sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900173(T2012−900173/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5479578号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5479578号商標(以下「本件商標」という。)は、「Huggyhuggy」の欧文字を標準文字で表してなり、平成23年9月22日に登録出願、第25類「収納可能な子守帯,おんぶ・だっこ用子守帯,被服及び履物,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,くつした,レッグウォーマー,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同24年1月25日に登録査定、同年3月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3296470号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HUGGIES」の欧文字を表してなり、平成5年7月30日に登録出願、第25類「布製使い捨ておしめ,その他の乳児用・赤ん坊用又はよちよち歩きの幼児用のトレーニングパンツ・同よだれかけ・同被服,その他の被服」を指定商品として、同9年4月25日に設定登録されたものである。

(2)登録第3338365号商標(以下「引用商標2」という。)は、「HUGGIES」の欧文字を表してなり、平成5年7月30日に登録出願、第16類「使い捨て紙製幼児用おしめ,おしめの中敷きとして使用するティッシュペーパー製吸収用パッド,紙製よだれかけ,ベビー用ティッシュペーパー」を指定商品として、同9年8月8日に設定登録されたものである。

(3)登録第4266697号商標(以下「引用商標3」という。)は、「HUGGIES」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年8月28日に登録出願、第3類「せっけん類,ティッシュに含浸させてなるクレンジングローション,払拭紙に含浸させてなるクレンジングローション,その他の化粧品」を指定商品として、同11年4月23日に設定登録されたものである。

(4)登録第4027399号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ハギース」の片仮名を横書きに表してなり、平成7年9月1日に登録出願、第25類「布製幼児用使い捨ておしめ,幼児用トレーニングパンツ,布製よだれかけ,その他の被服」を指定商品として、同9年7月11日に設定登録されたものである。

(5)登録第4082992号商標(以下「引用商標5」という。)は、「ハギース」の片仮名を横書きに表してなり、平成7年9月1日に登録出願、第16類「使い捨て紙製幼児用おしめ,おしめの中敷きとして使用するティッシュペーパー製吸収用パッド,紙製よだれかけ,ベビー用ティッシュペーパー,紙類」を指定商品として、同9年11月14日に設定登録されたものである。

(6)登録第4374262号商標(以下「引用商標6」という。)は、「HUGGIES LITTLE SWIMMERS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成11年5月25日に登録出願、第16類「紙製幼児用おしめ」及び第25類「子供用の使い捨て水着,その他の水泳着」を指定商品として、同12年4月7日に設定登録されたものである。

(7)登録第4085515号商標(以下「引用商標7」という。)は、「HUGGIES PULL−UPS」の欧文字を表してなり、平成7年9月11日に登録出願、第16類「紙製幼児用おしめ」を指定商品として、同9年11月21日に設定登録されたものである。

以下、これらを一括して、「引用各商標」という場合がある。

3 登録異議申立ての理由

申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するものであるから、本件商標は商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものと主張し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第18号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)本件商標と引用商標の類否(商標の類否及び商標法第4条第1項第11号について)

本件商標は、「Huggyhuggy」の欧文字を標準文字により書してなり、かかる文字に相応して「ハギーハギー」の称呼を生じさせる。

これに対して、引用商標1ないし3は、「HUGGIES」の欧文字を、引用商標4及び5は、「ハギース」の片仮名をそれぞれ横書きしてなり、また、引用商標6及び7は、それぞれ「HUGGIES LITTLE SWIMMERS」、「HUGGIES PULL−UPS」からなるところ、語頭の「HUGGIES」が商標の要部と考えられることから、引用各商標は、いずれも「ハギース」の称呼が生じるものである。

本件商標は、欧文字からなる「Huggy」を2つ重ねた態様からなることが容易に見てとれる。すなわち、「ハギー」の称呼を2つ重ねたものが本件商標であるということがいえる。この「ハギー」と引用各商標から生ずる「ハギース」の称呼は、語尾において「ス」の音の有無のみの違いしかない。そして、「ス」の音は、比較的弱く発音される語尾音であることから聴取しずらく、「ハギー」と「ハギース」は、称呼上類似するものと思料する。本件商標は、引用各商標から生ずる称呼「ハギース」と称呼上類似する「ハギー」の称呼を単に二つ重ねた「ハギーハギー」の称呼からなることから、本件商標は、引用各商標と称呼上類似するものと考えられる。

次に、本件商標と引用各商標とを外観において比較すると、本件商標は、「Huggy」を2つ重ねた態様からなるところ、引用商標1及び2は、「HUGGIES」の態様からなる。引用商標1及び2の「HUGGIES」は、「HUGG」までが本件商標と同一であり、語尾に「IES」の欧州文字が付加されたものであるが、この「IES」は、英語においてしばしば複数形を示すものであることから、引用商標1及び2は、単に本件商標「Huggy」あるいは「huggy」を複数形にしたものであると一般需要者に想起させるものであると考えられる。したがって、本件商標は、引用商標1及び2と外観上相互に類似する商標である。

さらに、本件商標と引用各商標とを観念において比較すると、引用各商標は、以下に述べるとおり、申立人の使用にかかる著名商標であり、また、本件商標は、引用各商標と称呼・外観において類似するものであるので、本件商標は、需要者をして、申立人の著名商標を想起するものであることから、申立人の保有する引用各商標と観念上類似するものと思料する。すなわち、本件商標は、著名な引用商標1ないし5と外観・称呼において類似する「Huggy」と「huggy」を2つ重ねた態様からなることから、引用各商標と観念上類似する商標であると思料する。

以上より、本件商標と引用各商標を対比した場合、同一・類似の称呼・観念・外観が生ずる類似の商標というべきものである。

また、本件商標は、引用商標1、2、4及び5の各指定商品・役務と同一・類似するものである。

以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(2)引用各商標の著名性

引用各商標に関わる「HUGGIES」ブランドが付された商品は、申立人の本拠地であるアメリカを始め、各国の消費者に愛用されており、申立人の展開するグローバルブランド(主力商品)の一つとして位置づけているものである。

日本市場においては、申立人は、「HUGGIES」ブランドを独自に販売展開していないが、インターネット上の小売業者等による製品の販売がなされており、乳幼児をもつ消費者に好評を博している(甲第11号証及び甲第18号証)。また、申立人の「HUGGIES」ブランドは、日本における辞書「英和商品名辞典」及び「英和ブランド辞典」においても掲載されており、日本において、特に乳幼児の「おむつ」についての著名ブランドであると認知されているものである(甲第9号証及び甲第10号証)。

以上より、引用各商標は、本件商標の出願時である2011年9月22日当時はもちろんのこと、登録時である2012年3月16日当時においても、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、既に日本国内において広く知られるに至っていたと確信する。

(3)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、申立人の商品を表示するものとして周知・著名な引用商標1、2、4及び5と類似し、その商品と同一又は類似の商品に使用するものである。

以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものである。

(4)商標法第4条第1項第15号について

申立人の商品を表示するものとして著名な引用各商標と相紛らわしい本件商標がその指定商品に使用された場合、取引者・需要者をして、その商品が申立人の提供にかかる商品・役務であるかのごとく、あるいは、同者と何らかの経済的・組織的関連があるかのごとく認識され、出所混同を生ぜしめるおそれがあることが極めて高いといわざるを得ない。特に本件商標にかかる指定商品である、「収納可能な子守帯、おんぶ・だっこ用子守帯」は、乳幼児用の商品であるという点で、引用各商標の指定商品と商品の関連性は、極めて高く、需要者及び取引者の範囲ばかりでなく、その商品の販売場所・販売方法においても一致しているものである。

以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「Huggyhuggy」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該語は「とても仲がよい」の意味を有する英語(小学館ランダムハウス英和大辞典第二版 株式会社小学館)であるとしても、我が国の一般的な英語の辞書にはその記載がなく、そうとすると、我が国の取引者、需要者にはなじみのない語として、上記意味合いのような特定の観念は生じないとみるのが相当である。また、本件商標は、まとまりよく一体的に表されており、これより生ずる「ハギーハギー」の称呼も特段冗長ではないことから、「ハギーハギー」の称呼のみを生ずるものである。

これに対し、引用商標1ないし3は「HUGGIES」の欧文字を、また、引用商標4及び5は「ハギース」の片仮名を、それぞれ表してなるものであるから、「HUGGIES」又は「ハギース」の各構成文字に相応して、「ハギーズ」又は「ハギース」の称呼を生ずるものであり、また、該各語は特定の語義を有さない造語といえるものであるから、特定の観念は生じないものである。

さらに、引用商標6は「HUGGIES LITTLE SWIMMERS」の欧文字を、また、引用商標7は「HUGGIES PULL−UPS」の欧文字を、それぞれ表してなるところ、これらの各構成は、それぞれがまとまりよく一体的に表されており、これらから生ずる「ハギーズリトルスイマーズ」又は「ハギーズプルアップス」の各称呼もさほど冗長ではなく、無理なく一気に称呼し得るものであるから、それぞれ一連の称呼のみを生ずる一体不可分の造語を表したものとみるのが相当であって、特定の観念は生じないものである。

そこで、本件商標と引用各商標とを比較すると、本件商標と引用各商標とは、外観上明らかに相違するものである。

次に、称呼においては、本件商標が「ハギーハギー」の称呼が生ずるのに対し、引用各商標からは、「ハギーズ」、「ハギース」、「ハギーズリトルスイマーズ」又は「ハギーズプルアップス」の称呼が生ずるものである。しかして、上記両称呼は、その構成音及び構成音数が明らかに相違し、これらを一連に称呼した場合であっても、十分に聴別し得るものである。

また、観念においては、本件商標及び引用各商標は特定の観念を生じないものであるから、比較し得ないものである。

そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

申立人は、引用各商標を「幼児用のおむつ」ついて使用し、著名ブランドであると認知されている旨主張し、甲第11号証ないし甲第18号証を提出する。

上記証拠によれば、インターネットウェブサイトにおいて、「HUGGIES」の欧文字が表された紙製幼児用おむつが販売されていることが認められるものの、該商品の売上の事実を証する書面の提出や、販売に関する場所、数量、期間などの具体的に周知著名性を裏付ける証拠の提出はない。

そうすると、引用各商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、我が国において需要者の間に広く認識されていたものということができない。

また、本件商標は、前記(1)の認定のとおり、引用各商標とは何ら相紛れるおそれのない、別異の商標であるから、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号にも該当しない。

(3)結び

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも該当しないから、同第1項の規定に違反して登録されたものということができず、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。