Trademark Appeal Case
称呼・観念の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−15614(T2012−15614/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第3類「化粧品」を指定商品として、平成23年9月1日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における同24年3月16日付け手続補正書により、第3類「ヘアワックス」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4643350号商標(以下「引用商標」という。)は、「リプレイ」の片仮名と「REPLAY」の欧文字を上下二段に書してなり、平成14年3月6日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き」を指定商品として、同15年2月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本願商標は、別掲のとおり、上段に「Re:play wax」の欧文字を書してなり、その下段に「リプレイワックス」の片仮名を書してなるところ、その構成中、上段の「Re:play」の文字と「wax」の文字には、1文字程度の間隔を有し、視覚的に分離した構成よりなるばかりでなく、これらが構成全体として、何ら特定の熟語的意味合いを形成するとはいえないものである。
そして、その構成中、前半の「Re:play」の文字及び記号部分は、「:」(コロン)の記号を有するとしても、全体としてまとまりよく、一体的に表されており、かつ、「Replay」の文字が、「試合や演劇などを再び行うこと又は録音・録画を再生すること」を意味する語として広く一般に知られていることからすると、本願商標に接する取引者・需要者は、「Re:play」の文字及び記号を一体不可分のものとして取引にあたることも決して少なくないものである。
一方、その構成中、後半の「wax」の文字は、本願の指定商品である「ヘアワックス」を含む化粧品分野においては、「固形〜整髪剤で、固形油分の整髪力を利用したもの」を意味する「ヘアワックス(hair wax)」を表す語として普通に使用されており(丸善株式会社発行「化粧品事典」751頁及び860頁)、それ自体、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
また、下段の「リプレイワックス」の文字部分は、上段の「Re:play」の文字及び記号と「wax」の文字の読みを片仮名で表示したものと認められ、「リプレイ」と「ワックス」を結合したものと容易に認識し得るものである。
そうとすると、本願商標は、その構成中、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る部分は、「Re:play」及び「リプレイ」の文字及び記号部分にあり、簡易、迅速を尊ぶ商取引においては、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資されることも決して少なくないと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して、「リプレイワックス」の称呼を生ずるほかに、「Re:play」及び「リプレイ」の文字及び記号部分より、「リプレイ」の称呼及び「試合や演劇などを再び行うこと又は録音・録画を再生すること」の観念を生ずるというべきである。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「リプレイ」の称呼及び「試合や演劇などを再び行うこと又は録音・録画を再生すること」の観念を生じるものである。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、外観において相違するところがあるとしても、それぞれから生じる「リプレイ」の称呼及び「試合や演劇などを再び行うこと又は録音・録画を再生すること」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、「本願商標の構成中のコロン記号(:)は、『Re』と『play』とを分ける機能をもっていると言い得る。このように、本願商標は、語頭部・中間部・語尾部が、前後の語部分のつながりを薄めるような構造となっているので、本願商標を見た一般需要者及び取引者は、語頭部(Re:)・中間部(play)・語尾部(wax)の各語部分をそれぞれ意識しながら、分けながら3語群の集まりとして読み取ることになる」旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の「Re:play」の文字び記号は、全体としてまとまりよく、一体的に表されており、かつ、「Replay」の文字が、「試合や演劇などを再び行うこと又は録音・録画を再生すること」を意味する語として広く一般に知られており、下段の「リプレイ」の片仮名が、上段の読みを特定していることから、本願商標に接する取引者・需要者は、「Re:play」の文字及び記号を一体不可分のものとして取引にあたることも決して少なくないこと、上記(1)のとおりである。
そして、「wax」及び「ワックス」の文字部分は、本願の指定商品との関係においては、それ自体、独立して自他商品の識別標識として機能を果たさないものであるといえる。
さらに、本願商標の構成は、「Re:play」及び「wax」の文字間に、1文字分程度の間隔を有し、視覚的に明らかに分離した構成にあることからすれば、結局、本願商標からは、独立して、自他商品の識別標識としての機能を果たす「Re:play」及び「リプレイ」の文字部分を分離・抽出し、そこから生じる称呼、観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
そうすると、本願商標は、請求人の主張する3語群の集まりからなること、及び当該理由をもって、常に一連一体のものとして識別力を有するとはいい得ないものであるから、請求人の前記主張は採用することができない。
(3)結論
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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