Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91105号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4266391号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年5月12日に登録出願され、「GLEN COACH CLUB」と「グレンコーチクラブ」の文字を二段に横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年4月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
本件商標は、その構成中に登録異議申立人(以下、「申立人」という。)を表す名称又は著名な略称である「COACH(コーチ)」の文字を含むものであるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
次に、本件商標は、昭和30年3月30日に登録出願され、「COACH」と「コーチ」の文字を二段に横書きしてなり、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和31年1月31日に設定登録されている登録第476313号商標、平成4年8月28日に登録出願され、「COACH」の文字を横書きしてなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月22日に設定登録されている登録第3340478号商標、平成4年8月28日に登録出願され、後掲に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月22日に設定登録されている登録第3340479号商標、平成4年8月28日に登録出願され、後掲に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月22日に設定登録されている登録第3340480号商標(以下、一括して「引用各商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定商品は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、商標「COACH」は、申立人の業務に係る商品「かばん類,被服」等に使用され取引者・需要者の間に広く認識されているものであるから、本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人若しくは申立人の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
さらに、本件商標は、申立人の著名性にフリーライドする意図の下に不正の目的をもって出願されたものであるから、公序良俗に反する商標であり、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記に示すとおりの構成よりなるものであって、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるようなものでなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事由はなく、かつ、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められないものである。そして、商標権者が本件商標を採択・使用する行為に不正の目的があったとは認め得ないところである。
また、本件商標は「GLEN COACH CLUB」と「グレンコーチクラブ」の文字よりなるところ、その欧文字部分の各文字は、半文字程度の間隔をもって書されているものの、それぞれが同じ書体・大きさでバランスよく表されていて視覚上一体的に看取し得るばかりでなく、かつ、構成文字の全体より生ずる「グレンコーチクラブ」の称呼もさほど冗長なものといい得ず、一気一連に淀みなく称呼し得るものである。そして、ほかに「COACH」及び「コーチ」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として機能する特段の理由はないものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「グレンコーチクラブ」の一連の称呼のみを生ずるものというべきであって、単に「コーチ」の称呼を生ずるものと認められる引用各商標とはその音構成において顕著な差異を有し、称呼上相紛れるおそれはないものである。そして、本件商標と引用各商標の構成は前記又は後掲に示すとおりの構成よりなるものであるから、両者は、その外観及び観念においては明らかに区別し得るものである。
さらに、引用各商標及びこれと同じくする商標が申立人の業務に係る商品「かばん類,被服」等に使用され取引者・需要者の間に広く認識されているものであることは認められるとしても、本件商標と引用各商標等とは、前記したとおり、その外観、称呼及び観念のいずれからしても十分に区別し得る別異の商標であって、ほかに両者が紛れ得るとする事由は見出せないから、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではない。
よって、結論のとおり決定する。
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