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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「同称呼漢字商標の類否判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2012−20834(T2012−20834/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2012−20834(T2012−20834/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「高潤」
争点(論点)
同称呼漢字商標の類否判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−20834(T2012−20834/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「高潤」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「同称呼漢字商標の類否判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「紅潤」の漢字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、平成23年11月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は,次のとおりであって、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4501420号商標(以下「引用商標1」という。)は、「高潤」の漢字と「こうじゅん」の平仮名を上下二段に書してなり、平成12年3月9日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、同13年8月24日に設定登録され、その後、同23年7月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4818108号商標(以下「引用商標2」という。)は、「光潤」の漢字を横書きしてなり、平成15年12月25日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、同16年11月12日に設定登録されたものである。

(3)登録第5284669号商標(以下「引用商標3」という。)は、「コウジュン」の片仮名と「洸潤」の漢字を上下二段に書してなり、平成19年7月31日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品」を指定商品として、同21年12月4日に設定登録されたものである。

なお、これらをまとめていうときは、以下「引用商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、「紅潤」の漢字よりなるところ、該文字は、辞書に収録された成語であるとは認められないものの、これを構成する「紅」と「潤」の文字は、いずれもよく知られた文字であり、かつ一般人にとって観念を容易に想起し得る漢字である。そして、2文字程度の漢字を組み合わせた単語について、これを構成する文字からその意味を理解することも通常のことであるから、本願商標からは、「紅」と「潤」から生じる観念を組み合わせた「紅の潤い」程度の観念を生じるものというのが相当である。また、本願商標からは、その構成文字に応じて「コウジュン」の称呼が生じるものである。

他方、引用商標1は、「高潤」の漢字と「こうじゅん」の平仮名よりなるところ、その構成中の「高潤」の文字は、辞書に収録された成語であるとは認められないものの、これを構成する「高」と「潤」の文字は、いずれもよく知られた文字であり、かつ一般人にとって観念を容易に想起し得る漢字であるから、引用商標1からは、「高」と「潤」から生じる観念を組み合わせた「高い潤い」程度の観念を生じるものというのが相当である。また、引用商標1は、その構成中の平仮名部分が漢字の「高潤」の読みを表したものとみるのが自然であり、その構成文字に応じて「コウジュン」の称呼が生じるものである。

同じく、引用商標2は、「光潤」の漢字よりなるところ、該文字は、辞書に収録された成語であるとは認められないものの、これを構成する「光」と「潤」の文字は、いずれもよく知られた文字であり、かつ一般人にとって観念を容易に想起し得る漢字であるから、引用商標2からは、「光」と「潤」から生じる観念を組み合わせた「光る潤い」程度の観念を生じるものというのが相当であり、また、その構成文字に応じて「コウジュン」の称呼が生じるものである。

同じく、引用商標3は、「コウジュン」の片仮名と「洸潤」の漢字よりなるところ、その構成中の「洸潤」の文字は、辞書に収録された成語であるとは認められないものであり、また、これを構成する「洸」の文字は、「コウ」の読みと「水がわいて広がるさま」の意味を有するものであるが、該文字は、一般にあまり知られている文字ではないから、引用商標3からは、特定の観念を生じるものとは認められないものである。また、引用商標3は、その構成中の片仮名部分が漢字の「洸潤」の読みを表したものとみるのが自然であり、その構成文字に応じて「コウジュン」の称呼が生じるものというのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標との類否についてみるに、両者は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては、「潤」の文字を共通にするものの、「紅」の文字と「高」、「光」又は「洸」の文字に明らかな相違があり、両者は判然と区別し得るものである。

そして、称呼においては、本願商標と引用商標とは、「コウジュン」の称呼を共通にするものである。

また、観念については、本願商標は、「紅の潤い」程度の観念を生じるものであるのに対し、引用商標1及び2からは、「高い潤い」、「光る潤い」程度の観念を生じるものであるから、本願商標と引用商標1及び2は、観念において大きく異なるものである。また、引用商標3は、特定の観念を生じないものであるから、本願商標とは観念上類似するところがないものである。

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、称呼において共通するとしても、外観及び観念における大きな相違を有しているものであって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標とはいえないと判断するのが相当である。

また、他に本願商標と引用商標とが、類似するというべき事情は見いだせない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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