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Trademark Appeal Case

称呼類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−900326(T2012−900326/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5511296号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5511296号商標(以下「本件商標」という。)は、「芋一石」の漢字を縦書きしてなり、平成23年12月27日に登録出願、同24年5月24日に登録査定、第33類「芋焼酎,その他の芋を使用した日本酒(焼酎を除く。)」を指定商品として、同年8月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)引用商標

申立人が引用する登録第5066462号商標(以下「引用商標」という。)は、「いっせき」の平仮名を標準文字で表してなり、平成18年10月31日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、同19年7月27日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

(2)申立の理由

本件商標は、「芋一石」の文字を縦書きしてなるところ、その構成中の「芋」の文字は、指定商品との関係において、商品の原材料「芋」を表示する文字であるから、商標としての自他商品の識別機能が存しないものである。「一石」を尺貫法の単位の「イチコク」と読む場合は、単に数量表示にすぎないものであって、商標としての顕著性を有しないから、該要部「一石」よりは、「イッセキ」の称呼を生じるものである。

他方、引用商標は、「いっせき」の文字を標準文字で表してなり、これよりは、「イッセキ」の称呼を生じるものである。

以上のとおり、本件商標と引用商標とは、「イッセキ」の称呼を一にする類似商標であり、両商標の指定商品が抵触している。

(3)むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録を受けることができないものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、その登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断

本件商標は、上記1のとおり、「芋一石」の漢字を縦書きで表したものであり、全体がまとまりよく一体のものとして看取されるばかりでなく、これより生ずると認められる「イモイッコク」又は「イモイッセキ」の称呼もよどみなく一連に称呼することができるものである。

また、その構成中「芋」の文字は「サトイモ・ジャガイモ・サツマイモなどの総称。植物の地下茎または根の発達したもの。」を意味し(広辞苑第六版)、「一石」の文字は「一つの石」又は、「尺貫法における体積(容量)の単位」を認識させるものの、両者に観念上や視覚上の軽重の差はなく、例え、「芋」の文字が、指定商品の原材料を表す場合があるとしても、本件商標のかかる構成にあっては、殊更、「芋」の文字部分を捨象し、「一石」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものとみるべき特段の事情もない。

そうすると、本件商標は、その構成全体をもって、一体不可分の造語とみるのが相当であり、「一石の容量の芋」の観念を生じるものであって、「イモイッコク」又は「イモイッセキ」の一連の称呼を生ずるものというべきである。

他方、引用商標は、上記2のとおり、「いっせき」の平仮名よりなるものであるから、これより「イッセキ」の称呼を生じること明らかである。そして、「いっせき」には、「一夕」「一石」「一席」「一隻」等の漢字が当てられることから、特定の観念を想起することができないものである。

そこで、本件商標と引用商標との類否を検討するに、外観においては、上記のとおり、両者はその構成文字が明らかに相違し、称呼においては、本件商標から生ずる「イモイッコク」又は「イモイッセキ」の称呼と、引用商標から生ずる「イッセキ」の称呼とは、語頭における「イモ」の音の有無において顕著な差異を有するものであるから、これらを一連に称呼した場合には十分に聴別し得るものである。

また、観念においては、本件商標の観念が「一石の芋」であるのに対し、引用商標からは、特定の観念が生じないから、比較することはできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。

そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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