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結論

勝訴(請求認容)

商標「華音」と「Kaon」の称呼共通と観念・外観(第4条第1項第11号|審判不服2012−21356(T2012−21356/J1))

審判番号
不服2012−21356(T2012−21356/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「華音」引用商標「Kaon」
争点(論点)
称呼共通と観念・外観
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−21356(T2012−21356/J1)・不服)は、本件商標「華音」と引用商標「Kaon」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼共通と観念・外観」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「華音」の文字を標準文字で表してなり、第19類「建造物組立てセット(金属製のものを除く),可搬式家庭用温室(金属製のものを除く),木材,灯ろう,建具(金属製のものを除く)」を指定商品として、平成23年12月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第5296301号商標(以下「引用商標」という。)は、「Kaon」の文字を標準文字で表してなり、平成20年11月19日登録出願、第14類「身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,宝石箱,記念カップ,記念たて」のほか、第9類及び第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年1月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「華音」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、国語事典の一において、「カイン(又はカオン)」の読み及び「中国語の音」の意味を有する語として載録されているものの、これをもって、その読み及び意味が一般に広く親しまれているとまではいい難いものである一方、「華」及び「音」の各漢字は、いずれも平易、常用、かつ一般人にとって容易に読み及び意味を想起し得るものであり、また、一般に2文字程度の漢字を組み合わせた単語について、これを構成する漢字からその読み及び意味を理解することも決して少なくないとみるのが相当である。

そうとすると、「華音」の文字からなる本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本願商標を構成する「華」及び「音」の各漢字から、「カ、ハナ」及び「オン、オト」の読み並びに「華やか」及び「音」の意味を看取した上で、その構成文字全体について、「カオン」又は「ハナオト」の称呼及び「華やかな音」程の意味を生じるものとして理解、認識するというのが自然である。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「カオン」又は「ハナオト」の称呼を生じ、「華やかな音」の観念を生じるものといえる。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「Kaon」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、英和辞典及び仏和辞典のいくつかにおいて、「ケーオン」の読み及び「[物理]K中間子」といった意味を有する語として載録されているものの、本願の指定商品分野との関係を考慮すれば、これをもって、その読み及び意味が一般に広く親しまれているとまではいい難いものである。

そうとすると、「Kaon」の文字からなる引用商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該文字を特定の読み及び意味を有することのない造語の一種として看取、把握するとみるのが相当であるところ、欧文字からなる造語については、ローマ字読み又は英語読みに倣って称呼される場合も少なくないといえるから、引用商標は、その構成文字に相応して、「カオン」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものといえる。

そこで、本願商標と引用商標との類否についてみるに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。

また、本願商標からは「カオン」又は「ハナオト」の称呼を生じるのに対し、引用商標からは「カオン」の称呼を生じるものであるから、「カオン」の称呼についてみれば共通するものの、「ハナオト」の称呼と「カオン」の称呼との比較では、その音構成を明らかに異なるものであるから、容易に聴別し得るものである。

さらに、本願商標は、「華やかな音」の観念が生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。

以上を踏まえれば、本願商標と引用商標とは、たとえ「カオン」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観及び観念において、互いに紛れるおそれのないものであり、また、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあるとみるべき特段の取引の実情は見いだせないから、本願商標と引用商標は、非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標とが称呼上類似の商標であるとし、その上で、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり、審決する。

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