Trademark Appeal Case
役務の記述的表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第2927号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ヘア エステティシャン」の文字を横書きしてなり、第42類「美容,理容,マッサージ,毛髪診断及び毛髪用薬剤の使用法の指導及び健康指導,育毛・発毛促進処理及び指導,増毛・人工植毛及び増毛施術・人工植毛施術,増毛方法・人工植毛の研究開発,育毛・発毛促進処理並びに増毛施術に使用する機器及びこれらに関するプログラムソフト・内容を収録したディスク・.ビデオテープのレンタル」を指定役務として平成7年1月30日に登録出願され、その後、指定役務については同9年10月1日付の手続補正書により「美容,理容,マッサージ,毛髪診断,毛髪用薬剤の使用方法に関する助言,育毛・発毛の促進のための処理及び助言,増毛施術,人工育毛施術,増毛方法・人工植毛の研究開発,育毛・発毛促進処理並びに増毛施術に使用する機器及びこれらに関する電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープの貸与」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、指定役務との関係において、『髪質を改善しながら美容施術を行う技術者』の如き意味合いを認識させるに止まる『ヘア エステティシャン』の文字を普通に用いられる方法で書してなるもので
あるから、これをその指定役務中前記意味合いに相当する役務(例えば『美容』等)について使用するときは、
単に役務の質(内容)及び提供の方法を表示するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」として本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標が自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであるかどうかについて判断するに、本願商標
は、上記のとおりの構成からなるところ、その構成中の「ヘア」の文字は「髪の毛、頭髪」を意味する外来語と
して一般に知られ、他の文字と組み合わされて、例えば、「髪飾り」の意味合いで「ヘアアクセサリー」、「髪の手入れ」の意味合いで「ヘアケア」、「髪染め」の意味合いで「ヘアカラー」のように使用されているものである。同じく「エステティシャン」の文字は、例えば、集英社発行「イミダスimidas’99」、自由国民社発行「現信用語の基礎知識1988」の「エステティック」の項の記載によれば、「エステティック(審美、美学の意で、体全体の美容を心身両面から考えた、カウンセリングを含むトータルビューティー・テクニックをいう。こうした美容を行う場所をエステティックサロンと呼んでいる。)携わる専門の技術者」を意味する語として美容の分野において普通に使用されていることが認められる。
ところで、例えば、インターネットにおけるシェリオン美容室外の各美容室のホームページの記載、日本経済
新聞’92.7.8付、日経産業新聞’94.10.19付、日経流通新聞’97.5.3付等の新聞記事によれば、「ヘア」の語と上記意味を有する「エステティック」の略称と認められる「エステ」とを結合した「ヘアエステ」の語が、「頭髪の美容、髪の毛の美容」の意味合いを有するものとして普通に用いられていることが認められる。
以上の事実を総合勘案すると、本願商標を構成する「ヘアエステティシャン」の文字は、「頭髪の美容、髪
の毛の美容に携わる専門の技術者」を意味する語として看者に容易に理解し認識せしめるものといわなければな
らない。
してみれば、本願商標は、その指定役務中の「美容」について使用するときは、これに接する取引者・需要者
は該役務が上艶専門技術者によって提供されるものであるという役務の質ないしは提供の方法を表示したものと
認識するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、かつ、「美容」以外の指定
役務について使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
なお、請求人は当庁における審査例を掲げて主張しているが、該審査例は本件と事案を異にするばかりでなく、上記認定判断に照らし、請求人の主張は、失当であり採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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