結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30862号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1888780号商標(以下、「本件商標」という。)は、「サーフライフセイビング」、「SURF LIFE SAVING」及び「Surf Life Saving」の文字を三段併記してなり、第17類「被服、布製身回品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、昭和59年1月5日に登録出願され、同61年9月29日に設定登録され、その後、平成8年11月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標は、登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。旨の審決を求めると申し立て、その理由及び請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べている。
(1)請求人が種々調査した結果、本件商標は商標権者により、少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないことが判明した。
したがって、本件商標は取り消されるべきものであるから、速やかに請求の趣旨のとおりの審決を求める。
(2)被請求人は本件商標の使用を実際に行ったとして証拠を提出しているが、それを見る限り信憑性が無い。
1)商品写真(Tシャツ) 「使用説明(1)」
これは市販されている無地のTシャツを購入してきて、Tシャツ用への簡易プリントをしたか、又は透明ビニールに「ロゴ」を印刷したものを上に乗せて撮影したように見える。実際にこの様な商品が市場で売れるとは思えない。襟首の織ネームも「ネーム会社」で見られる「見本制作」であり、この様な簡単な織ネームを、小売店で販売されている商品に付けられているものは見た事が無い。
2)チラシ 「使用説明(2)」
明らかにコンピューターで、故意に作成したものであり、この様な「チラシ」を実際に配布するとは思えない。配布方法も示されておらず、印刷部数も不明である。どの様な方法で実際にこのチラシを使うのか考えられない。
この様な特徴の無い「Tシャツ」を1点だけ掲載したチラシを配布し、ましてや1,400円で購入する消費者がいるとは思えない。もし、この様な商品があれば500円以下が妥当であろう。又、有限会社アバントインターナショナルリサーチの名前でこの様な商品を販売することも不自然である。
3)納品書 「使用説明(3)」
「有限会社マトローナ」が個人的な知り合いに依頼して、故意に作成したものの様に思われる。自己が発送する納品書に、わざわざ相手方の「ゴム印」が押されていることは不自然であり、却って架空の書類である事を示すものである。又、納品書も文具店で何処でも売っているもので、本格的に商品販売をする会社であれば、自社の納品書を印刷所で独自作成するはずである。
4)商品写真(ポロシャツ) 「使用説明(4)」
前記1)と同じく、本当の商品とは思えない。
5)納品書(ポロシャツ) 「使用説明(5)」
前記3)と同じく、不自然である。
6)発注書 「使用説明(6)〜(7)」
不自然である。又、この様な無関係な商品を、無関係な「空手連盟」が大量に買うとは思えない。
7)会社謄本 「甲第1〜2号証」
・有限会社アバントインターナシヨナルリサーチの会社謄本
・有限会社マトローナの会社謄本
両会社共、マンションの一室であり、本格的な事業を行っている会社とは思えない。又、有限会社マトローナは役員が全て同族であり、本件商標を使用した商品を大々的に、全国津々浦々で販売するような態勢であるとは思えない。
8)納品書 「甲第3号証の1〜2」
チラシの印刷について、数百程のものを企画会社に頼むのは不自然である。企画会社が取り組むような内容とは思えない。この場合は直接印刷会社に発注するのが普通と思われる。
以上を総合しても、被請求人の使用説明は故意に作成されたもので、実際の使用証明とは考えられない。
なお、請求人は本件審判が棄却された場合、東京高等裁判所に不服の為の提訴を行い、答弁書に証拠書類を提供した者への証言を求めるつもりである。
以上の理由により、速やかに請求の趣旨通り「本件商標の登録を取り消す」との審決を求める。
(答弁の趣旨)
審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求め、答弁書においてその理由を次のように述べ、証拠方法として登録商標の使用説明書(1)乃至(7)及び甲第1号証乃至同第4号証を提出している。
(1)請求人の主張は、「請求人が種々調査した結果、本件商標は商標権者により、少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないことが判明したので、本件商標は取り消されるべきものである。」というものである。
(2)しかしながら、本件商標は別紙添付の登録商標の使用説明書に示す如く、通常使用権者である有限会社マトローナ(神奈川県鎌倉市御成町4番40号松田ビル 代表取締役戸田晴美)により過去3年間使用されている商標である。
(3)したがって、本件商標が少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないので、本件商標は取り消されるべきものである。との請求人の主張は成り立たないから、答弁の趣旨のとおりの審決を求める。
(1) 登録商標の使用説明書(1)乃至(7)により、通常使用権者による本件商標の使用の事実を立証する。
(2) 本件商標の使用の事実を立証する補足資料として、本件商標の指定商品の販売に関する企画会社であり、本件商標の商標権者である戸田雄紀が経営する法人(有限会社アバントインターナショナルリサーチ)の登記簿謄本と、通常使用権者である有限会社マトローナの登記簿謄本を甲第1号証乃至甲第2号証として提出する。
(3) 登録商標の使用説明書(2)に添付した本件商標の使用商品である「Tシャツ」の広告用のチラシについて、その作成年月日を証明する証拠として、有限会社二幸企画発行の納品書の写しを甲第3号証の1乃至2として提出する。
(4) 登録商標の使用説明書(4)および(5)で本件商標の使用の事実を立証した商品「ポロシャツ」について、その作成年月日を証明する証拠として、株式会社エイティズ(東急ハンズ横浜店)発行の発注書の写しを甲第4号証として提出する。
被請求人の提出に係る登録商標の使用説明書(1)乃至(7)をみるに、登録商標の使用説明書(1)及び(4)は、「Tシャツ」及び「ポロシャツ」の写真と認められるところ、それぞれのシャツの襟首の内側に本件商標と社会通念上同一と認められる「SURF LIFE SAVING」の織りネームが付けられていることが認められる。
また、同登録商標の使用説明書(5)は、通常使用権者から「国際沖縄剛柔流空手道連盟」に宛てた平成10年7月3日付けの納品書(控)の写し等と認められるところ、この書類には品名に「SURF LIFE SAVING Tシャツ」と記載され、数量、単価、金額(税抜・税込)及び摘要の欄があり、各欄に必要事項が記入されていることが認められる。
また、同登録商標の使用説明書(6)及び(7)は、顧客から通常使用権者に宛てた平成10年4月14日付けの発注書の写し等と認められるところ、この書類には品名に「SURF LIFE SAVING Tシャツ」と記載され、カラー、サイズ、単価及び数量の欄があり、各欄に必要事項が記入されていることが認められる。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者により指定商品中の「Tシャツ、ポロシャツ」について使用されていたものと認めることができる。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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