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結論

勝訴(請求認容)

商標「MERS」と「MARS」の称呼類似と外観・観念の差異(第4条第1項第11号|審判不服2012−10809(T2012−10809/J1))

審判番号
不服2012−10809(T2012−10809/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MERS」引用商標「MARS」
争点(論点)
称呼類似と外観・観念の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2012−10809(T2012−10809/J1)・不服)は、本件商標「MERS」と引用商標「MARS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と外観・観念の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MERS」の文字を標準文字で表してなり、第7類「船舶用の排熱回収装置,発電プラント用の排熱回収装置,船舶用主機の排熱回収装置,発電プラント用主機の排熱回収装置,船舶用エンジン・タービンから排熱を回収する装置,発電プラント用エンジン・タービンから排熱を回収する装置」を指定商品として、平成22年7月8日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第5055092号商標は、「MARS」の文字を標準文字で表してなり、平成17年9月27日に登録出願、第7類「原動機(陸上の乗物用のものを除く。),原動機の運転及び始動用のコンデンサ,原動機用のコンデンサと継電器からなるスターター,エアコンや加熱ユニット内の送風部を制御するための変圧器と継電器からなる複合装置,ファンブレード用留め具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),風水力機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。),起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機」のほか、第6類、第9類及び第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年6月15日に設定登録されたものである。

(2)登録第5401345号商標は、「MARS」の欧文字を横書きしてなり、平成22年5月26日に登録出願、上記登録第5055092号商標に係る指定商品と同一の商品を指定商品として、同23年3月25日に設定登録されたものである。

(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「MERS」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書類に載録されている既成の語とは認められず、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標は、その構成全体から「エムイーアールエス」の称呼を生じるものであるところ、本願商標のように造語として理解される欧文字からなる商標にあっては、英語の読みに倣って称呼される場合も少なからずあるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「マーズ」の称呼をも生じるものといえる。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応する「エムイーアールエス」及び「マーズ」の称呼を生じるものであり、また、特定の観念を生じることのないものと認める。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「MARS」の文字からなるところ、該文字は、「マーズ」の読み及び「[ローマ神話]マルス。火星。」の語義を有する英語として、一般に広く慣れ親しまれているものであるから、これより、「マーズ」の称呼及び「[ローマ神話]マルス。火星。」の観念を生じるものと認める。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、いずれも短い4字の欧文字からなるものであって、2字目において、「E」と「A」の文字の差異を有するものであるから、外観上、互いに見誤るおそれがあるとはいい難い。

また、本願商標からは「エムイーアールエス」及び「マーズ」の称呼を生じるのに対し、引用商標からは「マーズ」の称呼を生じることからすれば、両商標は、「マーズ」の称呼を同じくする場合があるものである。

さらに、本願商標は特定の観念を生じることのないものであるのに対し、引用商標は「[ローマ神話]マルス。火星。」の観念を生じるものであるから、観念において、両商標が相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼を同じくする場合があるものの、外観において見誤るおそれはなく、観念においても相紛れるおそれのないものであって、ほかに、本願商標と引用商標との間で出所の混同を生じるおそれがあるとみるべき特段の事情も見いだし得ないことから、これらを総合勘案すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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