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結論

敗訴(請求棄却)

商標「あっかんべー」の称呼同一でも観念・語調で非類似(第4条第1項第11号|審判異議2012−900300(T2012−900300/J7))

審判番号
異議2012−900300(T2012−900300/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「あっかんべー」
争点(論点)
称呼同一でも観念・語調で非類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第30類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2012−900300(T2012−900300/J7)・異議)は、本件商標「あっかんべー」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼同一でも観念・語調で非類似」です。指定商品・役務は第30類に属します。特許庁は「登録第5508482号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5508482号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第5508482号商標(以下「本件商標」という。)は、「あっかんべー」の文字を横書きにしてなり、平成24年2月16日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成24年7月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人が引用する登録第5267753号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成20年12月11日に登録出願、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成21年10月2日に設定登録されたものである。

(2)理由の要点

本件商標と引用商標とは、ともに「アッカンベー」の一連の称呼を生ずるものであるから、称呼において類似の商標であり、また、その指定商品も同一かつ類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

本件商標は、「あっかんべー」の文字からなるものであり、当該文字に相応して「アッカンベー」の称呼が生じるものである。

ところで、「あかんべい」という語が、「赤目(あかめ)」の転で、指で下まぶたを押し下げ、裏の赤い部分を見せる動作やその時にいう言葉(大辞泉 第一版)で、軽蔑や拒絶の気持ちを表すものとして、 広く親しまれ使われているものである。そして、その類語として「あかんべえ」や「あかんべ」があり、これらをさらにテンポ良くしたのが「あっかんべー」といえるものである。

してみると、本件商標は、その構成文字に徴し、上記軽蔑・拒否を表す仕草や言葉を看取・観念されるというのが相当である。

これに対して、引用商標は、別掲に示すとおり、「あ」に感嘆符「!」(いずれも赤色で彩色されている。)をつけ、さらに人の名と看取される「官兵衛」の文字を配した構成からなるものであるところ、その構成全体から「アッカンベー」の称呼が生じるものであり、また、「あ!」が驚きの気持や動作を表現するのに用いられる文字(語)であることから、「官兵衛」なる人物に対する驚きを表現したものとして看取・観念されるものである。

しかして、本件商標と引用商標とから生ずる観念は、上記のとおりであるから、明らかに区別し得るものである。

次に、称呼についてみるに、本件商標と引用商標とから生ずる、上記称呼を対比すると、これらをそれぞれ一連に発音すれば、「アッカンベー」であり、近似した音構成といえるものである。

しかしながら、両者の表現する上記意味合いを勘案すれば、本件商標の「アッカンベー」は平たんで一気に発音される称呼であるのに対し、引用商標の「アッカンベー」は、「アッ」で区切られ「カンベー」と続けて発音される称呼であって、両称呼の語調は全く異なる上、観念の明らかな相違によって両称呼の差異が充分に認識されて、相紛れることなく区別し得るものである。

また、両商標は、外観構成において、構成する文字、感嘆符の有無等の顕著な相違があるから、外観上相紛れるおそれはない。

してみると、本件商標及び引用商標は、その観念、称呼及び外観から受ける印象・記憶・連想等を総合してみた場合、これらを同一又は類似する商品に使用しても、同一の事業者の取扱に係る商品であるかの如く誤認混同されるおそれはない。

したがって、本件商標は、引用商標に類似する商標とはいえず、指定商品の類否について論及するまでもなく、引用商標をもって、商標法第4条第1項第11号に該当すると認めることはできない。

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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