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結論

敗訴(請求棄却)

商標「システイン」の成分名の識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判異議2012−900206(T2012−900206/J7))

審判番号
異議2012−900206(T2012−900206/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「システイン」
争点(論点)
成分名の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第3類・第5類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2012−900206(T2012−900206/J7)・異議)は、本件商標「システイン」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「成分名の識別力」です。指定商品・役務は第3類・第5類に属します。特許庁は「登録第5486984号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5486984号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5486984号商標(以下「本件商標」という。)は、「システイン」の文字を書してなり、平成23年5月18日に登録出願、第3類「メーキャップリムーバー,アイメイクアップリムーバー,その他のメイク落とし用化粧品」及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同24年3月27日に登録査定され、同年4月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。

(1)「システイン」は、アミノ酸の一種であり、本件商標の指定商品中の「パーマネントウェーブ用剤」の原材料として古くから使用されており、近年では化粧水やクリームなどの原材料としても普通に使用されている。また「化粧品や歯磨き、石けん」にあっては、薬事法に基づき全成分表示を行うことが義務づけられており、パーマネントウェーブ用剤をはじめとする薬事法上医薬部外品に属する商品にあっては、業界の自主基準として全成分表示を行うことが規定されている。

したがって、需要者は、「システイン」の語からは、パーマネントウェーブ用剤や化粧品等本類の原材料を認識するものである(甲1〜12)。

(2)上記の状況から、本件商標の指定商品中、第3類「メーキャップリムーバー,アイメイクアップリムーバー,その他のメイク落とし用化粧品」において、仮に本件商標の審査時に「システイン」を配合した製品が存在していなくても、これらの指定商品に「システムイン」を用いた場合は、何人も本件商標からは、「システインを配合した商品」を直感することは明白である。

(3)したがって、本件商標は、これを本件の指定商品に使用するときは、「システインを原材料として配合した商品」を直感させ、単に商品の原材料、品質を表す標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

(4)また、本件商標を「システインを原材料として配合した商品」以外の本件指定商品に使用する時は、あたかもその商品が「システインを原材料として配合した商品」であるかのごとく直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。

(5)結論

以上の理由により、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されてものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断

本件商標は、上記1のとおり、「システイン」の文字を書してなるものである。

そして、申立人提出の証拠によれば、「システイン」は、アミノ酸の一種で、主としてパーマネントウェーブ用剤、化粧水、BBクリーム等の原材料として使用されている事実が認められる。

しかしながら、本件商標の指定商品「メーキャップリムーバー,アイメイクアップリムーバー,その他のメイク落とし用化粧品」については、システインの成分を配合した商品が取引されている事実は見当たらない。

また、職権をもって調査するも、本件商標の登録査定時に「システイン」が、その指定商品について、原材料として使用され、かつ、商品の品質等を表示するものとして、普通に用いられている事実は発見できなかった。

そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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