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Trademark Appeal Case

著名商標と一音違いの類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900258(T2012−900258/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5498111号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5498111号商標(以下「本件商標」という。)は、「ニノプロ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成23年12月9日に登録出願、同24年4月18日に登録査定がなされ、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,防虫紙,乳糖,乳幼児用粉乳」を指定商品として、同年6月1日に設定登録されたものである。

2 引用商標

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するとして引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3196763号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成5年11月19日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録され、その後、同18年4月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第3204662号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成5年11月19日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録され、その後、同18年4月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(3)登録第4461543号商標(以下「引用商標3」という。)は、「NIPRO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成12年5月17日に登録出願、第5類、第10類、第11類、第16類、第19類、第21類及び第25類に属する後記(1)に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年3月23日に設定登録され、その後、同22年11月16日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(4)登録第4468472号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ニプロ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成12年5月17日に登録出願、第5類、第10類、第11類、第16類、第19類、第21類及び第25類に属する後記(1)に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年4月20日に設定登録され、その後、同23年4月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(5)登録第4478863号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成12年5月17日に登録出願、第5類、第10類、第11類、第16類、第19類、第21類及び第25類に属する後記(1)に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年6月1日に設定登録され、その後、同23年4月5日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(6)登録第5202552号商標(以下「引用商標6」という。)は、「ニプロ」の片仮名を横書きしてなり、平成20年6月19日に登録出願、第5類、第10類、第11類及び第21類に属する後記(2)に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年2月6日に設定登録されたものである。

(7)登録第5377527号商標(以下「引用商標7」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成22年9月1日に登録出願、第5類「医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,失禁用おしめ,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として、同年12月17日に設定登録されたものである。

以下、これらを一括していうときは、「引用商標」という。

3 本件登録異議申立ての理由

申立人は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第46号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「ニノプロ」の片仮名よりなるものであるから、「ニノプロ」の称呼を生じ、特定の観念の生じない造語である。

これに対し、引用商標は、「ニプロ」又は「NIPRO」の文字よりなるものであるから、「ニプロ」の称呼を生じ、特定の観念の生じない造語である。

そして、「ニノプロ」と「ニプロ」とでは、外観上類似し、称呼においては、「ニノプロ」と「ニプロ」で中間の一音において相違するのみであり、その差はわずかで紛らわしく、観念においては、両商標とも造語であって、その差異により観念の違いを認識できない。

また、引用商標の著名性が高いことからも、本件商標と引用商標とは、類似する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の業務に係る引用商標は、我が国において全国的に著名商標となっている(甲第9号証ないし甲第44号証)。

外観、称呼及び観念を総合して、時と所を異にして本件商標と引用商標をみた場合、両者は、称呼において取り違えられるおそれが強く、類似性の度合いは、低いものではない。

また、本件商標の指定商品は、申立人が引用商標を使用する商品とは、その生産部門販売部門、原材料、用途及び需要者層などにおいて一致する関連性の高い商品である。

上記にかんがみれば、本件商標をその指定商品について使用する場合、申立人の商品と混同を生じさせるおそれは高い。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「ニノプロ」の片仮名よりなるものであるから、「ニノプロ」の称呼を生じ、特に観念の生じない造語よりなるものいうべきである。

他方、引用商標1、引用商標2及び引用商標7は、別掲(1)に示したとおりの構成よりなるものであるから、ややレタリングしてなるとしても、容易に「NIPRO」の文字よりなると看取し得るものであり、これよりは、「ニプロ」の称呼を生じ、特に観念の生じない造語よりなるものというべきである。

また、引用商標3は、「NIPRO」の欧文字よりなり、引用商標4及び引用商標6は、「ニプロ」の片仮名よりなり、引用商標5は、横長楕円輪郭内に「Nipro」の欧文字を配してなるものであるから、当該「NIPRO」、「ニプロ」及び「Nipro」の文字からは、「ニプロ」の称呼を生じ、これらは、特に観念の生じない造語よりなるものというべきである。

そこで両商標を比較するに、本件商標と上記引用商標とは、外観において明らかな差異があり、外観上相紛れるおそれはないものである。

また、称呼においては、本件商標から「ニノプロ」の称呼が生ずるのに対し、引用商標から「ニプロ」の称呼が生ずるから、第2音において「ノ」の音の有無に差異が認められる。また、該差異音は、中間に位置する音であっても、全体の音構成が4音と3音という比較的短い音数にあって、その差異が称呼全体に及ぼす影響は、決して小さいものでなく、これらを一連に称呼した場合であっても、十分に聴別し得るものである。

さらに、観念においては、本件商標及び引用商標から格別の観念が生じないから、比較することができない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、何ら相紛れるところはなく、非類似の商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、昭和29年に設立された医療機器の製造・販売、医薬品の製造・販売、硝子製品の製造・販売を事業内容とする株式会社(甲3の資料編並びに甲4の1及び2)であり、別掲(1)に代表される引用商標を自己の業務に係る商品に使用し、本件商標の出願時及び査定時において、引用商標が我が国において全国的に著名商標となっていたことは、申立人提出の甲各号証、例えば、新聞(甲19の1ないし35,甲20の1ないし24,甲21の1ないし23)、雑誌(甲24の1ないし12,甲25の1ないし5,甲26の1ないし11,甲27の1ないし8,甲28の1ないし8,甲29の1ないし2)及びテレビコマーシャル(甲36の1ないし12,甲38の1ないし16)によっても、優に認められる。

しかしながら、本件商標は、前記(1)認定のとおり、引用商標とは、何ら相紛れるところのない、非類似の商標であって、別異の商標であるから、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当しないものである。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

後記(1)引用商標3ないし5の指定商品

第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油脂,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」

第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓」

第11類「電球類及び照明用器具」

第16類「家庭用食品包装フィルム」

第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網」

第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,家事用手袋,ガラス製の包装用容器(「ガラス製栓・ガラス製ふた」を除く。),陶器製包装用容器,ガラス製栓,ガラス製ふた」

第25類「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」

後記(2)引用商標6の指定商品

第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,乳児用粉乳,人工受精用精液」

第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋,しびん,病人用便器」

第11類 「電球類及び照明用器具」

第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,家事用手袋,ガラス製の包装用容器(「ガラス製栓・ガラス製ふた」を除く。),陶器製包装用容器,ガラス製栓,ガラス製ふた」

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