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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−6649(T2012−6649/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「STREAMLINE NX」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成23年3月3日に登録出願され、その後、その指定商品については、同年11月8日付け手続補正書により、第9類「ドキュメント管理用コンピュータソフトウエア,文書管理用コンピュータソフトウエア」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5440545号商標(以下「引用商標」という。)は、「STREAM LINE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成23年2月21日登録出願、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,航空機搭載用赤外線カメラ」を指定商品として、同年9月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否

本願商標は、前記1のとおり、「STREAMLINE」の欧文字と「NX」の欧文字とを1文字程度の間隔を空けて「STREAMLINE NX」と標準文字で表してなるところ、該「STREAMLINE」の欧文字は、「ストリームライン」の読み及び「流線」の意味を有する英語である一方、該「NX」の欧文字は、特定の意味合いを想起させることのないローマ字2字からなるものであることから、両欧文字は、相互に意味上の関連性があるものとして認識されるとはいい難く、その結合の程度はさほど強くないとみるのが相当である。

ところで、機械器具等を取り扱う業界を始めとする各種産業分野においては、自己の製造、販売に係る各種製品について、その製品ごとに個別の商標を採択、使用するとともに、同種製品におけるバリエーション展開等を図る際に、該製品に係る共通の商標に欧文字の1字若しくは2字又は数字等を付加してなるものを採択、使用することが一般に広く行われているというのが実情であり、このような実情は、別掲1ないし5に示す内容に照らせば、本願の指定商品を取り扱う業界においても同様といえる。

そうとすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その全体をもって一体不可分の構成からなる商標としてのみ看取、把握するとはいい難く、これが「STREAMLINE」の欧文字からなる商標に、製品のバリエーション展開等の際に一般に広く採択、使用されている欧文字の2字からなる「NX」の欧文字を付加したものとして認識する場合も決して少なくないとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、その構成中の「STREAMLINE」の欧文字部分が、「NX」の欧文字部分に比して、より強く自他商品識別標識としての機能を果たすというべきであり、よって、該「STREAMLINE」の欧文字に相応する「ストリームライン」の称呼及び「流線」の観念を生ずるものといえる。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「STREAM」の欧文字と「LINE」の欧文字とを1文字程度の間隔を空けて「STREAM LINE」と標準文字で表してなるところ、該「STREAM」の欧文字は、「ストリーム」の読み及び「流れ」の意味を有する英語として一般に広く知られており、また、該「LINE」の欧文字も、「ライン」の読み及び「線」の意味を有する英語として一般に広く知られていることからすれば、これらを組み合わせてなる引用商標は、その構成全体をもって、「ストリームライン」の称呼及び「流線」の観念を生ずるものとして看取、認識されるとみるのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、その構成全体の比較においては、相違点を認識し得るものであるが、本願商標の構成中、より強い自他商品識別力を発揮する「STREAMLINE」の文字部分を引用商標と対比するときは、両者は、綴り字をすべて同じくする点において、外観上互いに似通った印象を与えるものといえる。

また、本願商標と引用商標とは、ともに「ストリームライン」の称呼及び「流線」の観念を生ずるものであるから、両商標は、称呼及び観念を同じくするものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、称呼及び観念を同じくするものであって、かつ、外観においても、互いに似通った印象を与えるものであるから、両商標を同一又は類似する商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとみるのが相当であり、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。

さらに、本願の指定商品は、前記1のとおり、「ドキュメント管理用コンピュータソフトウェア,文書管理用コンピュータソフトウェア」であるところ、これらは、いずれも引用商標の指定商品中の「電子計算機用プログラム」と同一又は類似するものと認められる。

以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張

請求人は、自らは画像機器の販売及びシステムソリューションを主な事業分野とする企業であるのに対し、引用商標の商標権者は、携帯電話端末の商品企画、開発、生産、販売、保守を行う会社であることから、両者は、事業分野を全く異にするものであり、また、請求人は、本願商標をソフトウエアの中でも、「ドキュメント管理用コンピュータソフトウエア,文書管理用コンピュータソフトウエア」のみについて使用するのに対し、引用商標の商標権者は、引用商標を携帯電話について使用することから、両商標の使用に係る需要者は、全く異なるものであるから、取引の実際において、両者の商品が出所の混同を生ずる可能性はない旨主張する。

しかしながら、商標法第4条第1項第11号にいう先願の「他人の登録商標」は、後願の同一又は類似する商標の査定時において、現に有効に存続しているものであれば足り、現実に使用されていることを必要とするものではない。

そして、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、その外観、称呼及び観念を総合してみるときは、相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品中の「電子計算機用プログラム」と同一又は類似するものであるから、両商標を同一又は類似する商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者をして、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきであり、ほかに、これを覆すに足る特段の事情も見いだし得ない。

さらに、請求人は、単独で識別力を有するとみられる語からなる商標と、これに欧文字2字を付加した商標が非類似と判断された過去の審決例及び両者の併存登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張する。

しかしながら、請求人の挙げる審決例及び併存登録例は、本願商標とは、商標の構成態様において相違するものであって、事案を異にするものであるから、そのような例が存することをもって、本願商標と引用商標の類否についてした上記認定、判断を覆すことはできない。

したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべきではない。

よって、結論のとおり審決する。

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