結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2012−19466(T2012−19466/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第14類、第16類、第25類及び第28類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成23年9月7日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成24年2月22日受付及び当審における同年10月4日付け手続補正書により、最終的に別掲2のとおり補正されたものである。
原査定は、次の(1)及び(2)のとおり判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願は、第14類において広範な範囲にわたる商品を指定しているため、出願人が本願商標をそれらの指定商品のすべてについて使用をしているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるから、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備していない。
(2)本願商標は、次のアないしエの登録商標と同一又は類似の商標であって、その指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第1831478号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、「RTS」の欧文字を書してなり、昭和58年11月24日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和60年12月25日に設定登録、その後、平成18年2月22日に指定商品を第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,運動用具,釣り具,遊戯用器具,ビリヤード用具」とする指定商品の書換登録がされたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
イ 登録第4786365号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、「RTS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年9月12日に登録出願、第16類「印刷物」並びに第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として平成16年7月16日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
ウ 登録第4955982号商標(以下「引用商標3」という。)
引用商標3は、別掲3のとおり、「RTS」の欧文字をデザイン化して表してなり、平成15年9月16日に登録出願、第9類「業務用テレビゲーム機」及び第16類「青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,紙類,文房具類」並びに第35類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として平成18年5月26日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
エ 登録第5208561号商標(以下「引用商標4」という。)
引用商標4は、「R・T・S」の文字を標準文字で表してなり、平成20年8月12日に登録出願、第6類「金属製金具,金属製ねじ」を指定商品として平成21年2月27日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
以下、引用商標1ないし4をまとめていうときは「引用商標」という。
(1)商標法第3条第1項柱書について
本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、本願商標の使用をしているか又は近い将来使用をすることについての疑義がなくなったものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、別掲1のとおり、黒塗り二等辺三角形(以下「黒三角」という。)の左下の頂点に合わせてこれより小さい相似形の赤塗り二等辺三角形(以下「赤三角」という。)を重ね、赤三角内の底辺に接して更に小さい相似形の二等辺三角形を白抜きし、赤三角内に「SQUARE ENIX PRODUCTS」の欧文字を斜めに黒字で表し、さらに、黒三角内の右側底辺部に赤三角と接するように「RTS」と思われる欧文字を赤字で表してなるものである。
そして、本願商標の構成中「RTS」の欧文字部分は特定の観念を生じない造語と認められるものであるが、該文字と同色の赤三角は、白抜き部分があるため、「A」の欧文字をデザイン化したものともいえ、「RTS」の文字と同色の最も目立ちやすい赤色でまとまりよく一体に接して表されていることからすると、これら赤三角と「RTS」の文字の部分(以下「赤色部分」という。)は一般に親しまれた「芸術」を意味する「ARTS」の文字を「A」をデザイン化して表したものと把握される場合もあるとみることができる。
また、本願商標は、まとまりよく一体に表された赤色部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認められるものであるから、当該赤色部分より、「アーツ」の称呼及び「芸術」の観念が生じる場合と、「アアルテイエス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない場合とがあるとみるのが相当である。
一方、引用商標は、それぞれ上記2(2)のとおりの構成からなるものであり、それぞれ「アアルテイエス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両者はその構成上明らかな差異を有するものであるから、相紛れるおそれはないものである。
次に、称呼においては、本願商標は、その構成中、赤色部分を「アーツ」と称呼される場合と「アアルテイエス」と称呼される場合があるから、引用商標から生じる「アアルテイエス」の称呼を共通にする場合と異なる場合とがあり得る。
さらに、観念においては、本願商標は、その構成中赤色部分より「芸術」の観念を生じる場合には特定の観念を生じない引用商標とは明らかな差異を有するものであり、また、その構成中、赤色部分より特定の観念を生じない場合には両者は比較することはできないから、いずれにおいても相紛れるおそれはないものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、両者は外観において明らかに差異を有し、観念において相紛れるおそれはない上、称呼においては共通する場合だけでなく異なる場合もあるから、両者は商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
そして、他に両者が類似するというべき事情は見いだせない。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないとする原査定の拒絶の理由は解消したものであり、また、同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当ではなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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