結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2012−300029(T2012−300029/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3015395号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月18日に登録出願、第42類「日本料理を主とする飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供,アルコ―ル飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、特例商標として同6年12月22日に設定登録されたものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
請求の理由
本件商標は、その指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標の使用事実
被請求人(商標権者)である太平洋興業株式会社は、本件審判請求の登録前3年以内に、東京都千代田区霞が関に所在の弁護士会館地下1階において、本件商標を飲食物を提供する店舗名として使用しており、また、東京都府中市日吉町1−1−1 日本中央競馬会東京競馬場FF207号店、店舗名称「メトロ」及び千葉県船橋市古作1−1−1 日本中央競馬会中山競馬場A11号店、店舗名称「メトロ」及び同R4号店、店舗名称「メトロ」において、本件商標を飲食物を提供する店舗名として使用していたので、その登録は商標法50条の規定により取り消されるものではない。
被請求人は、食堂並びに飲食店の営業・集団給食事業等を事業内容として、戦後間もない昭和23年3月23日に設立し、同年10月には「レストランメトロ京橋店」、昭和39年9月には「レストランメトロ国立競技場店」、昭和41年8月には「レストランメトロ霞が関店」(乙第2号証の1ないし6)、昭和42年9月には「中山競馬場にレストランメトロ2店」(乙第4号証の1ないし4)、昭和43年5月には「東京競馬場内にレストランメトロ1店」を開設(乙第3号証の1ないし3)、昭和49年7月には喫茶室メトロをKDDIビル店に開設、その他あらゆる宴会会場でのテーブルセッティングを行い宴会に要する、飲食物の提供をしている。その際、飲食物には本件商標を表示した箸及びティッシュ(乙第2号証の4)を添えているものである。
(2) 各乙号証について
乙第1号証は、被請求人の会社経歴書であるが、上記(1)の内容のほか、飲食店部門として、「レストラン メトロ霞が関店 霞が関『弁護士会館』内 東京都千代田区霞が関1−1−3 Tel(03)3581−4872 営業開始 昭和41年8月 平成7年8月移転」「レストラン メトロ 中山競馬場店 日本中央競馬会『中山競馬場』内 R棟1F店 ・レイサロン店 千葉県船橋市古柵町94番地Tel(047)334−2222営業開始昭和42年9月」「レストラン メトロ東京競馬場店 日本中央競馬会『東京競馬場』内 東京都府中市日吉町1番地 Tel(042)363−3141営業開始 昭和43年5月」が表示されており、その下に「メトロケーターサービス 東京都中央区日本橋浜町二丁目14番2号 Tel(03)3665−0051営業開始 昭和23年10月 営業種目 出張宴会 あらゆる会場設営」の表示があり、裏表紙に本件商標が表示されている。
乙第2号証の1は、被請求人が弁護士会館へ出店する契約書であって、その契約は平成23年9月1日になされている。
乙第2号証の2は、被請求人が前記弁護士会館の地下1階に本件商標を使用して飲食物の提供を行っている写真及びビルの店舗の案内の写真であり、被請求人の店舗の表示がある。
乙第2号証の3は、上記売店において提供している飲食物の一例であり、そこに本件商標を使用した箸が付されている。
乙第2号証の4は、上記売店において提供している飲食物に付する箸の袋及びティッシュであり、そこには本件商標が付されている。
乙第2号証の5は、上記売店において使用している、本件商標を付した領収書である。
乙第2号証の6は、上記売店において使用している、本件商標を付したMENUである。そこには、洋食・和食・喫茶・酒類の表示がある。
これにより、被請求人が指定役務のすべてに「メトロ」の商標を使用していることを立証する。
乙第2号証の7は、営業車両に付した、本件商標の写真である。
乙第2号証の8は、契約者の一人である、東京弁護士会の証明である。
これにより被請求人が、弁護士会館の地下1階で登録商標「メトロ」を平成24年1月19日以前3年以上継続して使用し、飲食物の提供の営業をしていることを立証する。
乙第3号証の1は、被請求人が東京競馬場へ出店する商品販売契約書を平成21年6月1日に財団法人 競馬共助会と締結した契約書である。その末尾表示には「(4)」に販売に伴う乙の店舗名としてメトロの表示があり、設置場所は(1)FF207号となっている。
乙第3号証の2は、東京競馬場の案内パンフレットであり、本件商標「メトロ」を表示した店舗名が紹介されている。
乙第3号証の3は、東京競馬場の指定した場所にある本件商標「メトロ」を表示した店舗の写真及び場内案内図である。
乙第3号証の4は、日本中央競馬会(東京競馬場)のホームページであり、レストランの案内とともに東京競馬場の指定した場所にある本件商標「メトロ」を表示した店舗の写真が掲載されているものである。
これにより、これら公共の機関により請求人が競馬場内において、本件商標をその指定役務に使用していることが立証しうるところである。
乙第4号証の1は、被請求人が中山競馬場へ出店する商品販売契約書を平成21年6月1日に財団法人 競馬共助会と締結した契約書である。「(4)」に販売に伴う乙の店舗名としてメトロの表示があり、設置場所は (1)A11号(2)R4号となっている。
乙第4号証の2は、中山競馬場の案内パンフレットであり、本件商標「メトロ」を表示した店舗名が2店舗紹介されている。
乙第4号証の3及び4は、中山競馬場の指定した場所にある本件商標「メトロ」を表示した2店舗の写真及び場内案内図である。
このように東京競馬場及び中山競馬場においては、本件審判の請求の登録前3年以内の、平成21年6月1日には商標権者により、その指定役務について本件商標を使用していたことは明らかである。
乙第4号証の5は、日本中央競馬会(中山競馬場)のホームページであり、中山競馬場の指定した場所にある本件商標「メトロ」を表示した店舗の写真が掲載されているものである。これにより、これら公共の機関により請求人が競馬場内において、本件商標をその指定役務に使用していることを立証しうるところである。
乙第5号証の1ないし3は、「メトロ」の商標の印刷された箸袋をアオト印刷株式会社より被請求人に納入した2011年12月12日及び2010年6月1日並びに2009年3月10日の請求書写である。
これにより本件商標を表示した箸袋が本件審判の請求の登録前3年以内に、被請求人により、その指定役務について使用されていたことは明らかである。
(3)まとめ
上記するように、本件商標は、日本弁護士連合会、東京弁護士会、第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会の所有する弁護士会館並びに財団法人競馬共助会の管理する東京競馬場及び中山競馬場は共に公共施設であるので、これらの施設との契約であり、その契約時には指定された設置場所に、被請求人の登録商標は、その指定役務について使用されていたことは明らかである。
以上により、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、商標権者により、その指定役務について本件商標を使用していたことは明らかであり、使用されている商標の態様も、本件商標と同一と認められるものである。
したがって、本件商標の登録は、請求に係る指定役務について、商標法第50条の規定により、取り消されるべきものではない。
(1)乙第1号証は、商標権者(被請求人)の「会社経歴書」と認められるところ、「飲食店部門」の欄に「レストラン メトロ 霞ヶ関店」について、「霞ヶ関『弁護士会館内』 東京都千代田区霞ヶ関一丁目1番3号」「営業開始 昭和41年8月 平成7年8月移転」と記載されている。
また、「関連会社」の欄に「太平洋食品株式会社」「本社 東京都中央区日本橋浜町二丁目14番2号」と記載されている。
(2)乙第2号証の1は、商標権者と、日本弁護士連合会、東京弁護士会、第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会(以下四会を総称するときは「甲」という。)間の平成23年9月1日付け「出店契約書」の写しであり、東京都千代田区霞が関1丁目1番3号所在の弁護士会館の一部について「使用目的を飲食店舗(業種 洋食)、契約期間を平成23年9月1日から1年とし、以降は甲、乙(商標権者)協議により更新する」として、商標権者の出店について契約したものである。
(3)乙第2号証の2は、4枚の写真であり、左上の写真は、弁護士会館の地下1階の案内板と認められるところ、店舗配置図及び店舗の案内に本件商標を表示した店舗が紹介されている。また、右上の写真は、レストランの入り口部分の写真と認められるところ、本件商標を表示した看板が壁に設置されている。
(4)乙第2号証の4は、箸袋とテッシュの現物であり、それぞれに本件商標が印刷されている。
(5)乙第2号証の3は、洋風及び和風の2つの定食風の料理の写真であり、いずれの定食にも本件商標が印刷された上記箸袋が添えられている。
(6)乙第2号証の8は、商標権者が東京弁護士会会長あてに依頼した証明願に対し、平成24年2月28日付けで同会会長名で、弁護士会館の地下1階において、商標権者が「メトロ」の商標を使用した飲食物の店舗を少なくとも平成24年1月19日以前より過去3年以上継続して営業していることを証明しているものである。
(7)乙第5号証の1ないし3は、2011年12月31日付け、2010年6月30日付け及び2009年3月31日付けのアオト印刷株式会社から太平洋食品株式会社あての請求書であり、2009(平成21年)年3月10日、2010(平成22年)年6月1日及び2011年(平成23年)12月12日に、箸袋(中袋A32(スミ+限定色)グリーン1色 メトロ)30,000枚が太平洋興行(商標権者)に納品されたことが認められる。
商標権者は、昭和41年8月に弁護士会館において、「メトロ」の名称の店舗(レストラン)の営業を開始し、本件審判請求の登録(平成24年2月7日)前の3年の間も営業していたことが認められる。そして、その間、当該店舗には、本件商標を表示した看板が掲げられ、また、商標権者は、本件商標を表示した箸袋を使用して、和風の定食の提供及び洋風の定食の提供が行われていたものと認められる。
商標権者が提供する役務「和風の定食の提供及び洋風の定食の提供」は、本件商標の指定役務中、第42類「日本料理を主とする飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供」の範ちゅうに属する役務である。
そうすると、商標権者は、本件審判についての要証期間内に、弁護士会館(東京都千代田区霞が関)において、本件商標を表示した箸袋を使用して「日本料理を主とする飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供」の範ちゅうに属する「和風の定食の提供及び洋風の定食の提供」を行った事実を認めることができる。
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件審判請求に係る指定役務中「日本料理を主とする飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供」について本件商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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