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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「商標使用意思と類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−10754(T2012−10754/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−10754(T2012−10754/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
商標使用意思と類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−10754(T2012−10754/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標使用意思と類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第14類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年6月2日に登録出願、指定商品については、本件審判請求と同日付の手続補正書により、第14類「キーホルダー,記念カップ,記念たて」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

1 商標登録を受けることができる商標は、現在使用をしているもの又は近い将来使用をするものと解されるところ、本願商標は、第14類において広範な範囲にわたる商品を指定しているため、出願人が出願に係る商標をそれらの指定商品の全てについて使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるものである。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しているとはいえない。

2 本願商標は、登録第2267191商標(以下「引用商標1」という。)、登録第4932416商標(以下「引用商標2」という。)、登録第5270996号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第5361629商標(以下「引用商標4」という。)及び登録第5440562号商標(以下「引用商標5」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品又は役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(1)引用商標1は、願書に記載したとおりの構成よりなり、昭和62年12月5日に登録出願、第13類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、2回にわたる商標権の存続期間の更新登録及び指定商品の書換登録により、第3類、第6類、第8類、第11類、第14類、第16類、第17類、第18類、第20類、第21類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となり、その後、商標法第50条第1項の規定による商標登録の取消しの審判(取消2012−300563)が請求された結果、その指定商品中、第6類「安全錠、鍵、鍵用金属製リング、南京錠」、第14類「全指定商品」及び第20類「錠(電気式又は金属製のものを除く)」については、その登録を取り消す旨の審決が確定し、その確定の登録が平成24年12月13日になされているものである。

(2)引用商標2は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成17年5月24日に登録出願、第20類、第21類及び第41類に属する別掲3に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同18年3月3日に設定登録されたものである。

(3)引用商標3は、願書に記載したとおりの構成よりなり、平成21年3月11日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月9日に設定登録されたものである。

(4)引用商標4は、別掲4のとおりの構成よりなり、平成22年3月31日に登録出願、第3類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類及び第35類に属する別掲5に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月15日に設定登録されたものである。

(5)引用商標5は、願書に記載したとおりの構成よりなり、平成23年3月3日に登録出願、第3類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月22日に設定登録されたものである。

第3 当審の判断

1 商標法第3条第1項柱書について

本願商標の指定商品は上記第1のとおり補正された結果、本願の指定商品について、商標の使用又は使用の意思があることに疑義がなくなったものと認められる。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)引用商標1について

引用商標1の商標権は、上記のとおり、商標法第50条第1項の規定による商標登録の取消しの審判(取消2012−300563)が請求され、その指定商品中、第6類「安全錠、鍵、鍵用金属製リング、南京錠」、第14類の全指定商品及び第20類「錠(電気式又は金属製のものを除く)」については、その登録を取り消す旨の審決が確定し、その確定の登録が平成24年12月13日になされた結果、本願商標の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められるものである。

したがって、上記第2 2における引用商標1を引用とする本願商標の拒絶の理由は、解消した。

(2)引用商標3及び引用商標5について

本願商標の指定商品が、前記第1のとおり補正された結果、引用商標3及び引用商標5の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められる。

その結果、本願商標の指定商品は、引用商標3及び引用商標5の指定商品又は指定役務と類似しない商品になったものである。

したがって、上記第2 2における引用商標3及び引用商標5を引用とする本願商標の拒絶の理由は、解消した。

(3)本願商標と引用商標2及び引用商標4との類否について

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなるところ、これは、黒円を中央に配し、この円に接して、小さな五角形を五つ放射状に配し、さらに黒円から放射状に伸びるようにして、該黒円の四倍程の大きさの黒円を五つ、前記五角形と交互に配してなる梅鉢紋からなるものである。

一方、引用商標2は、別掲2のとおり、「天満」及び「天神」の文字とその間にこれらの文字より小さく図形を配し、これらの文字よりもさらに大きく「繁昌亭」の文字を続けて書してなるものであり、その図形部分は、概略本願商標と同様の構成よりなるものといえるものである。

また、引用商標4は、別掲4のとおり、「ADEAM」の欧文字を大きく書し(「D」の内部には図形が配されている。)、その右下に小さな文字で「for foxey boutique」の文字を書してなるものであり、その図形部分は、概略本願商標と同様の構成よりなるものといえるものである。

そこで、本願商標と引用商標2及び引用商標4とを比較してみるに、引用商標2は、その構成中、力強い印象を受けるのは寄席文字で大きく顕著に表示されている文字部分であって、これらの文字に埋没して図形の印象は薄いといわざるを得ないものである。また、引用商標4は、その構成中、該図形部分は、「D」の文字の装飾のように付されているものであって、大きく顕著に表示されているのは「ADEAM」の文字部分であり、これらの文字に埋没して図形の印象は薄いといわざるを得ないものである。

そうすると、引用商標2及び引用商標4は、殊更に、その図形部分に看者の注意が惹かれ、図形部分によって自他商品又は役務の識別標識として機能するとは考え難く、むしろ、商標全体をもって一体不可分の商標として理解されるとみるのが自然である。

してみれば、本願商標と引用商標2及び引用商標4とは、たとえ、図形部分において類似する点があるとしても、圧倒的顕著に表示された文字部分の有無及びそれぞれの構成態様において大きな相違点があることから、両者は、互いに相紛れるおそれがない非類似の商標といえる。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

3 まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備せず、また、同法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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