結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2011−301017(T2011−301017/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第529978号の2商標(以下「本件商標」という。)は、「LOTUS」の文字を書してなり、昭和33年1月31日に登録出願され、第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年11月15日に設定登録され、平成21年4月22日に指定商品の書換登録がなされ、第14類「カフスボタン,ネクタイピン,宝石ブローチ」及び第26類「こはぜ,ボタン,衣服用ブローチ」を指定商品として現に有効に存続しているものである。
商標法第50条第1項の規定により、本件商標についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める、と申し立て、その理由を「本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品につき使用されていないものであるから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取消されるべきである。」旨述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第15号証を提出した。
(1)使用の事実
本件商標は、被請求人(商標権者)により、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、その指定商品中「宝石ブローチ」に使用されている。
ア 本件商標の使用(その1)
(ア)被請求人は、タイ国に本拠をおく宝石、装飾品などの輸出、販売などを行なっている会社であり、日本へも宝石、装飾品を輸出し、日本国内の宝石店、装飾品店などでネックレス、イヤリング、宝石ブローチなどを販売している。
被請求人は、被請求人の輸入代理店及び販売店であるギャルリー三美に対して継続して宝石、装飾品などの商品を輸出(日本においては輸入)している。
乙第3号証は、被請求人からギャルリー三美宛の2009年11月11日付けインボイスで(以下「本件インボイス」という。)あり、「宝石ブローチ」、「イヤリング」、「ネックレス」などが日本において輸入されたことが証明されるものである。
また、乙第4号証は、商品説明書(以下「本件商品説明書」という。)であり、商品とともに常に「商品説明書」がセットで輸入・展示され、またお客様への商品説明等にも供されているものである。
そして、本件インボイスには、「Item」の2番、「CodeNo」の「08000598−01」をみると「商品名」として、「Brooch−18K gold brooch dec w/Abalone shell(Haliotis Iris),pearl(Pinctada maxima),dia,pink tourmaline」と記載され、本件商品説明書には、「ItemCode」は「0800059801」、「ItemDesc」として「Brooch abalone shell diamond〜」と記載されているから、本件インボイスに記載された宝石ブローチと本件商品説明書の商品とは同一商品であることが証明されるものである。
以上のことから、要証期間内に被請求人からギャルリー三美に対して、18金の「宝石ブローチ」が輸出、すなわち日本において輸入・販売された事実が証明されるものである。
なお、輸入行為があったときは、商標権者による本件商標の使用があったものと認めることができる(平成14年(行ケ)第346号判決(東京高等裁判所 平成15年7月14日 乙5、乙6)、取消2008−301498審決(平成21年10月27日審決 乙7))。
(イ)商標の使用について
使用商標は、本件商品説明書の上部中央に楕円の太枠を描き、その楕円内上部に「蓮の図形」と、その下に筆記体の「Lotus」の文字を配してなるものである。
そして、上記「Lotus」の文字部分も独立して商標としての機能を果たすものといえるから、この部分は、本件商標「LOTUS」の使用ということができ、かつ、その態様もゴシック体を筆記体に変更しただけであるから、社会通念上同一の商標の使用に当たるものである。
(ウ)その他、「宝石ブローチ」について本件商標を使用していた事実
被請求人は、「宝石ブローチ」について、上記ブローチ1件のみではなく、以下のブローチについても販売していたことを示すために、当該商品の商品説明書を参考までに提出する。
a Item Code JBOSHSH04001219MR001
Item Desc JB.Brooch ThaiShellPatBokDia4.10cts(乙8)
b Item Code JBOANJD05000142MN001
Item Desc JB.Brooch ThaiSilveChameleonJadeDia(乙9)
(エ)小括
以上のとおり、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の商標を要証期間内に本件審判請求に係る指定商品である「宝石ブローチ」について、使用していたことが証明されるものである。
イ 本件商標の使用(その2)
被請求人は、「宝石ブローチ」をサンモトヤマへも輸出し、販売されていた。
サンモトヤマの配分表(乙10)によれば、2008年4月8日に1件のブローチ(BR153801)が入荷された事実が示されている。
つまり、サンモトヤマは被請求人から「ブローチ」を仕入れたのであり、その価格も単価1,160,000円と記載されている。
このことは、左上端に「シッパー名」として、「J.V.CONTROL LTD」の記載から被請求人であることがわかり、ブランド名として「Lotos art de vivre」の商標が記載され、これが、「Lotus」ブランドであることは明らかである。
また、当該商品が宝石ブローチであることは、乙第11号証の商品リストの「BROOCH」の項目の記載をみれば明らかであり、また「Ref code」の「060015381−01」と後半部分が一致する。
さらに、このことを証明するために被請求人からサンモトヤマ宛のインボイスを提出する(乙12)。
上記インボイスによれば、「Item」の28番、「CodeNo」の「06001538−01」をみると「商品名」として、「Brooch−18K gold brooch elephant design dec w/dia」と記載されている。
そして、当該ブローチの詳細については、商品説明書(乙13)の「ItemCode」の「06001538MN001」のほか、その他の記載から、乙第11号証で示されたインボイスに記載された商品と一致する。
また、商標の使用についても、中央上段に横長楕円を描き、その楕円内に蓮の図形と「Lotus」の文字を書してなるから、「Lotus」の文字部分は本件商標と社会通念上同一の商標の使用といえるものである。
なお、上記ブローチの輸入は2008年4月2日であるから、要証期間内の使用とはいえないが、その後、サンモトヤマは上記ブローチを店内で販売していたのであり、このことは、例えば、宝石雑誌である「SPURLUXE」の2008年12月号(同年11月1日発行 乙14)にモデルが身に着けていることからも、要証期間内に実際に商品として販売されていたことが推認できるものである。
なお、その後、事情により上記「宝石ブローチ」については、2009年1月27日付けで返品されているので、その事実を示す「マイナス配分表」(乙15)を提出する。
このことからも、少なくとも2009年1月26日までは販売されていたといえるから、要証期間内に、被請求人の通常使用権者であるサンモトヤマにより販売されていた事実が推認できるものである。
以上のとおり、被請求人は、本件商標と社会通念上同一の「Lotus」商標を「宝石ブローチ」について使用してサンモトヤマに販売し、またサンモトヤマは要証期間内に上記ブローチを販売していたことが推認できるから、本件商標を宝石ブローチに使用していたということができるものである。
(3)まとめ
以上、提出された乙各号証を総合的にみれば、被請求人は、日本国内において要証期間内に、本件商標と社会通念上同一の商標を本件審判請求に係る商品である「宝石ブローチ」に使用していたことは明らかである。
したがって、本件商標の登録は商標法第50条第1項の規定により、取消すことはできない。
(1)乙第3号証及び乙第4号証によれば、以下の事実を認めることができる。
ア 乙第3号証は、商標権者を荷送人とし、ギャルリー三美を引受人とする2009年11月11日付けインボイス(本件インボイス)であり、ギャルリー三美が2009年11月11日に商標権者から宝石ブローチ(コードNo:08000598−01)を輸入したことが認められる。
乙第4号証は、商品コード「0800059801」の宝石ブローチについて、使用されている宝石の種類、大きさ等を説明した商品説明書と認められるものであり、その上部中央に楕円内に図形及び「Lotus」(筆記体)が記載された商標(以下「使用商標」という。)が記載されている。
そして、本件インボイスの宝石ブローチの商品コードと本件商品説明書の商品コードとは、後ろから2番目の数字と3番目の数字の間にハイフン(−)の有無の違いはあるものの他の部分は同一の数字でなるものであるから、本件商品説明書の宝石ブローチは、本件インボイスにより輸入された宝石ブローチと同一の商品と認められるものであり、本件商品説明書は前記輸入された宝石ブローチの商品説明書であると認められる。
(2)前記(1)によれば、商標権者は、我が国国内における販売店と認められるギャルリー三美に対し、本件審判請求の登録(平成23年(2011年)11月22日)前3年以内である2009年11月11日に宝石ブローチ(以下「使用商品」という。)を輸出したことが認められる。
また、使用商品は、宝石等を使用した高価な商品であって、個々の商品ごとにその使用された宝石等の商品の特徴が異なるものであり、本件商品説明書は、商品コードに示された個別の商品ごとの説明書であることからすると、商標権者の主張のとおり、商品と本件商品説明書はセットで輸入・展示され、また客に供されるものであることは、十分に推認できる。
そして、我が国に商標登録を有する外国法人の場合には、当該外国法人が商標を付した商品がいったん我が国に輸入された場合には、当該輸入行為をとらえ、当該外国法人による商標法第2条第3項第2号にいう「商品に商標を付したものを輸入する行為」に当たる「使用」行為として、同法上の「使用」としての法的効果を認めるべきであると解される(平成14年(行ケ)第346号 東京高裁平成15年7月14日判決言渡し 参照)ところ、商標権者の上記行為は、商品又は商品の包装に直接付すものではなく商品説明書に商標を付すものであるとしても、当該商品説明書は商品に添付され同時に使用するものであることからすると、商標権者の上記行為は、同号の「商品に商標を付したものを輸入する行為」に該当するとみて差し支えない。
また、使用商標は、前記のとおり、楕円内に図形及び「Lotus」(筆記体)の文字が記載されたものであるが、その構成中の「Lotus」の独立した表示も抽出して認識されるものということができ、本件商標と該「Lotus」とは、書体が異なるものの、その構成文字を同じくするものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。
したがって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が請求に係る指定商品に含まれる「宝石ブローチ」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したというべきである。
一方、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
(3)むすび
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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