sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

敗訴(請求棄却)

商標「CHOCOLATE FUDGE BROWNIE」の結合商標の記述性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2012−7075(T2012−7075/J1))

審判番号
不服2012−7075(T2012−7075/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「CHOCOLATE FUDGE BROWNIE」
争点(論点)
結合商標の記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2012−7075(T2012−7075/J1)・不服)は、本件商標「CHOCOLATE FUDGE BROWNIE」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の記述性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「CHOCOLATE FUDGE BROWNIE」の欧文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成23年3月2日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年11月10日付け及び当審における同24年5月28日付け手続補正書により、第30類「アイスクリーム,冷凍菓子」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、『CHOCOLATE FUDGE BROWNIE』の文字を標準文字で書してなるところ、その構成中の『CHOCOLATE』の文字は、お菓子の『チョコレート』を表す語であり、また、『BROWNIE』の文字は、バターケーキの一つである『ブラウニー』を表す語と理解させるものである。そして、『FUDGE BROWNIE』の文字は、指定商品との関係より『ファッジ状のブラウニーケーキ』を理解させるものである。また、本願商標の構成文字の表音である『チョコレートファッジブラウニー』の語が、指定商品を取り扱う分野において、上記意味合いの商品を指称するものとして使用されている。そうすると、これをその指定商品中、ファッジ状のブラウニーケーキに使用しても、『チョコレートを使用したファッジ状のブラウニーケーキ』程の意味合いを理解させるにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記(文字に)照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、前記1のとおり「CHOCOLATE FUDGE BROWNIE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「CHOCOLATE」の文字は「チョコレート」を意味する語として、広く一般に知られているものであり、また、「FUDGE」の語は、本願指定商品との関係において「ファッジ(砂糖・バター・牛乳・チョコレートで作った柔らかいキャンディー)」(「リーダース英和辞典」(株式会社研究社発行))、「キャンデーの1種,...」(「総合食品事典 ハンディ版」(株式会社同文書院発行))などの意味を表すものである。さらに、「BROWNIE」の語は、本願指定商品との関係において「ブラウニー(ナッツの入った小さなチョコレート菓子(クッキー))」(「リーダース英和辞典」(株式会社研究社発行))の意味を有するものである。

また、「ブラウニー」は、別掲1に記載したとおり、「チョコレートの濃厚さによってファッジ(やわらかいキャンディー)状であったりケーキ状であったり、また、ナッツ・クリームチーズ・チョコチップなどを混ぜたり、砂糖がけをするなど様々な形態がある」ことが認められる。

そして、上記の「FUDGE」及び「BROWNIE」の語からなる「FUDGE BROWNIE」の文字は、別掲2に記載したインターネット記事からすれば、菓子の一種を表示するものとして使用されている実情がある。

加えて、「FUDGE BROWNIE」の表音を標記したと認められる「ファッジブラウニー」の語について、別掲3に記載したインターネット記事からすると、「ファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニー」を表すものとして使用されている。

そうとすれば、「チョコレート」を意味する語として親しまれている「CHOCOLATE」の文字と「ファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニー」を表示するものとして使用されている「FUDGE BROWNIE」の文字からなる本願商標は、これに接する需要者等に、その構成全体として「チョコレートを使用したファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニー(菓子)」を認識させるものであるというのが相当である。

一方、別掲4に記載したインターネット記事によれば、アイスクリームを取り扱う業界において、ブラウニーやクッキーとアイスクリームを組み合わせた商品が、各種販売されていることが認められる。

そうとすれば、上記ブラウニーを認識させる本願商標は、これをその指定商品中「アイスクリーム」に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、「チョコレートを使用したファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニーと組み合わせた商品」であることを認識させるにすぎない。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中「冷凍菓子」について使用するときは、「チョコレートを使用したファッジ状のブラウニー」を、また、その指定商品中「アイスクリーム」について使用するときは、「チョコレートを使用したファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニーと組み合わせたアイスクリーム」を認識させるものであり、単に商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるをえず、また、上記商品以外の商品に使用するときは、その商品が「チョコレートを使用したファッジ状のブラウニー」又は「チョコレートを使用したファッジ状のブラウニーと組み合わせたアイスクリーム」であるかのように商品の品質について誤認を生ずるおそれがある。

(2)請求人の主張について

なお、請求人は、「ファッジ」の語について、「(「ウィキペディア」のウェブ記事(別掲1)に「ファッジ(やわらかいキャンディー)」と括弧書きで、その意味を併記しており、むしろ、通常のわが国の需要者は『ファッジ』なる語の意味を理解していないことが前提となった内容となっている。」こと、及び「欧文字での表記である本願商標は、『チョコレートを使用したファッジ状のブラウニーケーキ』を指称するものとして使用されている状況の存在は何ら証明されていない。」と述べ、「Fudge」の語を含む過去の登録例を挙げている。

しかしながら、ブラウニーは、様々な形態がある中、「チョコレートの濃厚さによってファッジ(やわらかいキャンディー)状」の商品が存在するものである。また、「ファッジブラウニー」の語が菓子の品質を表示すること、上記のとおりであり、「CHOCOLATE」の文字と「ファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニー」を表示する「FUDGE BROWNIE」の文字を一連に表した本願商標は、菓子の一種である「チョコレートを使用したファッジ(やわらかいキャンディー)状のブラウニー」を表示するものであるというべきであるから、本願商標は、その構成中「FUDGE」の語が親しまれたものではないとしても、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであって、特定人による独占使用を認めるのは妥当なものとはいえないというべきであるから、前記のとおり判断するのが相当である。

そして、請求人の挙げた過去の登録例は、その構成態様が本願商標と異なるものであり、登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かは当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであって、かつ、その判断時期は、査定時又は審決時と解されるべきものであるから、他の登録例の存在によって、前記判断は何ら左右されるものではない。

したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用できない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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