1 本願商標
本願商標は,「ハダケアビタミン」の文字を標準文字で表してなり,第5類「薬剤」を指定商品として,平成23年1月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『ハダケアビタミン』の片仮名文字を標準文字で表してなるところ,指定商品を取り扱う業界において,『肌ケア』の語が,肌あれ,にきびなど肌の諸症状を改善する『肌の手入れ』程の意味合いで使用されている実情等があり,本願商標をその指定商品中『ビタミン剤』に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,その構成全体から『肌のトラブルの諸症状を改善するためのビタミン剤』程の意味合いを認識するものであるから,その商品の品質,効能を表示するにすぎないものとするのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,「ハダケアビタミン」の文字を標準文字で表してなるところ,「ハダ」の片仮名が「肌」に,「ケア」の片仮名が「手入れ」等の意味を有する「care」に通じ,「ビタミン」の片仮名が栄養素のひとつである「vitamin」を表すものであるとしても,「ハダケアビタミン」の文字が,原審説示の意味合いを直ちに認識させるものとはいい難く,むしろ特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として把握されるとみるのが自然である。
また,当審において職権をもって調査するも,本願指定商品を取り扱う業界において,「ハダケアビタミン」の文字が,その商品の品質,効能を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実を発見できず,また,「肌のトラブルの諸症状を改善するためのビタミン剤」を表示するものと理解されるものとすべき事情も見あたらない。
してみれば,本願商標は,これをその指定商品について使用しても,その商品の品質,効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって,本願商標が,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当ではなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。