって、類似する指定商品又は指定役務について使用するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 申立人は、ファッションブランドメーカーとスポーツ用品メーカーがコラボレーションしてスポーツや娯楽の興行を企画・運営するに至っている実情からすれば、被服、かばん、シューズといったファッション関連商品とスポーツや娯楽の興行の企画・運営等とは密接に関連しており、同一又は類似の商標を使用した場合には出所の混同のおそれがある旨述べている。

イ しかして、申立人の提出した「X−girlが参加したナイキの体験型イベント『UGOKIDASE TOKYO』」(2012年8月3日からスタート)に関するウェブページ(甲第81号証ないし甲第83号証)は、申立人の展開する店舗「X−girl Store」(原宿)が、原宿地区にある複数の店舗とともにナイキに係るアイテムを探すゲームに参加した旨の記載が認められるにすぎず、このほか申立人の提出に係る証拠(甲各号証)からは、ファッション関連商品とスポーツや娯楽の興行の企画・運営等との密接な関連性を確証させるものは見いだせないから、この点を述べる申立人の主張は採用できない。

ウ そして、本件商標に係る指定商品及び指定役務と引用商標(「引用商標15」を除く。)に係る指定商品又は指定役務とは、それぞれの流通や取引系統、用途、目的等が相違し、たとえ需要者を一部重複することがあるとしても、全体からすれば相違するものといえるから、両者に同一又は類似の商標を使用しても混同を生ずるおそれはなく、互いに非類似の商品又は役務というべきものである。

エ そうすると、本件商標に係る指定商品及び指定役務と引用商標(本件商標の後願と認められる「引用商標15」を除く。)に係る指定商品又は指定役務とが非類似のものであるから、本件商標と引用商標との類否について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号について

商標法第4条第1項第15号にいう「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれ」の有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や、当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし、当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断されるべきである(最高裁平成10年(行ヒ)第85号、平成12年7月11日第三小法廷判決参照)。

かかる観点から、以下、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するものであるか否かについて検討する。

ア 本件商標と引用商標との類似性の程度

本件商標は、別掲(1)のとおり、図形部分と文字部分との組合せからなるところ、左側に大きく配置された図形部分は、頭部に目と口の部分を赤で縁取りして開けてある黒の角状ヘルメットをかぶり、胸部にも同色の赤でX形の模様を有した黒のつなぎのスーツを着用し、その左右の手にはゴルフクラブ及びボールを持った女性を漫画的に描いたものであり(以下「女性キャラクター」という。)、その右側に、女性キャラクターよりも小さく表された赤のグラデーションからなる色付けなどをして図案化された「XGIRL」の欧文字(「GIRL」の文字部分は、「X」の文字部分に比して、縦の長さにして6割程の大きさで表されている。以下同じ。)が配されているものである。

そして、本件商標中の「XGIRL」の欧文字部分は、「女性キャラクター」図形部分との関係において、両者の配置、大きさの違い、色彩の共通性等から、該図形部分の「女性キャラクター」を指称するものと看取、把握されるとみるのが自然であり、本件商標は、該文字に相応して「エックスガール」の称呼を生ずるものである。また、本件商標は、女性キャラクターの名称である「エックスガール」程の観念を生ずるとみるのが相当である。

他方、引用商標は、前記2又は別掲(2)若しくは(3)のとおり、図案化された「X−girl」、筆記体風に書された「Xgirl」及び標準文字で表された「X−GIRL」の欧文字からそれぞれなるものであり、いずれも、その構成文字に相応する「エックスガール」の称呼を生ずるものである。また、引用商標は、特定の観念は生じないとみるのが相当である。

そうすると、本件商標と引用商標とは、本件商標の文字部分及び引用商標から生ずる「エックスガール」の称呼が共通しているとしても、構成全体として外観は著しく相違しており、また、女性キャラクターの名称である「エックスガール」程の観念を生ずる本件商標が特定の観念を生ずることのない引用商標と観念において混同することもないことから、両者の類似性の程度が高いものとはいえない。

イ 引用商標の周知著名性

(ア)申立人の提出に係る証拠である、引用商標「X−girl」に係る商品を特集したムック(甲第37号証ないし甲第40号証)、ファッション雑誌等への掲載(甲第43号証ないし甲第55号証)、申立人の展開する店舗「X−girl Store」(原宿)、大阪店、横浜店及び京都店で行われるファッションショーをツイッターで紹介するインターネット上及びスポーツ紙の記事(甲第16号証及び甲第19号証)並びに繊研新聞が2001年に実施した「女子大生あこがれブランド」アンケートの結果(甲第63号証)などによれば、引用商標は、申立人が展開するブランドの一つであって、いわゆるレディースストリートファッションブランドとして、被服やバッグなどの商品に使用され、少なくとも本件商標の登録出願時には、20代の女性を中心にした需要者層にある程度知られていたということができる。

(イ)しかして、引用商標に係る商品が日本において販売を開始したとする1995年ないし1996年当初のカタログ(甲第9号証ないし甲第11号証)は、英文などによるものであって、その頒布状況などは不明である。また、原宿駅などでの看板の設置(甲第13号証、甲第14号証、甲第21号証及び甲第22号証)については、引用商標を印象付ける宣伝の効果が一定程度はあったとしても、それらは何の広告であるかの具体的商品は表示されておらず、かつ、設置自体は短期間なものであり、おのずと該看板などを目にするものは限られ、それらが不特定多数の需要者に広く宣伝されたとはいい難いものである。

加えて、業界紙である繊研新聞における偽造品注意広告や記事(甲第23号証ないし甲第27号証)については、一般需要者が購読するようなものでもない。さらに「実際に使用している商標並びに商品又は役務」として提出された証拠(甲第3号証ないし甲第6号証)は、平成24年8月2日ないし同月27日に紙打ち出しされたウェブページであり、いずれも本件商標の登録出願日(平成23年7月8日)以降のものであるほか、雑誌(甲第41号証、甲第42号証及び甲第56号証ないし甲第61号証)、及びウェブページ(甲第64号証ないし甲第87号証、甲第89号証及び甲第94号証ないし甲第98号証)についても同様である。

その他、申立人従業員の陳述書(甲第7号証)及びファッション雑誌等への貸出しリスト(甲第29号証ないし甲第35号証)からは、引用商標の具体的な使用状況は不明である。また、申立人は、年間約7千万円ないし1億2千万円(2007年9月1日ないし2011年8月31日)のコストを費やして、広告宣伝にも努めた旨述べているが、2009年(平成21年)及び2011年(平成23年)のゴールデンウィーク期間中並びに2011年4月下旬から7月下旬の間に設置したとされる前出の看板広告(甲第13号証、甲第14号証、甲第21号証及び甲第22号証)、繊研新聞への偽造品注意広告(甲第23号証、甲第25号証及び甲第27号証)のほか、多くのモデルやタレントを起用しているとして提出されたムック(甲第15号証)での「X−girlへのLOVEメッセージ!」との見出しの下、12名のメッセージが顔写真と共に1ページ内に掲載されている以外は、これらのモデルやタレントが広告宣伝に起用されているような証拠の提出はなく、まして、一般の需要者を対象とするような新聞、雑誌、テレビなどでの広告媒体を利用したことを示すような証拠の提出もない。

(ウ)そうすると、これらの甲各号証によっては、本件商標の登録出願時における引用商標の周知著名性をにわかに認めることはできない。

ウ 本件商標に係る指定商品等と他人の業務に係る商品等との関連性の程度及び需要者の共通性など

(ア)本件商標に係る指定商品及び指定役務は、前記1のとおり、第9類「運動技能訓練用シミュレーター,測定機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,オンラインによる技芸・スポーツ又は知識の教授,スポーツの興行の企画・運営又は開催,オンラインによるスポーツの興行の企画・運営又は開催に関する情報の提供,運動施設の提供,オンラインによる運動施設に関する情報の提供,娯楽施設の提供,オンラインによる娯楽施設に関する情報の提供」であり、他方、引用商標が使用されている被服やバッグなどの商品は、若い女性向けのファッション関連商品といえるものである。

そうすると、本件商標に係る指定商品及び指定役務と引用商標が使用されている若い女性向けのファッション関連商品とは、産業分野や業界を異にするばかりでなく、それぞれの流通や取引系統、用途、目的等が著しく相違し、たとえ需要者を一部重複することがあるとしても、全体からすれば相違するものといえるから、両者の関連性の程度は極めて低いものというのが相当である。

(イ)なお、申立人は、アパレル商品メーカーがスポーツウェアやスポーツ用品を製造販売し、反対にスポーツウェアメーカーが日常に着るカジュアルウェア等のアパレル商品を製造販売する現象が生じている旨述べているが、そもそも、上記のとおり、本件商標に係る指定商品及び指定役務には、スポーツウェアやスポーツ用品は含まれていない。

また、女子プロゴルフトーナメントの冠スポンサーは、アパレルメーカーに限らず、空調総合メーカーや、タイヤメーカー、食品メーカーなど多数の業種に係る企業も開催しており、これがアパレルメーカーに係る「企業経営の多角化」の実情というのは困難である。

さらに、申立人は、アディダスやナイキといった著名なスポーツブランドと申立人の引用商標を使用した商品ばかりでなく、スポーツや娯楽に関するイベントについてもコラボレーションしてイベントを実際に行っている旨述べている。しかして、コラボレーションされた商品やイベント内容については、通常は事前に宣伝され、かつ期間ないし商品などは限定されているのであって、これに接する一般需要者は、おのずと当該商品や各企業に係る広告宣伝のための限定的な企画として理解するというのが普通である。

その他、スマートフォンアプリや専用イヤフォンを製造・販売している旨述べているが、いずれも、本件商標の登録出願日以降になされたものである。

そうすると、仮に、申立人が上記した事業活動を行っている事実があるとしても、上記(ア)で認定したとおり、本件商標に係る指定商品及び指定役務と引用商標が使用されている若い女性向けのファッション関連商品とを誤認混同するようなことはなく、両者の関連性の程度は低いというべきである。

エ 以上を総合勘案すれば、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合において、これに接する需要者が引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品及び役務が申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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