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Trademark Appeal Case

立体商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−3857(T2012−3857/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「防犯ブザー,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電子出版物」及び第45類「防犯ブザーの貸与,火災報知機の貸与,ガス漏れ警報器の貸与,盗難警報器の貸与,施設の警備,身辺の警備」を指定商品及び指定役務として、平成23年4月27日に立体商標として登録出願されたものである。

その後、本願の指定商品及び指定役務については、当審における平成24年4月3日受付の手続補正書により、第9類「防犯ブザー」及び第45類「防犯ブザーの貸与」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、通常採用し得る形状の範囲を超えているとは認識し得ない『防犯ブザー』と思しき形状に、商品及び役務の品番・規格等を表示する記号・符号として類型的に採択されているローマ文字一字『N』を付してなるものであるから、これを本願の指定商品及び指定役務である『防犯ブザー,防犯ブザーの貸与』に使用しても、単に、商品の品質若しくは形状又は役務の質若しくは提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1に示すとおり、青色の直方体とその下部に青色の球体付きの銀色の紐が付加されている立体形状からなるものであって、その前面中央部に白色のゴシック体で大きく表された「N」の欧文字を付してなるものである。

そして、本願商標の構成中の当該直方体については、上部に持ち手、前面部にかばんのかぶせ、かぶせ帯、止め具と思われる立体形状が浮き彫りで表されているものであって、当該直方体は、かばんを模した立体形状からなるものであると看取されるものであり、また、球体付きの銀色の紐は、ブザーを鳴らす際に引っ張る部分と看取されるものである。

そこで、本願商標中の「N」の文字についてみるに、該文字は、本願商標の全体構成において、その付された位置及び大きさからすると、原審説示のような商品の品番・型番及び役務の規格等を表す記号・符号として使用される欧文字の一類型を表したものとして直ちに認識、理解されるとはいい難いものである。

また、当審において提出された甲第2号証ないし4号証及び別掲2に記載した当審における職権調査によれば、出願人は、中学受験塾の最大手である「日能研」を経営しているところ、かばんの前面中央部に白色のゴシック体の「N」の文字を付した青地のかばんは、「日能研」(出願人)の通学用かばんとして広く一般に知られているものであり、また、出願人は、生徒の安全と安心を掲げて、該かばんに反射材を使用したり、該かばんの立体形状を模した該かばんに装着可能な防犯ブザーを採用していることが認められる。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、取引者、需要者をして、原審説示のような商品の品質若しくは形状又は役務の質若しくは提供の用に供する物を表示したものを理解、認識させるとはいい難く、むしろ自他商品及び役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るというべきものである。

また、本願商標は、商品の品質又は役務の質を表示するものではないから、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれはない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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